タイプ別で変わる、子どもの自己肯定感の育て方 「赤青黄緑」選んだ色で性格タイプがわかる

4/3 14:02 配信

東洋経済オンライン

自己肯定感は、子どもが今後の長い人生を生きていく力、幸せになる力そのものです。どんな否定的な状況のなかでも、自己肯定感があれば、笑顔になれます。つらいことや悲しいことが起こったときにどう乗り越え、幸せを見つけていけるか、『何があっても「大丈夫。」と思える子に育つ 子どもの自己肯定感の教科書』より一部抜粋・再構成のうえ、子どもの自己肯定感を育てる方法をご紹介します。

■レッド・ブルー・イエロー・グリーンどの色が好き? 

 じつは選んだ色で、子どもの性格タイプがわかります。自己肯定感を高める言葉も、4タイプによって違います。それぞれのタイプ別に軽く説明しましょう。

 *赤色を選んだお子さん:「レッドタイプ」

 目標や目的を達成するために「情熱」を注ぎます。数のうえでは少数ですが、競争を好み、手段を選ばずいちばんになりたがります。

 自分がほかの子よりも優れていると感じることで満足感を得るので、ランキング発表などで競争を可視化すると、参加意欲を刺激できます。

 *青色を選んだお子さん:「ブルータイプ」

 ほかの子との交流を楽しむタイプです。人の気もちを大切にし、思いやりとやさしさにあふれた「愛情」のある関係を大切にします。協力して何かにとり組むことや、ほかの子から頼られることに喜びを見いだします。単独行動よりも、子ども同士の交流をうながすような工夫が有効です。

 *黄色を選んだお子さん:「イエロータイプ」

 自由を大切にし、興味・関心があること、「好奇心」を大切にしていきます。勝利にはあまり関心がなく、隠れたしかけを発見したり、予想外の報酬を得たりすることがモチベーションになります。

 アイデア力を発揮する環境をつくってあげると、もっといろいろなことを試そうとする気もちになります。

 *緑色を選んだお子さん:「グリーンタイプ」

 「調和」のある平和を好み、自分の属するグループや組織で役に立ち、仲よく暮らします。そして目標を達成することで喜びを感じます。

 みんなで一緒に成長し、共同でゴールをすることで満足感を得るタイプで、難しい問題にチャレンジすることも好みます。

 やり遂げた問題に応じて称号を与えるなど、達成感を得ることができる工夫が有効です。

■子どもは自分とは違う1人の個性ととらえる

 いかがでしたか?  

 じつはどの子もどの色の性質ももっています。生育環境や後天的な影響で、いま、どの傾向が強く出ているのかわかるのが、このテストです。このテストは大人も同じようにできるので、ぜひお母さん、お父さんもやってみてください。

 子どもの4タイプを知ることで、子どものことを冷静に見ることができます。子どもの自己肯定感を高めるには、子どもは自分とは違う1人の個性としてとらえることが大切。この診断を使って、子育てを客観的に、かつ科学的に、楽しく行ってくださいね。

■声かけのポイントは「ほめるより気づく」

 「子どもの自己肯定感をアップさせるにはどうしたらいいの?」

 そう、いちばん知りたいのは具体的なやり方ですよね。

 そこで、今日からすぐに実践できる、子どもの自己肯定感が高まる接し方についてお伝えします。

 いうまでもなく、お子さんといちばん長く深く接しているのは親御さんです。

 よく親御さんから「子どもにどんな声かけをしたらいいですか」という質問を受けます。おそらく親御さんが求めているのは、「どんな言葉をいえばいいのか」ということでしょう。

