7日の日経平均は大幅反落。終値は607円安の50276円。米国株安を受けて300円超下げて始まると、ソフトバンクグループ<9984>やアドバンテスト<6857>など大型グロース株が強く売られ、前場のうちに下げ幅を4桁に拡大。この2銘柄のマイナス影響がかなり大きかったが、人気どころの銘柄も大きく売られたことで前場は下値模索が続いた。
後場に入り、1200円超下げて49600円台に入ったところで売りが一巡。安値圏でしばらく揉んだ後、14時にフジクラ<5803>が上方修正を発表したことが刺激となり、5万円台を回復した。フジクラの好反応は一時的にとどまったものの、引けにかけては急速に下げ幅を縮小。600円を超える下落となったものの、5万円は上回り、後場の高値圏で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で6兆9900億円。業種別ではサービス、海運、鉄鋼などが上昇した一方、非鉄金属、電気機器、機械などが下落した。通期の経常利益見通しを引き上げたマツダ<7261>が後場急伸。半面、下方修正を発表した日本ケミコン<6997>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり874/値下がり682と値上がりの方が多かった。上方修正を発表したリクルートが軟調相場の中で買いを集めて16.1%高。半導体関連は大きく下げるものも多かったが、キオクシアやソシオネクストはプラスで終えた。本決算を発表したF&LCはいったん大きく売られたものの、切り返して4%近い上昇。大きな動きが出てくる中で商いも膨らんだ。業績修正を発表したキッコーマンは営業利益は下方修正、純利益は上方修正となったが、純利益の上方修正に好反応を示して11.2%高と値を飛ばした。
一方、ソフトバンクグループが6.9%安、アドバンテストが5.5%安となり、この2銘柄で日経平均を約633円押し下げた。決算発表直後にはプラス圏に浮上する場面もあったフジクラは、売り直されて5%を超える下落。売買代金は全市場でトップとなった。同業の古河電工や住友電工も大幅安。地合いが悪い中で決算反応が厳しめとなった銘柄が多く、上期が市場の期待に届かなかった味の素がストップ安。ロームや太陽誘電は上方修正を発表しても叩き売られており、太陽誘電はストップ安となった。
日経平均は大幅安。ただ、5日と似たような動きで、場中に下を試しながらも終盤には下げ幅を縮め、終値では5万円を上回った。AI関連の風向きが悪くなっていることは鮮明だが、売りの方も恐る恐るとなっている。
来週は、「それでもAI関連」なのか、「脱AI関連」の動きが出てくるのかが一つの注目点となる。ソフトバンクグループとアドバンテストに振り回される状態が続くのは健全とは言えないだけに、日本株の安定のためにはバトンを受け継ぐテーマやセクターが出てきてほしいところだ。同観点からは、金融株に注意を払っておきたい。高市政権誕生で日銀の早期利上げが後退している点は向かい風ではあるが、地銀株などを見ると今年の高値圏で推移している銘柄が少なくない。来週は前半に地銀株の決算がいくつかあり、後半にはメガバンクの決算が控えている。銀行株はバリュー株の代表格と言えるが、大型グロース株に手がけづらさが出てきた際にバリュー株が存在感を出してくるようなら、日本株全体では上向きの基調がまだ続くとの見方が強まるだろう。
【来週の見通し】
不安定か。日経平均は10月最終週に3000円を超える上昇、11月第1週に2000円を超える下落となっており、強弱感が交錯するだろう。国内では引き続き決算発表が多く、11日に予定されているソフトバンクグループの決算が中でも注目される。この銘柄の値動きが週の方向性にも大きな影響を与える可能性がある。世界的にAI関連銘柄の上昇に一服感が出てきていることは気がかりだが、仮にAI関連が買いづらくなったとしても、決算を材料に強く買われる銘柄は多く出てくると思われる。AI関連にしても、ある程度値幅の調整は進んでいる。指数の振れ幅の大きさはある程度許容され、楽観にも悲観にも傾かず方向感が定まらない週になると予想する。
【今週を振り返る】
大幅安となった。日経平均は3連休明けの11月4日に900円を超える下落となると、翌5日は一時2400円超下げる場面があり、終値でも1284円安と4桁の下落。世界的にAI関連の高値警戒感が強く意識され、ソフトバンクグループやアドバンテストなど大型グロース株が売り込まれた。6日は押し目買いが入って大幅高となったものの、7日は米国株安を受けてグロース株が幅広く売りに押されて大幅安。節目の5万円を下回る場面もあり、週間では2000円を超える下落となった。日経平均は週間では約2134円の下落となり、週足では10週ぶりに陰線を形成した。
