グリフィン氏、米債務巡り警告-今後数四半期の緩やかな成長見込む

4/2 10:12 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ヘッジファンド運用の米シタデルを創業したケン・グリフィン氏は1日、緩やかな経済成長が今後数四半期続くと予想する一方、米国の債務について「見過ごせないほど懸念が高まっている」と警告した。

同氏は投資家への書簡で、米議会予算局(CBO)の試算を引用し、連邦債務の純利払い費は2023年に対国内総生産(GDP)比で3.1%に達したもようだと指摘。これは1974年から2023年までの平均を1ポイント上回る水準だという。ブルームバーグが書簡の写しを入手した。

グリフィン氏は「失業率が3.75%前後で推移している時期に、政府が対GDP比6.4%の財政赤字を計上するのは無責任だ。将来の世代を犠牲にして借金をするのはやめるべきだ」と訴えた。

同氏によれば、米金融当局がインフレとの闘いを続ける中、今後数四半期の経済成長は潜在成長率を下回るとシタデルは予想。それでも、インフレ鈍化と賃金上昇で実質所得が増加し、消費者は恩恵を受けるとみている。

また、「構造的要因と循環的要因の両方」により、中期的には厳しい経済状況になるが、インフレが鈍化するにつれて債券市場は改善するとシタデルは予測しているという。

同社の旗艦ヘッジファンドは昨年、プラス15.3%のリターンを上げ、商品取引だけで約40億ドル(約6000億円)の利益を出した。22年のリターンはプラス38%だった。

シタデル、2023年に商品取引で40億ドル余りの利益-関係者

グリフィン氏の書簡については、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)がこの日先に詳しく報じていた。

原題:Citadel’s Ken Griffin Sees ‘Modest’ Growth, Warns on US Debt(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:4/2(火) 10:12

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