アマゾンのベゾス氏らがチャット消去、独禁法調査のさなか-FTC

4/26 14:50 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米アマゾン・ドット・コムを反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴している米連邦取引委員会(FTC)は、共同創業者ジェフ・ベゾス氏やアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)ら同社の最高幹部がビジネスに関するテキストメッセージを破棄し、訴訟で同委が利用できた可能性のある証拠を消したと主張した。

FTCが裁判所に25日提出した資料によると、2019年4月-22年5月にベゾス、ジャシー両氏らは暗号化されたメッセージングアプリ「シグナル」経由で対話し、メッセージが残らない機能を使用していた。シグナルを利用して連絡を取り合っていた幹部にはアマゾンの法律顧問デービッド・ザポルスキー氏らも含まれるという。

同社の広報担当ティム・ドイル氏は「FTCの主張には根拠がない」とコメント。従業員による限られたシグナルの利用を数年前に自主的にFTCに開示したとしている。

今回の提出資料は、FTCが昨秋にアマゾンを相手取って起こした反トラスト訴訟で最初に申し立てた内容を拡充したものだ。シグナル経由でのやりとりのタイミングやメッセージ保管に関する指示について同社幹部が社員に伝えた内容に関する情報を求めている。

アマゾンをFTCが反トラストで提訴、マーケットプレイス巡り

FTCが19年に開始した調査でアマゾンは文書保持・提出を求められた。FTCは、同社幹部がシグナルでメッセージが消える機能を使うことで、アマゾンの事業行為や潜在的な反トラスト法違反に関する調査を妨害したと主張している。

ベゾス氏の携帯電話がハッキング被害に遭ったと19年に開示された後、アマゾンの幹部らはシグナルを利用するようになった。

原題:Amazon’s Bezos, Jassy Deleted Chats Amid FTC Antitrust Probe (1)(抜粋)

--取材協力:Matt Day、Spencer Soper.

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最終更新:4/26(金) 14:50

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