〔米株式〕NYダウ反落、168ドル安=ナスダックも安い(30日午前)

4/30 23:31 配信

時事通信

 【ニューヨーク時事】30日午前のニューヨーク株式相場は、この日発表の雇用コスト指数でインフレ圧力の根強さが示されたことを嫌気して、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時10分現在、前日終値比168.12ドル安の3万8217.97ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は28.11ポイント安の1万5954.97。
 米労働省が朝方発表した1~3月期の雇用コスト指数(ECI)は164.0と、前期比1.2%上昇し、伸びは前期(0.9%上昇)から拡大。市場予想(1.0%上昇=ロイター通信調べ)も上回った。米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する個人消費支出(PCE)物価指数(26日発表)でインフレ低下進展の停滞が示唆されていた上、ECIで賃金インフレへの警戒感が再燃したため、利下げ先送り観測が改めて広がった。
 この日から2日間の日程で開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエルFRB議長の会合後の記者会見での発言を見極めたいとの思惑から、持ち高を調整する動きもあったもよう。
 米民間有力調査会社コンファレンス・ボードがこの後発表した4月の消費者景気信頼感指数は97.0と、市場予想の104.0を下回ったが、影響は限定的だった。
 個別銘柄では、キャタピラー、ベライゾン・コミュニケーションズ、シスコシステムズなどが1%超下落し、ダウ平均の下げを先導。半面、大幅増益決算をはやした買いにスリーエム(3M)は5%超高となり、下値を抑えている。イーライリリーは7%超上伸。昨年11月に当局から承認された肥満症治療薬「ゼップバウンド」の需要急増や糖尿病薬「マンジャロ」の販売好調で1~3月期は大幅な増収増益。通期の利益予想を上方修正した。(了)

時事通信

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最終更新:5/1(水) 0:25

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