【ニューヨーク時事】16日のニューヨーク外国為替市場では、米雇用情勢の底堅さを示す指標の発表を背景に円売り・ドル買いが先行し、円相場は1ドル=155円台前半に下落した。午後5時現在は155円35~45銭と、前日同時刻(154円83~93銭)比52銭の円安・ドル高。
ニューヨーク市場は154円86銭で取引を開始した。米労働省が朝方発表した新規の失業保険申請が前週比1万件減の22万2000件と3週ぶりに改善したことを受け、米長期金利が上昇。直後に円を売りドルを買う動きが加速して155円50銭台まで下落し、終盤まで155円10銭台~40銭台の狭いレンジで推移した。
米連邦準備制度理事会(FRB)の高官から、利下げ開始にはインフレ鈍化の兆候をさらに確認する必要があるといった内容の発言が相次いだことも米長期金利の上昇につながった。一方、市場参加者からは「きょうは日米金利差の拡大で説明できる以上に円安に振れた。円売りのポジションが有利だとの見方が依然として強いとみられる」(邦銀)との声が聞かれた。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0861~0871ドル(前日午後5時は1.0879~0889ドル)、対円では同168円82~92銭(同168円54~64銭)と、28銭の円安・ユーロ高。(了)
時事通信
最終更新:5/17(金) 6:51
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