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【来週の注目材料】非農業部門雇用者数は堅調さを維持か?<米雇用統計>

5/28 17:10 配信

みんかぶFX

 6月3日に5月の米雇用統計が発表されます。5月25日に公表された5月3日、4日開催分のFOMC議事要旨において、全体の意見として6月、7月のFOMCでの0.5%利上げが適切という見通しが示されたことに加え、大方のメンバーの意見として、こうした利上げにより年内に金融引き締めの効果を検証する好位置につけることが出来るという見通しが示されました。この表現を受けて、9月以降のFOMCでの利上げについて、今後の経済動向次第で継続や一旦打ち止めなどの変化が生じるという見方が広がっています。

 米FRBの二大命題である雇用の最大化と物価の安定。7月のFOMC以降に物価高が落ち着いてきた場合、金融政策動向のカギとなるのが雇用情勢となるだけに、米雇用統計は今後注目度を増してくると見込まれます。

 前回4月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比+42.8万人と、市場予想の+38.1万人を上回る好結果となりました。失業率は低下するという3.5%の見通しに対して3月と同じ3.6%にとどまりました。

 非農業部門雇用者数の内訳を見ますと、これまでの雇用増を支えてきたレジャー&ホスピタリティ部門(劇場・カジノなどのアミューズメント部門、ホテルなどのアコモデーション部門、レストラン・バーなどの飲食部からなる部門)が+7.8万人と好調さを維持しました。ヘルスケア&ソーシャルアシスタンス部門も+4.09万人としっかりとしたプラス圏を維持。3月分まででパンデミック前の水準に到達した小売業も+2.92万人と伸びており、全体を支えています。

 その他部門で目立っているのが運輸・倉庫部門の+5.2万人。雇用のミスマッチが懸念されていた部門ですが、このところ雇用の回復が目立っています。同部門の人不足がサプライチェーン問題の要因の一つとなっていただけに、安心感につながる結果です。

 もう一つサプライチェーン問題がらみで自動車及び同部品部門。二か月連続でのプラス圏も、6100人増と小幅な増加にとどまっています。自動車生産の遅れが中古車への需要につながり、物価高の大きな要因の一つとなっている中古車価格の上昇につながっているだけに、今後の動向も気になるところです。

 雇用者数全体を見ると、パンデミック前の2020年2月と比べて、前回分までで後119万人というところまで回復してきました。就労人数が最も多い部門であり、かつパンデミックの影響での雇用減が最も大きかった部門でもある宿泊・飲食部門が後119.75万人となっているので、ほぼこの部門の雇用分という格好です。

 パンデミック前の水準を超えてきた部門が増えて来る中、今後については雇用増の勢いがある程度は下がってくると見込まれるところです。

 そうした状況を受けて今回の市場予想ですが非農業部門雇用者数が+33万人。失業率は3.5%が見込まれています。前回から伸びは鈍化も、水準的にはかなりの高水準という印象。失業率の3.5%という水準はほぼ完全雇用といってもよい水準だけに、雇用市場の堅調さが意識されるところです。

 ただ、少し気になるのが平均時給。前年比で+5.2%と堅調な伸びではありますが、4月の5.5%から鈍化見込みです。4月の米消費者物価指数が前年比8.3%となる中で、給与の伸びが物価高にまるで届いていない状況がより鮮明となります。4月の消費者物価指数は家庭用食品など家計に直結する部門で高い伸びとなっていただけに、今後の個人消費への影響が気になるところです。

 雇用統計の関連指標動向も見てみましょう。

 週間ベースの米新規失業保険申請件数は、雇用統計の計測週と被る5月8日から14日分で前週比+21.8万件。水準的には低いところですが、4月の同時期が+18.5万件となっていたことと比べるとやや弱い数字です。

 1日に発表される4月の米ISM製造業景況感指数は、市場予想が55.1と前回の55.4から小幅鈍化も、好悪判断の境となる50をしっかり上回る高水準が見込まれています。雇用部門は前回50.9とぎりぎりで50を超えてきましたが、今回どうなるかが注目されるところ。

 2日に発表される4月の米ADP雇用者数は+29.6万件と、前回の24.7万件を上回る伸びとなる見込み。前回は市場予想よりもかなり弱い結果となったADPに対して、非農業部門雇用者数は市場予想より強めとなるなど、相関が弱くなっています。ただADPの結果が予想からぶれると雇用統計発表直前の市場の期待の変化にもつながりますので要注意です。
 
MINKABU PRESS 山岡和雅

みんかぶFX

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最終更新:5/28(土) 17:10

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