 でも、大切なのは言葉ではありません。

 じつは、最初にやっていただきたいのは、「承認すること」です。

 「承認の声かけ」というと難しく聞こえてしまいますが、やることはとても簡単。

 「お子さんのいいところに気づくこと」だけなのです。

 お母さん、お父さんは、ほめる力(成功したか失敗したかを見る)よりも、気づく力(どんな点が成長したかを見つける)をつけてほしいのです。

 気づくことは、ただほめることと違います。

 たとえば、

 「昨日、勉強をいっぱいしたね、すごいね」

 「今日のサッカーの試合、一生懸命がんばったね」

 もちろんこのほめ方がダメなわけではありませんが、自己肯定感をアップさせるために少しだけこころがけてほしいのは、より具体的に伝えてほしいということです。

 「昨日、いつもより30分多く宿題をやってたよね。お母さん、すごいなって思った」

 「今日のサッカーの試合、後半のパスが決まってたよね」

 いかがですか?  ただほめているのと、ちょっと違いますよね。

 先に、承認の声かけが、「お子さんのいいところに気づくこと」だとお話ししました。具体的に伝えることの意味は、ここにあります。

 つまり、

 「お母さん(お父さん)は、ちゃんとあなたのことを見ているよ」

 「いつもあなたを気にかけているよ」

 ということを子どもに伝えているのです。

 大好きなお母さん、お父さんが、見ていてくれている。そして認めてくれている。

 それは子どもにとって、生きる力につながります。

 どんなにがんばって努力して、テストで100点をとろうと、かけっこでいちばんになろうと、だれも見ていてくれなかったら、自己肯定感は下がっていきます。

 一方で、テストで30点だろうと、走るのが遅かろうと、親の声かけ次第では、やる気につなげることだってできるのです。

■子どものタイプ別自己肯定感の育て方

 *4キッズタイプの特徴をふまえて、こころと脳を育てよう

 「自己肯定感4キッズタイプ診断」は、目で見て直感で好きな色を選ぶだけで、その子の特性を4つのカテゴリで判断していきます。

 でも、わたしはこのタイプ、この子はこのタイプと決めつけないように注意してください。

 わたしたちはすべての感情をもっています。今日の感情はこのタイプ、あの子(あの人)のタイプはこれかもしれない。今度はこうやれば、うまくコミュニケーションがとれるかも……と4タイプの真ん中に立って、つねにあなたらしさ・その子らしさを維持させながら、ほかの人とのコミュニケーションを豊かにしていってください。

■左脳と右脳をバランスよく使って精神を健全に保つ

 また、人間の脳は左脳と右脳に分かれています。それぞれに特徴があり、通常はどちらかに偏りながらもバランスよく左右の脳を使っています。

 左脳は論理的思考の中枢。言語の認識や計算、いわゆる読む、書く、話す、計算するなどは左脳の役割です。人間の知性の源となるものが、左脳に集まっていると考えられています。

 右脳は、図形や映像の認識、空間認識、イメージの記憶、直感・ひらめき、全体的な情報処理などを受けもっています。芸術的な活動のほか、アイデア・ひらめきなどを必要とする企画の仕事、学問的な研究や技術の開発では、右脳の働きが重要です。

 精神的に健全な状態を保つためには、左右の脳をバランスよく使うことが大切です。

 ここでは、4キッズタイプの特徴と強み、そしてそれぞれの右脳と左脳を育てる方法を紹介していきます。

■目標達成まで一直線! レッドタイプの子の特徴と強み

 [レッドタイプの子の特性]

 レッドタイプの子どもは強い意志があり、パワフルで向上心があります。

 何ごとにもエネルギッシュに積極的に行動し、自分の愛情を表現する傾向があります。でも、自分が楽しんでいるときや思い通りにならないと、ヒステリックになったり、焦ってしまったりすることがあるかもしれません。生活のなかで喜びをよく感じ、行動的で達成感を感じたい傾向があります。

 気の短いところがありますが、怒りはすぐに消えてしまいます。飽きっぽいこともしばしばあるかもしれません。

 いいたいことをいいすぎたり、不快感をストレートに表現してしまい、勘違いされてしまうこともあるかもしれません。

 多くの人と交流する場でも、もの怖じせずにふるまい、リーダーになることができる人ですが、王様気質で孤独になってしまったり、孤独に弱い面があります。

 [レッドタイプの子に接するコツ]

 レッドタイプの子どもの子育てにおいて、親や周囲の人が大切にこころがけてほしい点は、「人生はもっともっとできることであふれているよ!」「たくさん行動しようね!」という言葉かけをしたり、アクティブな気もちで接することです。

・複数の選択肢から自分で選ばせる。
・目標を明確に具体的に設定する。
・成果をほめる(例:「がんばりが実ったね」など。ほめすぎず、バランスが大切)。
・失敗しても「次はどうすればいいかな」など学びの機会にする。
 「もっとできるよ」

 「必ずもっとよくなるよ」

 と声をかけてあげてください。

■みんなのためにひと肌脱ぎます! ブルータイプの子の特徴と強み

 [ブルータイプの子の特性]

 やさしさや思いやりに満ち、人を支える性質をもっています。感受性が強いため、すぐに泣いてしまったりします。幸せなとき、悲しいとき、こころが傷ついたときなど、多くの場面ですぐに感情がゆさぶられるやさしいお子さんです。

 「与えるのが得意」ですが、「受けとるのが苦手」です。謙遜や遠慮をしがちですし、「わたしなんて……」と自己評価も自分で下げてしまいがちです。もっとも重要なのは、自分はとても愛されるべき、魅力的な存在だということを認識することです。

 また、人に対してセカンドチャンスを与えることができる寛容さもあります。

 ただし、ときとして自分ががまんをしていることにも気がつかず、耐え忍んでしまい、時間があっという間にたち、情に流されやすいのも特徴です。

 感情面の絆を必要としているため、他者に尽くせる大きなこころをもっています。

 すべてのできごとや人を慈しみ、深くかかわり、信頼のある関係を重んじる傾向があります。

 そのため、他人のために無理をしたり不健康になったり、もっとがんばらなくちゃと達成感のなさを感じたりします。

 ときとして、人間関係をバッサリ切ってしまうことでしか処理できずに、いままで培ってきたものを台無しにしてしまうような状況をつくり出してしまうことがあります。

 [ブルータイプの子に接するコツ]

