なぜかお金が貯まらない?元銀行員が見た「貯金できない人の共通点」と、20歳代~70歳代の平均貯蓄額データ

4/23 10:05 配信

LIMO

春は生活環境が大きく変わるタイミングであり、同時に家計を見直す好機でもあります。

新生活や人事異動といった変化の中で、「なぜ思うようにお金が貯まらないのか」と感じる方もいるのではないでしょうか。

貯蓄の差は収入だけでなく、「日々の行動」や「考え方」の積み重ねによって生まれます。

本記事では、元銀行員の視点から、これまでの家計相談で見えてきた「貯まりにくい人の共通点」を整理し、その改善のヒントを紹介します。

無意識に続けている習慣を見直すことが、将来の資産形成に向けた第一歩となるでしょう。

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元銀行員の視点から伝えたい「お金が貯まりにくい人」の共通点7つ

貯蓄が進みにくい人に見られる特徴的な行動と、それを見直すためのポイントについて確認していきましょう。

●「少額のデジタル支出」が把握しづらくなっている
以前は、貯蓄を妨げる要因として「小銭の使いすぎ」がよく挙げられていました。

しかし現在では、「気づきにくい出費」のほうが大きな問題となっています。

 ・サブスクリプションの会費
 ・コンビニでのスマホ決済
 ・ゲームの課金
いずれも1回あたりの金額は大きくないものの、積み重なることで無視できない支出につながる可能性があります。

