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<新興国eye>前週のインド株、米利下げ遅延懸念や中東情勢悪化を受け4週ぶり反落=BRICs市況

4/15 9:00 配信

ウエルスアドバイザー

 前週(8-12日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の12日終値は前日比1.06%安の7万4244.9、週間ベースでは5日終値比0.01%安と、4週ぶりに反落した。

 週明け8日は指数が上昇。翌9日は4営業日ぶりに反落した。10日は反発。11日はラマダン明けの「イード・アル=フィトル」の祝日のため、休場となった。

 週前半は、海外株高となり、インド市場でも買いが優勢となり、指数はザラ場で過去最高値を更新した。また、インターネット大手インフォ・エッジが好決算を受けて急騰したほか、主要銘柄の複合企業大手リライアンス・インダストリーズや鉄鋼大手のタタ・スチールとJSWスチールも急騰、上げをけん引。

 その後は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。国営石炭最大手コール・インディアや宝飾品大手タイタン、自動二輪車大手ヒーロー・モトコープ、リライアンス・インダストリーズ、塗料最大手アジア・ペインツなど大型株が軒並み売られた。また、中東情勢の悪化による原油高騰で地合いが悪化した。インドは世界3大原油輸入国の一つとして知られ、原油高は懸念材料となる。

 週後半は、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ開始を占う意味で重要な指標となっている米3月CPI(消費者物価指数)と、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録の発表を控え、積極的な買いが控えられる中、国営銀行などのPSU(公共部門)や日用品などの消費財、メディア、金属の各セクターが買われ、上げを主導した。特に、リライアンス・インダストリーズと複合企業大手ITCが好業績期待で買われた。ただ、米英大手信用格付け会社フィッチ・レーティングスが中国のソブリン債格付けを引き下げたため、上値は重くなった。

 週末12日は急反落。休み明け後、取引が再開され、米3月CPIが予想よりも高い伸びとなったことを受け、FRBによる6月利下げ開始の可能性が消え、さらに遅延する見通しが強まったことが嫌気され、売りが優勢となった。また、中東情勢もイラン・イスラエル戦争に発展する可能性が高まったため、利食い売りが強まった。個別銘柄では医薬品大手サン・ファーマシューティカル・インダストリーズのダドラ(インド)工場が米食品医薬品局(FDA)の調査対象となったことが嫌気され、急落、下げをけん引。

 今週(15-19日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は15日の3月WPI(卸売物価指数)など。17日は「ムハンマド生誕祭」の祝日のため、休場となる。

<関連銘柄>
 インドNIF <1678> 、インドブル <2046> 、インドベア <2047>

(イメージ写真提供:123RF)
 

ウエルスアドバイザー

最終更新:4/15(月) 9:00

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