【来週の予定】
国内では、日銀政策委員会・金融政策決定会合の主な意見(10/29~30開催分)、9月景気動向指数(11/10)、10月景気ウォッチャー調査、30年国債入札(11/11)、10月マネーストック(11/12)、10月国内企業物価指数、5年国債入札(11/13)、9月第三次産業活動指数(11/14)などがある。
企業決算では、菱地所、SUBARU、住友鉱、資生堂、めぶきFG、ふくおか、日清食HD、フジHD、古河電、日製鋼、神戸鋼、日産化、ブラザー、群馬銀、三菱ガス、シャープ、NOK、ワークマン、ほくほく、ひろぎん、京王、京急、西日本FH、名村造、コーセー、DeNA、ブルーゾーン、丸一管、日光電、ツムラ、ショーボンド、スターツ、ニプロ、百五銀、能美防、武蔵精密、上村工業、グローリー、大気社、紀陽銀行、デンカ、東芝テック、パーカライ、マルハニチロ、京葉銀、南都銀、東洋建、第一興商(11/10)、ソフトバンクG、ソニーG、りそなHD、住友不、鹿島、ネクソン、セコム、川 重、大成建、キリンHD、JX金属、ダイフク、光通信、ゼンショーHD、楽天銀行、サントリーBF、出光興産、KOKUSAI、東急、三井金属、TBSHD、ユー・エス・エス、三井化学、応化工、アコム、飯田GHD、パーソルHD、コスモエネHD、SUMCO、丸井G、太平洋セメ、THK、日揮HD、小林製薬、ニチアス、三菱マ、岩谷産、UACJ、マイクロニクス、ADEKA、大栄環境、テレ朝HD、宝HD、タカラトミー、森永乳(11/11)、ブリヂストン、オリックス、テルモ、三住トラスト、パンパシHD、アシックス、ENEOS、エムスリー、いすゞ、トレンド、NXHD、長谷工、三井海洋、ニッパツ、TOYOTIRE、三井E&S、サッポロHD、クラレ、住友ゴム、デクセリアルス、セイノーHD、東邦HD、DOWA、石油資源、ワコールHD、カネカ、ハーモニック、シチズン、SWCC、森永菓、TKC、Jマテリアル、ペプチド、カヤバ、タクマ、JACR、リョーサン菱、三谷セキ、キッツ、山善、SBSHD、PHCHD、インテグラル、高松G、松田産業(11/12)、キオクシアHD、INPEX、大和ハウス、SMC、楽天G、荏原、西武HD、ニトリHD、横浜FG、マツキヨココカラ、レゾナックHD、TOPPANHD、ミツコシイセタン、明治HD、GMOPG、すかいHD、アマダ、東建物、小田急、ロート、上組、博報堂DY、スズケン、リゾートトラス、三浦工、GMO、センコーGHD、DIC、戸田建、JESHD、あおぞら、スルガ銀、ミライト・ワン、GMOインター、リログループ、トライアル、熊谷組、山合銀、フリー、セーレン、平和、日曹達、奥村組、西鉄、エレコム(11/13)、三菱UFJ、三井住友、みずほ、ゆうちょ、日本郵政、第一生命、日ペイントH、T&DHD、三菱HCキャ、東レ、かんぽ、大日印、ソニーFG、京都FG、浜ゴム、オープンハウス、電通G、サイバエージ、ヤクルト、クレセゾン、アサヒインテック、高砂熱、堀場製、近鉄GHD、七十七、サンドラッグ、エア・ウォーター、インフロニアHD、ラクス、山口FG、九州FG、東映、ちゅうぎ、トリドールHD、滋賀銀、三機工、日電子、フェローテック、TSテック、日本新薬、CKD、MIXI、サワイGHD、三谷商、レオパレス21(11/14)などが発表を予定している。
海外の経済指標の発表やイベントでは、米3年国債入札、気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)(ブラジル、11/10~11/21)(11/10)、中国独身の日、独11月ZEW景況感指数(11/11)、米10年国債入札(11/12)、米10月消費者物価指数(CPI)、米10月財政収支、米30年国債入札(11/13)、中国10月鉱工業生産、中国10月小売売上高、中国10月固定資産投資、米10月生産者物価指数(PPI)、米10月小売売上高(11/14)などがある。
米企業決算では、ウォルト・ディズニー、アプライド・マテリアルズ(11/13)などが発表を予定している。
アジアでは11/12に鴻海精密工業、11/13にテンセントが決算発表を予定している。
なお、米国は政府機関の一部閉鎖が続いているうちは、政府発表の経済指標などが見送りとなる可能性がある。
小松
最終更新:11/7(金) 16:48