RBA、政策金利据え置き―市場予想通り

5/7 15:58 配信

ウエルスアドバイザー

<チェックポイント>
●据え置きは4会合連続

●市場はハト派姿勢維持と受け止め―利下げ開始には時間との見方

●RBA、最新予測で25年半ばまで政策金利据え置きを予想

 豪準備銀行(RBA、中銀)は7日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)の誘導目標を4.35%に据え置くことを決めた。市場の予想通りだった。据え置きは4会合連続。

 市中銀行のRBAへの預入残高である為替決済(ES)バランス(銀行間決済口座)に適用される公定レートも4.25%に据え置いた。

 市場の一部では、インフレ率の高止まりに加え、失業率が2月に3.7%と1月の4.1%から低下したことなどから、RBAがタカ派姿勢を示すとみていたが、声明文は前回の内容をほぼ踏襲し、ハト派姿勢を維持した。

 これを受け、豪ドル相場は下落。政策に敏感な3年国債利回りも3.95%にまで低下した。他方、株式市場は上昇した。市場ではRBAはタカ派姿勢に転換すると予想、追加利上げの可能性を織り込んでいたが、ハト派姿勢を維持していると見ている。

 一方、市場ではRBAが金融緩和に舵を切るのにも時間を要するとして、利下げ開始は早くとも11月、遅ければ年内の利下げを見送るとみている。

 RBAは今回の会合で最新の経済予測を公表したが、それによると、インフレ率は25年下期(7-12月)に物価目標に収束すると予想。政策金利の見通しについても、25年半ばまで現在の高水準(4.35%)のまま据え置かれると予測している。

 RBAのブロック総裁は、インフレが高止まりしていること、インフレが家計を圧迫していること、豪州の労働需給が依然としてタイトであることなど、前回の内容を踏襲したが、賃金上昇の見通しについては、「生産性の伸び(が抑制されている)ことを考慮すると、賃金の伸びは依然として維持可能な水準を上回っている」とし、先行きについては前回会合時の楽観的な見方から後退した。

 次回会合は6月17-18日に開かれる予定。

提供:ウエルスアドバイザー社

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最終更新:5/7(火) 15:58

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