デジタル決済は手軽さが魅力である一方、現金のように実際に支払う感覚が伴わないため、支出の実感が薄れやすい点には注意が必要です。

 【改善の鍵】

支出内容を細かく把握することも重要ですが、まずは毎月発生する固定費の合計を整理することから始めるとよいでしょう。

●お金の使い道が整理されていない
貯蓄がうまくいかない人は、1つの口座の中で「生活費」「貯金」「予備資金」を区別せずに管理している傾向があります。

その結果、口座残高を見て余裕があると感じてしまい、本来は使うべきでない資金に手を伸ばしてしまうことがあります。

 【改善の鍵】

資金は「使う(生活費)」「貯める(将来)」「増やす(投資)」の3つに分けて管理することが有効です。

口座を分けるだけでなく、アプリなどを活用して用途ごとに見える化する方法もあります。

給与が入ったタイミングで、それぞれの目的に応じて資金を振り分ける習慣をつけることが重要です。

●お金を貯める際に「金額」ばかりを意識している
「まずは100万円を目指す」といった設定は、一見分かりやすいものの、途中で挫折しやすい傾向があります。

目的がはっきりしていないと、ストレスが溜まったときに「ご褒美」として貯金を使ってしまいがちです。

 【改善の鍵】

「3年後の車検費用」「10年後の教育費」など、「いつ・何に・いくら必要か」を具体的に思い描くことが重要です。

●「一発逆転・一攫千金」を夢見る傾向にある
「すぐに稼げる」といった表現に対して警戒が薄い人も、資産が増えにくい傾向があります。

SNS上では「簡単に〇万円稼げた」といった情報も見られますが、すべてが信頼できるとは限りません。

また、一攫千金を狙う姿勢は、「自分の力で資産を積み上げる」という感覚を弱めてしまう可能性もあります。

 【改善の鍵】

資産形成に近道はありません。

複利を活かしたインデックス投資や、着実なキャリア形成など、時間とともに積み上がる取り組みに目を向けることが大切です。

●「限定」や「流行」に判断を委ねてしまう
「今だけお得」「みんなが持っている」といった言葉に影響されやすいのも、貯蓄が進みにくい人の特徴です。

本来の満足度ではなく、周囲の評価を基準にお金を使ってしまうためです。

他人の目を気にして購入を繰り返してしまう状態では、支出に終わりが見えなくなります。

 【改善の鍵】

購入前に「1年後も納得しているか?」と自分に問いかける習慣を持つことが有効です。

価格ではなく、自分にとっての価値を基準に判断する意識が求められます。

●「意志」に頼って貯めようとしている
「今月こそ節約する」と決めても、同じことを何度も繰り返している人は少なくありません。

こうした決意は、日々の誘惑に負けて継続しにくいものです。

お金が貯まりにくい人は、余った分を貯金に回そうとしますが、貯められる人は最初から貯蓄分を確保しています。

 【改善の鍵】

NISAの積立設定や財形貯蓄などを活用し、「意思決定を介さない仕組み」を整えることが重要です。

●「自分」という資本への投資を後回しにしている
目先の出費を避けるあまり、スキル向上や健康維持にお金を使わないのも特徴の一つです。

長期的に見ると、最も安定したリターンが期待できるのは、自分自身の収入を高めることです。

 【改善の鍵】

書籍の購入や資格取得、質の高い睡眠環境の整備などは、単なる支出ではなく将来の収入につながる投資と捉えることが大切です。

この考え方の違いが、数年後の資産形成に大きな差を生む可能性があります。

次章では、実際にどの程度の貯蓄が行われているのか、20歳代から70歳代までのデータを確認していきましょう。

みんなの貯蓄事情【単身世帯・二人以上世帯】20歳代~70歳代の平均貯蓄額

金融経済教育推進機構が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」から、20歳代から70歳代までの年代別の貯蓄額(金融資産の保有額)を見ていきます。

※本調査での貯蓄額には、普段の入出金や引き落としに備えた普通預金の残高は含まれていません。

※本調査での貯蓄額には、将来のために備えている預貯金のほか、投資信託、株式、債券、金銭信託、個人年金保険、生命保険、損害保険などが含まれています。

●単身世帯の「貯蓄額(平均値・中央値)」と「金融資産保有額ごとの世帯割合」
まずは単身世帯の貯蓄額について見ていきましょう。

 【単身世帯・20歳代~70歳代】貯蓄額の平均値・中央値

 ・20歳代:平均値255万円・中央値37万円
 ・30歳代:平均値501万円・中央値100万円
 ・40歳代:平均値859万円・中央値100万円
 ・50歳代:平均値999万円・中央値120万円
 ・60歳代:平均値1364万円・中央値300万円
 ・70歳代:平均値1489万円・中央値500万円
●二人以上世帯の「貯蓄額(平均値・中央値)」と「金融資産保有額ごとの世帯割合」
続いて、二人以上世帯の貯蓄額は次の通りです。

 【二人以上世帯・20歳代~70歳代】貯蓄額の平均値・中央値

 ・20歳代:平均値525万円・中央値125万円
 ・30歳代:平均値1096万円・中央値311万円
 ・40歳代:平均値1486万円・中央値500万円
 ・50歳代:平均値1908万円・中央値700万円
 ・60歳代:平均値2683万円・中央値1400万円
 ・70歳代:平均値2416万円・中央値1178万円
平均値は一部の富裕層が引き上げるため高めに出ます。より実感に近いのは「中央値」です。

働き盛りの年代でも、意外と備えが十分でない現状が見て取れます。

月にいくら貯めればいい?毎月の貯蓄目安

では、実際にどの程度を貯蓄に回せばよいのか、目安を確認していきましょう。

金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、20歳代~70歳代の単身世帯では、年間手取り収入のうち預貯金に回している割合は16~23%程度となっています。

 ・20歳代:19%
 ・30歳代:18%
 ・40歳代:17%
 ・50歳代:16%
 ・60歳代:20%
 ・70歳代:23%※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯
また、二人以上世帯では、年間手取り収入のうち預貯金に回している割合は16~18%と大きな差は見られず、安定した水準で推移しています。

 ・20歳代:17%
 ・30歳代:18%
 ・40歳代:18%
 ・50歳代:17%
 ・60歳代:17%
 ・70歳代:16%※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯
加えて、単身世帯・二人以上世帯ともに運用に回す割合も一定程度確保されており、家計全体のバランスを見ながら資産形成が行われている点が特徴です。

これらのデータから、年代を問わず、手取り収入のおおむね2割前後を目安に貯蓄や投資へ回していくことが、一つの現実的なラインといえるでしょう。

まずは現在の手取り収入をもとに、2割を目安にいくら確保できるかを計算し、先取りで振り分ける仕組みを整えることから始めてみましょう。

貯まる人との違いは「仕組み」と「意識」にある

本記事では、お金が貯まらない人に共通する特徴を紹介してきました。

何事も小さなことからコツコツと…が基本です。無理に大逆転を狙うのではなく、無理なくできるところから始めていきましょう。

例えば、帰り道にコンビニで買い物が習慣になっている方は、その分を毎日の小銭貯蓄に回してみるなど、小さな我慢が将来の大きな成果になって帰ってきます。

普段の生活で貯蓄に回すことが難しい方は、先取り貯蓄をしてみてもいいかもしれません。お給料が入ったら、使う前に貯める。これを意識してみましょう。

参考資料

 ・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」

神田 翔平

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最終更新:4/23(木) 10:05

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