(ブルームバーグ): 米バイオ製薬のアルティミュンは開発中の減量薬について、筋肉の衰えを最小限に抑えることが中間段階の治験で示されたと発表した。減量に伴う筋肉の衰えは、肥満症治療薬メーカーが解決を急ぐ問題の一つ。同社はこれとは別に肝炎新薬の開発を中止したことから、株価は下げている。
27日の声明によれば減少した体重の74%以上を脂肪組織が占め、除脂肪体重(体重から脂肪を引いた筋肉などの総重量)によるものはわずか25.5%だった。この結果は食事療法と運動を組み合わせたプログラムで得られるものと同等だという。
ノボ・ノルディスクやイーライリリーが先行する肥満治療薬市場では、アルティミュンを含め複数のスタートアップ企業が追い上げをかけようとしのぎを削り、競争はますます激しくなっている。この市場は2029年末までに年間800億ドル(約12兆1100億円)規模に達するとのアナリスト推計もある。
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ノボが販売するオゼンピックとウゴービの有効成分、セマグルチドを68週間使用した臨床試験では、平均で約15ポンド(約7キログラム)の筋肉と23ポンドの脂肪が減少した。体重減における筋肉の比率は40%に近く、アルティミュンが出した結果よりかなり高い。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、マイク・シャー氏によれば、アルティミュンは減量薬事業での提携先を模索中だ。
原題:Altimmune Weight-Loss Drug Spares Muscle in Mid-Stage Trial (1)(抜粋)
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最終更新:3/27(水) 23:19
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