トランプ氏裁判、元不倫相手の弁護士が「爆弾記事」売り込みを証言

5/1 4:13 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 不倫相手に支払った口止め料を不正に会計処理したなどの罪を問われているトランプ前大統領の裁判で、男性誌プレイボーイの元プレイメート、カレン・マクドゥガル氏の元弁護士が30日に証言。2016年の大統領選挙を控え、トランプ氏と不倫関係にあった女性に関する「爆弾記事」をタブロイド紙のナショナル・エンクワイアラーに持ち込んだ当時について、赤裸々に語った。

キース・デービッドソン氏は記事を15万ドル(約2400万円)で売ろうと交渉した際の詳細を証言。「トランプ氏に関する超特大のネタがある」とデービッドソン氏はタブロイド紙の編集者にテキストで持ちかけたという。このテキストメッセージはマクドゥガル氏とトランプ氏の関係を暴露する「予告編」のようなものだと、デービッドソン氏は陪審団に説明した。

これより先、この裁判を担当するニューヨーク州裁判所の判事はトランプ氏に9000ドルの罰金を科した。複数の主要証人に対する誹謗(ひぼう)中傷をソーシャルメディアで繰り返したことが、かん口令に違反し、法廷侮辱罪が成立したという。

フアン・マーチャン判事がトランプ氏に下した罰金は、かん口令違反1件につき1000ドル。今後また違反した場合は収監を命じる可能性があると警告した。処罰は検察側が要求したもので、トランプ氏は同氏と不倫関係にあったポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏と、かつての顧問弁護士マイケル・コーエン氏についての投稿を、ソーシャルメディアでの繰り返したという。両氏ともこの裁判で、トランプ氏の有罪を主張する重要証人となっている。

「合法的なかん口令に対する故意の違反が繰り返されることを裁判所は容認しない。また必要かつ適切な状況においては、収監の処分を下すこともここに警告する」とマーチャン判事は述べた。

トランプ氏のソーシャルメディアやメディアとのインタビュー、演説の利用は、同氏が抱える多数の訴訟で、言論の自由という観点でその影響を判断するという難しい課題を担当判事らに突きつけている。同氏がホワイトハウスへの復帰を目指して選挙運動を展開しているため、この問題はさらに複雑になっている。また世論を動かし望むものを手に入れるため、注目の集まる場で敵を攻撃するトランプ氏のやり方も浮き彫りにしている。

トランプ氏が投稿したのは同氏に対する「攻撃」があったからだという弁護側の主張は、判事に退けられた。

原題:Playmate’s Lawyer Offered Tabloid a ‘Blockbuster’ Trump Story(抜粋)

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最終更新:5/1(水) 4:43

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