マウントゴックス、90億ドルのビットコイン弁済進展-相場下押し警戒

4/23 16:08 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 2014年に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)交換業者マウントゴックスの一部債権者が弁済請求権に関する最新情報を受け取ったことで、同社の事業清算を進める当局者が90億ドル(約1兆4000億円)相当のビットコイン弁済に向けた取り組みを強化していることが裏付けられた。

通知を受け取った債権者によると、更新情報には、弁済されるビットコインの枚数や、一部には弁済日を知らせる内容も含まれていたという。マウントゴックスの再生管財人からは、コメントを求めるメールに対してすぐに返答がなかった。

マウントゴックスの弁済請求権を購入したオフ・ザ・チェーン・キャピタルのチーフエグゼクティブ、ブライアン・ディクソン氏は、「われわれが弁済状況に関するこうした情報の更新を見るのは今回が初めてで、これは良い兆候で正しい方向への一歩と言える」と説明。弁済予定日が明記されていたことも明かしたが、公表は控えた。

一方、ブロックチェーンインフラを提供するブロックストリームのチーフエグゼクティブ、アダム・バック氏は、弁済予定に関する最新情報を受け取ったものの、期日に関しては引き続き情報の提供を待っているという。

かつては東京を拠点とする世界最大のビットコイン交換業者だったマウントゴックスは、11年にハッキングを受け多数の顧客の資産を消失。14年に破綻した。アーカム・インテリジェンスによると、マウントゴックスが保有するビットコインは約13万7892枚で、92億ドル相当になるという。

再生管財人は債権者が今年10月31日までに基本弁済、中間弁済、早期一括弁済を受けることを明らかにしている。

今後は弁済を受けた債権者がビットコインを売却し、相場の押し下げにつながるかが焦点の一つになる。ビットコインはシンガポール時間23日午前10時55分(日本時間同11時55分)現在、6万6710ドル近辺で小動き。3月半ばに付けた過去最高値の7万3798ドルからは水準を切り下げて推移している。

原題:Failed Mt. Gox’s $9 Billion of Bitcoin Closer to Being Disbursed(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:4/23(火) 16:08

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