 ブルータイプの子どもの子育てにおいて、親や周囲の人が大切にこころがけてほしい点は、「あなたはあなたでいいんだよ!」「自分をもっと大切にしていいんだよ!」という言葉かけをしたり、このようなソフトな気もちで接することです。

・質問の返答は、じっくり待ってあげる。
・努力と進歩をほめる(例:「ここまで努力したことはよくわかってるよ」など)。
・ほかの人を助ける姿や教える姿を見たら、行動をほめる(例:「あなたのサポートが役に立ったよ」「○○ちゃんに教えてくれて、助かった。ありがとう」など)。

 「大丈夫。そのままのあなたでいいよ」

 「いつもありがとう」

 と声をかけてあげてください。

■いろんなことに興味津々! イエロータイプの子の特徴と強み

 [イエロータイプの子の特性]

 自由奔放で外交的、遊びごころがいっぱいで、自由が大好きな楽しいタイプですが、なかには、信じられないくらいシャイで敏感な内弁慶な子もいます。

 人生がパーティであるかのように楽しく動きますが、とことん熱中することができず、すぐに飽きてしまったり、興味の対象がくるくると変わります。

 好奇心旺盛ですが、その一方で、不安や心配の原因をたくさん自分でつくってしまいます。ときには、まるで赤ちゃんのような状態になってしまうことも。

 まわりにあるものすべてに喜びや楽しさを感じることができます。とてもハッピーで健康的、健やかで人を癒やすことができ、寛大なこころがあります。

 楽天的でさまざまなことに敏感で自由なこころをもっていて、よく笑いますが、とたんに涙がこぼれたり、ちょっとしたことで泣いてしまう感受性もあります。

 いつも気の合う人と親密にしていることが好きで、愛情豊かな気質がありますが、責任のある長くつづく人間関係に深くかかわることはあまり多くなく、すぐに背を向けたり、逃げたりしてしまいがちなのも特徴です。

 [イエロータイプの子に接するコツ]

 イエロータイプの子どもの子育てにおいて、親や周囲の人が大切にこころがけてほしい点は、「人生は楽しいね!」「好きなことを好きっていおうね!」という言葉かけをしたり、このようなハッピーな気もちで接することです。

・たくさんほめる。
・アイデアや意見に耳を傾け、重視する(例:「意見を聞かせて」「そのアイデア、いいね」など)。
・見守りとフィードバックをする(例:子どもが企画したり挑戦したとき、うまくいくコツや改善点を伝えるなど、積極的にサポートする)。

 「なんとかなるよ」

 「自由でいいよ!」

 と声をかけてあげてください。

■みんなと仲よくするのが大事! グリーンタイプの子の特徴と強み

 [グリーンタイプの子の特性]

 周囲の人に気をつかったり、心配りをしたり、バランス感覚に優れています。右脳も左脳もバランスよく働くので、機転がよく、感情と理性をコントロールできますが、いったん崩れると、不完全なできごとや人物を責めたり、自責の念にかられたりします。

 現実と理想のバランスもよく、お金にも名声にも関心がありますが、その半面、お金の不安や自分の地位について卑下したりします。

 問題を素早く発見し、解決する方法をすぐに見つけ、どんなことでもやり遂げる忍耐強さをもっていますので、友人関係、恋愛や夫婦関係については自己犠牲をともない、苦しむことが多いのも特徴です。ただし、仕事の世界に入ると、この力が発揮されます。

 鋭い観察力と実行力でものごとを成し遂げていきますし、つねに成長を目指し、変化を好み、よく働きます。情報を処理し、アイデアをすばやく思いつく一方、仕事好きで熱中しすぎて、ワーカホリックになることもあります。

 全体を見る目があるので、プロジェクトのあまりにも細かいところを見すぎてしまい、周囲を疲れさせてしまうこともあります。

 ものごとを平等に公正に見る力はどのタイプよりも強いですが、ときにほかの人との調和がうまくとれなくなり、トラブルになりがちです。

 基本的には、仲間の調和を大切にするタイプですが、まわりの人に攻撃的になったり、親しい人にも自分の意見を押しつけたりしてしまい、勘違いされやすいこともたくさんあるのが特徴です。

 [グリーンタイプの子に接するコツ]

 グリーンタイプの子どもの子育てにおいて、親や周囲の人が大切にこころがけてほしい点は、「心配しないで大丈夫だよ!」「人はそれぞれ違っていていいんだよ!」という言葉かけをしたり、このようなポジティブな気もちで接することです。

・忙しくても手を休めてしっかり向き合う。
・コミュニケーションを大切にする。子どもと会話、対話をし、質問を投げかけたり、共感したりする。
・個性や違いを受け入れ、尊重を示す(例:「あなたの意見、すばらしかったよ」など、ほかの人との比較・競争ではない言い方をする)。
 「安心して、心配いらないよ」

 「きっとうまくいくよ」

 と声をかけてあげてください。

東洋経済オンライン

関連ニュース

最終更新:4/3(水) 14:02

東洋経済オンライン

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング