〔東京外為〕ドル、157円台後半=米雇用コスト指数加速で上昇(1日午前9時)

5/1 9:06 配信

時事通信

 1日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米雇用コスト指数の上昇率加速などを受けて、1ドル=157円台後半に上昇した。午前9時現在は、157円73~75銭と前日(午後5時、156円86~87銭)比87銭のドル高・円安。
 前日の欧州時間は、手掛かり材料に乏しく、156円80~90銭台で一進一退。日銀が公表した当座預金残高の減少予想で、29日に政府・日銀が介入を実施した可能性が濃厚となったが、事前の予想通りだったため、ドル円の反応は限定的だった。
 米国時間の序盤は、1~3月期の雇用コスト指数の伸び率が1年ぶりに加速したことから買いが先行し、157円50銭台に上昇した。中盤以降も、米利下げ先送り観測による長期金利上昇や月末のドル買いフローでじり高となり、終盤には157円80銭台へ水準を切り上げた。1日の東京早朝は、157円60~70銭台でもみ合った。
 1~3月期の米雇用コスト指数は、前期比1.2%上昇と前期の0.9%上昇から拡大し、市場予想も上回った。賃金インフレの再燃で、FRBによる高金利政策が長期化するとの見方が一段と強まった。市場関係者は「最近のインフレ指標は軒並み強く、パウエルFRB議長の会見はタカ派的になる可能性がある」(FX会社)との見方を示す。
 東京市場も、日米の金利差などを背景に強地合いを維持する見込み。もっとも、政府・日銀による介入警戒感が依然として強い上、米国のADPやISM製造業PMI、FOMCを控えていることから、「ドル買い優勢も米国市場待ち」(外為仲介業者)の様相を強めそうだ。
 ユーロは対円で上昇、対ドルは下落。午前9時現在は、1ユーロ=168円25~29銭(前日午後5時、167円82~82銭)、対ドルでは1.0665~0666ドル(同1.0705~0705ドル)。(了)

時事通信

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最終更新:5/1(水) 9:35

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