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手取り収入が変わる?! 7月に決まる「算定基礎」が影響するお金とは

6/26 17:51 配信

LIMO

「定時決定」「算定基礎」「標準報酬月額」などは、一般的な会社員の方はあまり聞いたことのない言葉かもしれません。

しかし、10月受け取る給与の手取り収入に大きくかかわりのあるコトとなれば、知っておいた方がよいのではないでしょうか。

この記事では、毎年7月に行われる標準報酬月額の定時決定・算定基礎届について、詳しくまとめます。

定時決定(算定基礎届)とは毎年1回7月に行われる標準報酬月額の見直し

給与から天引きされる社会保険には、健康保険、厚生年金保険、介護保険(40歳以上の方のみ対象)、雇用保険などがあります。このうち、健康保険、厚生年金保険、介護保険は、毎年1回、7月の「定時決定(算定基礎届)」で見直しをします。

定時決定では、直近の4月・5月・6月の給与や各種手当をもとに「標準報酬月額」を計算し「算定基礎届」を年金事務所または健康保険組合へ提出します。

これにより、それぞれの保険料が決まり、その後9月1日から翌年8月末まで適用となります。実際には、10月の給与明細で確認することになります。

標準報酬月額の見直しと「10月給与」との関係

4月~6月までの給与がそれ以前の給与よりも増加していれば、標準報酬月額の等級が上がり、控除される保険料は多くなります。

一方、4月~6月までの給与が従来よりも減少すれば、標準報酬月額の等級が下がり、控除される保険料は少なくなります。

10月の給与の手取り収入が「下がった、どうして?」となる原因は、7月の定時決定が大きくかかわっており、対象となるのはそのことがわかる随分前の4~6月での給与ということになるのです。

標準報酬月額は区分表で確認

標準報酬月額とは、会社員が会社から支給される毎月の給与などを区切りのよい幅で区分したもの。つまり、健康保険や厚生年金保険などの保険料を出す際のもとになる金額です。

標準報酬月額の区分は、健康保険・介護保険の標準報酬月額の場合、第1級の5万8000円~第50級の139万円までとなります。一方、厚生年金の場合は第1級の8万8000円~第32等級の65万円までです。

これら標準報酬月額をまとめた区分表は、あらかじめ都道府県ごとに作成されており、その表を確認すれば、等級ごとに個人が負担する健康保険、介護保険、厚生年金保険料が一目でわかります。

標準報酬月額のもとになる報酬月額に含まれるものとは

標準報酬月額は、原則として4月~6月の3カ月間の給与の平均となる金額です。ただし、いずれの月も17日以上勤務していることが前提となります。

その計算をする際、もとになる毎月の給与を「報酬月額」ともいいます。そこに含まれているものは、基本給、役職手当、資格手当、通勤手当、残業手当など、労働の対象として支給されるものすべてです。

また、もし賞与が4月1日から翌年の3月31日までの期間で4回以上支給があったとすれば、経常的に支払われる報酬とみなされ、賞与総額を12カ月で割った額が報酬月額にプラスされることになります。

例えば4月~6月が繁忙期で、残業手当が多く支給された場合、また4月から役付になり役職手当がつくようになった場合は、その分給与額が増え、標準報酬月額の等級が上がり、社会保険料が増えることになります。

心当たりのある方は、今のところは大丈夫ですが、10月の手取り収入が減り「あれ、どうして?」ということになる可能性があります。今から心の準備をしておきましょう。

4月~6月以外に給与が変動したら随時改定となる

7月に行われる定時決定は、4月~6月の報酬月額がもとになるため、その時期に残業が多い場合、昇給や昇格すれば見直しがかかります。

一方、それ以外の月で報酬月額に変更があったとき、例えば7月以降で報酬が大きく変わったときなどは、「随時改定」にて標準報酬月額が改定となります。

その場合、7月・8月・9月という3ヵ月間の報酬月額を平均し計算した標準報酬月額が、先述の「標準報酬月額は区分表」において2等級以上離れたのであれば、改定になります。

もし、4月~6月が該当となる定時決定の標準報酬月額が22万円だった場合、健康保険は18等級、厚生年金保険は15等級です。その後、7月~9月の標準報酬月額が28万円となり、健康保険が21等級、厚生年金保険が18等級であれば、2等級以上変更となり、随時改定の対象になります。

なお、この2等級以上の変更には、増えたとき、減ったときのどちらも該当します。

ただし、随時改定には以下3つの要件があり、すべて満たすことが必要になります。

 1.昇給または降給等により固定的賃金に変動があった。
 2.変動月からの3カ月間に支給された報酬(残業手当等の非固定的賃金を含む)の平均月額に該当する標準報酬月額とこれまでの標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じた。
 3.3カ月とも支払基礎日数が17日(特定適用事業所に勤務する短時間労働者は11日)以上である。
上記1.の固定的賃金というのは、昇給や降給、時給単価の変更、家族手当・住宅手当・通勤手当などをいいます。残業手当は固定的賃金とはならず、もし、7月以降に増えたとしても、随時改定の適用にはなりません。

まとめにかえて

10月に手取り収入を確認してびっくりするということがあります。

そのもとは、7月に行われる定時決定(算定基礎届)での、健康保険料・厚生年金保険料の見直しです。

4月から給与に変動があったかどうか、今の段階でチェックしておけば慌てることはないでしょう。

参考資料
 ・日本年金機構「定時決定(算定基礎届)
 ・全国健康保険協会「令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表
 ・全国健康保険協会「標準報酬月額・標準賞与額とは?」
 ・日本年金機構「随時改定(月額変更届)」

LIMO

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最終更新:6/26(日) 17:51

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