IDでもっと便利に新規取得

ログイン

香港経済、主要部門で中国企業が支配拡大-「本土化」着々と進む

6/28 12:36 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 中国政府は正式な本土化まで道半ばの香港について、政治面だけでなく、3440億米ドル(約46兆5000億円)規模の経済の大部分をも支配しようとしている。

証券取引所から証券業界、建設プロジェクト、小売部門に至るまで、中国国営企業がますます優勢となり、英国統治下の最後の数十年で繁栄した香港の実業家や英商社から市場シェアを奪っている。

強まる中国の影響力の背後にいる人々は香港経済について、本土の成長のきっかけとなったテクノロジー主導のニューエコノミー産業の受け入れで後れを取り、停滞しているとみている。最近の選挙制度改革などを通じ、香港における中国企業の政治的影響力は強まっている。

国有の複合企業、華潤創業(チャイナ・リソーシズ・グループ)の粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)担当チーフストラテジストで、香港の議員でもあるサイモン・リー氏は「香港は重大な岐路に立たされている。こうした全ての課題を踏まえ、政策を決定する上でさまざまな意見が確実に網羅されるようにしなければならず、中国本土の企業は香港の社会、経済、政治面でより大きな責任を負う必要がある」と語った。

本土化が不可逆的になりつつあると見受けられる香港経済のセクター別の状況は次の通り。

金融

1997年当時、ペレグリンや新百里融資などの香港の証券会社がモルガン・スタンレーなどの外国銀行と共に市の金融界を支配していた。今や香港の上場リストを占めるのは中国国際金融(CICC)、招商銀行、中信証券などの中国勢だ。この4年で、100社近い香港の証券会社が競争に敗れ事業を閉鎖した。

しかし、中国への玄関口としての香港の地位を巡り一層憂慮されるのは、中国企業が香港ではなく本土での資金調達を選択していることだ。今年に入り上海と深圳での新規株式公開(IPO)規模が370億米ドルに上るのに対し、香港は24億米ドルにとどまっている。

香港取引所によると、香港に上場した中国企業は93年の青島ビールを皮切りに、99年までに44社に増加。現在は1370社と、市場価値の80%近くを占めている。

香港に地域本部を置く中国企業の数は97年以来2倍余りに増加。一方、3月に公表された欧州商工会議所の調査によると、香港の欧州企業の4分の1が、同市からの全面的な事業移転を計画している。

通信

中国本土最大の携帯電話会社、チャイナモバイル(中国移動)は業界4位の企業を買収後、2006年に市場参入して以来、香港で支配的な勢力となっている。現在、同社はCKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)や資産家の李沢楷(リチャード・リー)氏、サンフンカイ・プロパティーズ(新鴻基地産発展)の郭(クオック)一族が経営するライバル3社を抑え、商業用無線周波数帯で最大のシェアを保有している。

インフラ

香港では本土企業が手掛けた高層ビルが増えている。国有建設大手を中心とする本土企業がより大型の公共インフラ契約をより多く獲得しているためだ。 ブルームバーグ・ニュースが公開入札記録を分析したところでは、本土企業が昨年獲得した政府のインフラ契約は5億香港ドル(約86億円)余りと、契約全体の48%相当。18年当時のこの比率はわずか8%だった。

建設業界でも、巨額の資本を持つ中国建築国際集団や中国交通建設が香港での市場シェアを拡大した。

アジア・アライド・インフラストラクチャー・ホールディングスのデリック・パン最高経営責任者(CEO)は「トップに立つ香港企業が増えなければ、徐々に姿を消していく。それが5年後か10年後、20年後かは分からないが、時間の問題だ。建設業界だけでなく、香港の他のセクターでも同じようなことが起きるだろう」と述べた。

原題:Chinese Firms Are Dominating Key Parts of Hong Kong’s Economy(抜粋)

(c)2022 Bloomberg L.P.

Bloomberg

関連ニュース

最終更新:6/28(火) 12:36

Bloomberg

投資信託ランキング

Yahoo!ファイナンスから投資信託の取引が可能に

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング