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<新興国eye>前週のインド株、米利下げ見通し据え置きや原油安などに5週ぶり反発=BRICs市況

3/25 9:00 配信

ウエルスアドバイザー

 前週(18-22日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の22日終値は前日比0.26%高の7万2831.94、週間ベースでは15日終値比0.26%高と、反発した。
 
 週明け18日は指数が上昇。翌19日は反落した。20日は反発、21日も続伸した。
 
 週前半は、手掛かり材料難となる中、売り買いが交錯。個別銘柄では複合企業大手リライアンス・インダストリーズ傘下のリライアンス・インフラストラクチャーがICICI銀行と債務返済の問題で和解したことを受け、41%急騰、上げをけん引した。ただ、複合企業大手ゴータム・アダニ・グループ傘下のガスや港湾、エネルギーの銘柄が急落、上値が重くなった。米検察当局が同グループの総帥であるゴータム・アダニ氏を贈収賄容疑で捜査しているとの一部報道が背景。
 
 その後は、日銀が17年ぶりに利上げに転換、アジア市場が下落したことを受け、インド市場でも売りが優勢となった。また、タタ・コンサルタンシー・サービシズの持ち株会社タタ・サンズが11億3000万ドル相当の株式売却を発表して急落、下げをけん引した。
 
 週後半は、アジア市場が上昇した流れでインド市場でも買いが強まった。自動車とエネルギーが上げを主導。スズキのインド法人マルチ・スズキ・インド(MSI)が新高値を更新した。香港の投資銀行CLSAがスズキは天然ガス自動車(CNG)の新型モデルの投入により、市場シェアを拡大すると囃したことが背景。
 
 その後は、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融政策決定で、最近のインフレ高止まりにもかかわらず、年内3回の利下げ見通しを据え置いたことが好感され、買いが優勢となった。また、インドの景気判断を示す英金融大手HSBC3月総合PMI(購買担当者景気指数)が61.3と、前月の60.6を上回ったことも支援材料となった。
 
 週末22日は3日続伸。売りが先行したが、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化した。原油価格の下落やBOE(英中銀)の金融政策決定でのハト派姿勢への転換が支援材料。インドは世界3大原油輸入国の一つとして知られ、原油高は懸念材料となる。ただ、IT大手のウィプロやタタ・コンサルタンシー・サービシズなどIT株が下落したため、上値は限られた。
 
 今週(26-28日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定はない。25日と29日はそれぞれ「ホーリー祭」と「聖金曜日」の祝日のため、休場。
 
<関連銘柄>
 インドNIF <1678> 、インドブル <2046> 、インドベア <2047>
 
(イメージ写真提供:123RF)
 

ウエルスアドバイザー

最終更新:3/25(月) 9:00

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