サム・バンクマン-フリード被告に懲役25年の判決

3/29 9:24 配信

CoinDesk Japan

サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)被告は、かつて大手暗号資産(仮想通貨)取引所だったFTXを最終的に破綻させた詐欺と共謀のスキームをめぐり、懲役25年の判決を言い渡された。連邦判事が28日に判決を下した。


ルイス・カプラン(Lewis Kaplan)判事は判決言い渡しを準備している間、バンクマン-フリード被告が「恐ろしい犯罪を犯したことへの反省の言葉」を一度も口にしなかったと述べた。カプラン判事は、同被告が前向きで利他的な人物であることを世間にアピールしようとする試みは、少なくとも部分的には『演技』だったと指摘。同被告には長期の判決がふさわしいとする理由を説明する中で、同被告には将来犯罪を犯す危険性はないとする弁護側の主張を否定し、「現在、バンクマン-フリード氏の名前は世界中で非常に評判が悪いものになっている」が、同被告は「粘り強く」、「優れたマーケティング担当者だ」と述べた。


カプラン判事は、マンハッタンの法廷で行われた2時間の審理の後に判決を言い渡した。審理では、検察官、バンクマン-フリード被告の弁護士、被害者、他のFTXの被害者の代理人を務める弁護士、そして同被告自身が発言した。FTXが連邦破産法第11章を申請した1年後にあたる昨年11月に同被告は7件の刑事罪で有罪判決を受けており、今回量刑が言い渡された。弁護士によると、同被告は有罪判決に対して控訴する意向だが、この手続きはカプラン判事の量刑判断が出るまで開始できなかったという。


バンクマン-フリード被告には110億ドル(約1兆6500億円)の罰金も科せられたが、これにはプライベートジェットなどの資産を売却するための没収契約も含まれている。


ニューヨーク州南部地区連邦検事のダミアン・ウィリアムズ(Damian Williams)氏はXで、「今日の判決は、被告が再び詐欺を行うことを防ぐものであり、金融犯罪に手を染めようとするかもしれない人に対して、正義は迅速に下され、結果は厳しいものになるという重要なメッセージを送ることになる」とは指摘。「彼の犯罪の規模は、盗まれた金額だけでなく、場合によっては生活のためのお金が一夜にして消え去った被害者が受けた並外れた苦痛によっても測られる」とコメントした。


|翻訳・編集:林理南|画像:Shutterstock|原文:Sam Bankman-Fried Sentenced to 25 Years in Prison

CoinDesk Japan

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最終更新:3/29(金) 9:37

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