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【為替本日の注目点】ミシガン大学消費者マインド、半年ぶりの低水準に

5/13 11:06 配信

サーチナ

 ドル円は東京時間に155円台前半まで売られたが、NYでは反発。米金利の上昇もあり、155円90銭まで買われる。ユーロドルは小動きの中、1.07台半ばから後半で推移。株式市場はまちまちの展開。ダウは8日続伸したが、ナスダックは小幅安。債券は売られ、長期金利は4.49%台に上昇。金は大幅に続伸。原油は売られる。

米 5月ミシガン大学消費者マインド(速報値)→ 67.4
米 4月財政収支 → 209.5b

ドル/円 155.61 ~ 155.90
ユーロ/ドル 1.0760 ~ 1.0791
ユーロ/円 167.67 ~ 167.97
NYダウ +125.08 → 39,512.84ドル
GOLD +34.70 → 2,375.00ドル
WTI +1.00 → 78.26ドル
米10年国債 +0.043 → 4.496%

【本日の注目イベント】
豪 4月NAB企業景況感指数
米 ジェファーソン・FRB副議長とメスター・クリーブランド連銀総裁が対談
加 3月住宅建設許可件数

 ドル円は底堅い動きを見せながらも156円手前では足踏みが続いています。今回の下落局面での「半値戻し」を前に上昇も一服といったところですが、ドル買い材料としての日米金利差は変わらない一方、157-158円に近づけば再び介入を意識しなければならない状況に、市場参加者にも戸惑いがあるようです。この状況を変えるには15日に発表の「米4月の消費者物価指数(CPI)」ということになります。ブルームバーグは、「15日のCPIは、今月に入って始まった米国債上昇にとり、最大の試金石となる。パウエル議長が年内利下げの期待を残した上で、米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが減速したことを受け、利回りは4月のピーク時から急低下している。4月のCPIは、基調的なインフレが半年ぶりに鈍化したことを示すと予想される。上振れサプライズが続いた後、物価上昇圧力が再び和らぎ始めていることを示唆する数字になりそうだ」とコメントしています。

 先週末もFOMCメンバーの発言が多くありました。シカゴ連銀のグールズビー総裁はミネソタ州で講演を行い、「現時点においては、インフレ面での進展が3%で失速しているという証拠はあまりないというのが私の見解だ」と述べ、「金融政策は、比較的抑制的だ。この先多くのデータが得られると分かっている状況で、自ら手を縛るのは理にかなわない」と、やや楽観的な発言を行いました。また、リッチモンド連銀のバーキン総裁は、「インフレ率の高止まりと、堅調な労働市場を考慮すると、政策には慎重で忍耐強いアプローチが必要」と話し、「今後を予想するのは難しい。インフレ減速が持続することを期待している」と、述べるにとどめていました。最もタカ派寄りだったのはFRBのボウマン理事でした。ボウマン理事は、今年に入りインフレの根強さを示す指標が続いている点を指摘して、「年内に利下げを開始することが適切になるとは思わない」と述べています。この他にも、ボストン連銀のコリンズ総裁とミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、現行の高金利政策をしばらく維持することを支持していました。4月に発表されたインフレを示す経済指標はほぼ上振れしましたが、今月に入り雇用統計では下振れする指標も出て来たことから、バーキン総裁が言うように、「今後を予想するのは難しい」のが実情かと思います。ただ、4月のCPIが下振れするようだと、市場のセンチメントが、一気に「利下げを織り込む動き」を見せる可能性があることは意識しておきたいと考えます。

 米政府は、パレスチナ自治区ガザでイスラエルが米国から供与された武器を国際人道法に違反して使用していると「判断するのが妥当だ」としましたが、武器供与停止には踏み切っていません。イスラエルが自国製以外の武器の70%を米国からの武器に頼っているのが実情のようですが、ネタニヤフ首相はこれまでの強い姿勢を一切変えず、「米国はイスラエルを見放すことはできない」とも述べているようです。米政府の煮え切らない決定も、議会内には「日本を敗戦に追い込んだのも、米国の強力な武器であったことから、イスラエルへの武器供与は続けるべきだ」といった「陳腐で時代錯誤」な意見もあるようです。イスラエルは10日にもラファ東部でテロ作戦に踏み切っています。

 日本商工会議所の小林会頭(三菱商事相談役)は9日、円安が進んでいることに関して、「日本は堂々と通貨操作をやればいい。あらゆる手を使って、協調、覆面でも結果として産業が見やすいい経済環境を作ってもらうことが国の役割だ」と記者会見で述べていました。日商会頭としては、かなり踏み込んだ発言かと思います。

 本日のドル円は155円~156円30銭程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)

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最終更新:5/13(月) 11:06

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