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激務の起業家が「1人雇って」得た500時間分の価値

7/5 13:01 配信

東洋経済オンライン

重要な仕事を突然任され、そしてその締め切りが明日だというとき、あなたはまず何を考えるでしょうか。
「さて、いったいどうやろうか」と、その方法から考えて自分だけで何とかしようとする人は多いでしょう。しかし、そのためには残業して孤独に仕事をし続ける必要があるかもしれません。さらに、そこまでして頑張った仕事の成果は、一定以上のものにならない場合が往々にしてあります。
そんなとき、考えるべきは「どうやるか」ではなく「誰とやるか」です。その具体的な考え方を、『WHO NOT HOW 「どうやるか」ではなく「誰とやるか」』から一部を抜粋して全3回でお届けします。

第1回目:仕事の質は「どう」ではなく「誰」とやるかで決まる(7月1日配信)
第2回目:激務の起業家が「1人雇って」獲得した500時間の価値(本記事)
第3回目:「自分の利益」で人脈づくりをする人には近づくな

■毎年3カ月の長期休暇を取る方法

 多くの起業家と同じく、シャロン・ダンカンは「週に何時間も」働いていた。彼女にワークライフバランスなど存在せず、あまりにたくさんの仕事を抱え込んでいたために、ストレスレべルの針は「振り切れて」いた。年老いた母親と共に過ごす時間はほとんどなかった。

 シャロンは野心家で、自己の成長のためには投資を惜しまない人だったので、ダンにコーチングを依頼していた。最初に学んだのは、「フリー・デイズ(自由な日々)」と呼ぶ概念と、どうすれば毎年3カ月の長期休暇を取り完全に仕事から離れられるのか、ということだった。

 ダンの説明はこうだ。あなたが有能な「誰か」で構成された「社員が勝手に働いてくれる会社」のオーナーだとしよう。あなたはそれほど働かなくても、多くのことが達成できる。自己管理が許される会社で働く有能な社員は、あなたに管理されなくても、自分で自分を管理できるからだ。

 彼らは自分の行動に対して全責任を負う。それができるのは、あなたが明確でワクワクするビジョンをつくるからだ。さらに、どんなやり方でも彼らがやりやすい方法で、そのビジョンを実行し、実現すればよいのだと、彼らに全責任を委譲するからだ。

 あなたのチームは、あなたがいなくても滞りなく仕事が続けられるようでなければならない。すべての起業家は、この状態を目指すべきなのである。

 もし、あなたが起業家として、創造力を発揮して、成功し、長く働き続けたいと思うのであれば、リラックスして、心身を回復させ、遊び、やりたいことができる自由な時間を確保することがとても重要だ。

■アイデアが生まれる瞬間

 ある調査によると、創造的なインサイトのうち、仕事中に生まれるのは、わずか16パーセントにすぎない。アイデアは、自宅でくつろいでいるときや移動中、あるいは趣味を楽しんでいるときなどに浮かぶものだ。アイデアや解決策が熟成し、形になるには、時間と場所が必要であり、最も重要なのはくつろいで心身が回復することだという。

 どんな場合であっても、「誰か」の第1号はあなた自身である。自分自身を高め、自分を大切にし、幸せで、創造的で、大切な人たちとつながっていられるようにしなければならない。

 シャロンはこの考え方がとても気に入った。特に深く心に響いた理由は、彼女の母親が82歳と高齢だったからだ。これからどれだけそばにいられるかは、誰にも分からない。大の野球ファンの母親のために、シャロンはこんなアイデアを思いついた。

 「『誰か』に頼ることで、年に3カ月の休暇が取れるくらいの自由を得て、その時間を使って、母と一緒にメジャーリーグの野球観戦で国中を旅してまわるのはどうだろう?」

 これは、これ以上先延ばしにしてはいけない、とても大切なことと思われた。彼女は早速実行に移した。

 シャロンは、「実務マネジャー」と名付けた人材の採用に、ただちに着手した。彼女がストレスを感じていた仕事の多くを引き継いでもらうスタッフだ。

 実務マネジャーをつけたことで、たちまち彼女は年500時間もの自由時間を手にした。

 500時間といえば、フルタイム勤務なら年3カ月分になる。「誰か」を1人雇っただけで、それだけの時間を取り戻し、好きなように使えるようになったのだ。彼女が必要だったのは、目標(何を=What)と理由(なぜ=Why)と「誰か=Who」だけだった。

 彼女のストレスレベルはまたたく間に下がり、これからの自分の人生やビジネスをどうするかについて、ビジョンが広がり、自分の時間を大切にし始めた。

■自分の時間の管理に取り組むことで起きる変化

 自信を持つとは、こういうことだ。実務マネジャーを雇ってからというもの、シャロンと母親は、数えきれないほどの野球の試合を観戦した。シャロンと母親のどちらもが決して忘れることのない素敵な思い出をつくることができた。さらに母親は、野球の試合を娘と見に行くという夢を叶えることができた。彼女は、それがこれからも続くことが信じられない気持ちでいる。

 シャロンは今、自分の時間をコントロールできるようになりつつある。彼女が取り組むべき仕事は、彼女が夢中になれて、ワクワクできるものでなければならない。彼女の会社のミッションと収益に最大の影響を及ぼすものでなければならない。チームメンバーも、皆ぐんぐん成長している。シャロンが以前よりもはるかに集中し、エネルギーにあふれ、ワクワクしているため、会社そのものがとてつもない成長を遂げているからだ。誰もが、何か特別なことに参加している感覚を味わっている。誰もが、リーダ

ーのエネルギーとスピリットを吸収している。

 自分とチームメンバーのためにこのような経験を生み出すことには、お金で買えない価値がある。自分の時間の管理に本気で取り組めば、あなたにも絶対にできることだ。

 時間は有限だ。誰にとっても1日は24時間だ。自由をコントロールできるようになりたいと思ったら、まずは自分の時間をコントロールできるようにならなければならない。

 「どうすれば?」と問うのをやめて、「誰か」に頼る。それだけでいい。すると、驚くほどのことが達成できる。

「物事を新たにつくる人は、文句を言わない。
文句を言う人は、物事を新たにつくる人になれない」

東洋経済オンライン

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最終更新:7/5(火) 13:01

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