11日の香港市場概況:ハンセン1.4%高で続伸、信義光能11%上昇

3/11 18:00 配信

フィスコ

週明け11日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比234.18ポイント(1.43%)高の16587.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が92.17ポイント(1.63%)高の5748.89ポイントと続伸した。売買代金は929億4500万香港ドルとなっている(8日は866億8790万香港ドル)。

中国経済の先行きが楽観される流れ。これまでに公表された主要企業の決算では、一部の業種を除き、増益や黒字転換など概ね業績が改善している。また、中国政府は追加の金融緩和や消費刺激策などを通じ、国内経済を支える方針だ。米中対立の警戒感などで、朝方は上値の重い場面がみられたものの、指数は上げ幅を徐々に広げた。中国で5日開幕した向こう1年間の政策運営方針を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は、きょう11日に閉幕している。恒例だった閉幕後の首相記者会見は、今年から中止となった。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が11.2%高、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が6.4%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が6.4%高と上げが目立った。信義光能は8営業日続伸。同社が2月28日に公表した2023年通期決算は10%増益となり、前年の22%減益から持ち直した。「関連産業全体で業績底打ちの兆しがある」と同社は説明している。

セクター別では、太陽光発電関連が高い。上記した信義光能のほか、福莱特玻璃集団(6865/HK)が10.6%、協キン科技HD(3800/HK)が8.0%、カ姆丹克太陽能系統集団(712/HK)が6.1%ずつ上昇した。

非鉄・レアアースの銘柄群もしっかり。非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が9.3%高、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が2.6%高、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が2.4%高で引けた。

動画配信やオンラインゲームの銘柄群も物色される。ビリビリ(9626/HK)が11.6%高、心動(2400/HK)が10.3%高、IGG(799/HK)が4.1%高、中手遊科技集団(302/HK)が3.6%高で取引を終えた。

半面、自動車セクターの一角はさえない。東風汽車集団(489/HK)が9.7%、北京汽車(1958/HK)が2.9%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.8%、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が1.5%、ずつ下落した。東風汽車については、23年通期決算の赤字転落見通しも売り材料視されている。

一方、本土市場も続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.74%高の3068.46ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。不動産株、医薬株、太陽光発電関連株、ハイテク株、素材株、インフラ関連株、証券株、運輸株なども買われた。半面、石油・石炭のエネルギー株は安い。銀行株、公益株も売られた。

亜州リサーチ(株)


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最終更新:3/11(月) 18:05

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