子どもの英検取得「だらだら後回し」は危険な背景 推薦や一般入試でも重視される英検の攻略法

4/17 13:01 配信

東洋経済オンライン

ここ数年の大学入試では、英検を取得しているかどうかを、重視する大学が増えつつあります。オンライン学習塾のリザプロを運営する孫辰洋氏と、偏差値35から現役東大生社長となった西岡壱誠氏がタッグを組んだ『ドラゴン桜公式 10日で攻略 ドラゴン英検2級』を一部抜粋・再構成し、英検を取得するために意識しておくとよいことについて、お話しします。

 みなさんは英検に対して、どのようなイメージを持っていますか? 

 就職活動での評価や、一部の大学受験でのみ使える資格という印象があるのではないでしょうか。受験生の子を持つ親御さん世代の人からすると、「必要不可欠というわけではないが、取っておいても損はない資格」という印象があると思います。

 しかし現在では、英検は「必要不可欠」な資格になってきています。

■英検取得が受験の評価ポイントに

 受験を控えた高校生が受ける資格という印象があったと思いますが、小・中学生もどんどん英検を取るようになっています。

 かつては高校3年間で2級を取れるといいだろう、と言われていたにもかかわらず、最近では中学生の間に取得するのが普通になっています。さらには小学生で、英検2級を取得する子どもたちもいます。

 ここ数年では高校受験・中学受験においても、「英検を取得していること」で評価される場合が増えてきています。

 また大学受験では、総合型選抜(推薦入試)で英検取得を条件に課す大学も増えています。

 推薦入試による大学入学者は、ここ数年増加傾向にあり、2023年度の大学入試に占める総合型選抜の割合は、14.9%となっています。学校推薦型選抜(36.5%)と合わせると、一般入試の合格者(48.6%)よりも多くなっているのです。

 総合型選抜で重視されるのは、英語力です。大学側も英語力がある生徒を求めています。そのため、英語力を証明してくれる英検は大事になるわけです。

 実際、総合型選抜を受けた受験生の中には、英語力を示す資格が不十分で、1次試験の書類選考の段階で落とされてしまう生徒もいます。

 「英検準1級は必須レベルで、もし英検2級までしか取れていなかったら、合格率が極端に下がる」という大学もあります。

 また、大学の一般入試においても「英検準1級取得なら、英語は満点とみなす」としている、大学も増えています。

 ここ数年で英検は、取っておいたら便利なものから、取っておかないと不安なものになってきており、英検をどのぐらいの時間をかけて攻略するのかが、カギになってきています。

■とりあえず後のタイミングで受験は危険

 英検は年に3回も実施されるため、多くの子どもたちは「とりあえず次回の受験のタイミングでいいかな」「今はまだ、準備不足だし」と考えてしまいがちです。

 そうやって後回しにすると、その次のタイミングでもまた同じように、「まだ時期じゃない」と考えてしまいます。

 もちろん、事前に徹底して準備をすることは大切です。同時に、期限を切って、きちんと「期限以内に終わらせる」ことを意識して勉強するのも重要なのです。

 英検のような資格試験は、長距離マラソンのように勉強するのではなく、短期間で一気に勉強したほうが、合格率が高まります。

 実際、われわれは何百人も英検の取得を手伝ってきましたが、10日間本気で勉強して英検合格を勝ち取る生徒が多いです。だらだらと半年近く勉強するのではなく、「1週間でなんとかしよう」でもなく、10日間本気で英検と向き合うと、合格率が一気に跳ね上がるのです。

 この、「短期間で一気に結果を出す」という考え方は、偏差値35から1年で東大合格を目指す漫画『ドラゴン桜』と通じる部分が多いです。『ドラゴン桜』の1巻では、こんなシーンがあります。

 ※外部配信先では漫画を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

 「たった1年、死ぬ気で頭に詰め込むくらい、大したことないじゃない」

 桜木先生はそのように言ったわけですが、裏を返せば「無理をするなら、短期間で集中的に」ということだと思います。

■一気に集中したほうがいいことは沢山ある

 一気にガッと集中してやるほうがいいことは、人生にはたくさんあります。受験勉強もそうですし、英検もそのひとつだと思います。

 ぜひ多くの子どもたちやその親御さんが、この記事を読んで「私も、英検を受験してみようかな」「子どもに受験させようかな」と考え、実際にチャレンジすることを願っています。

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最終更新:4/17(水) 13:01

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