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BS11 Research Memo(5):2022年8月期の連結業績は積極投資による減益予想

5/25 16:06 配信

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■今後の見通し

1. 2022年8月期の業績見通し
日本BS放送<9414>の2022年8月期の連結業績予想については、売上高12,200百万円(前期比1.6%増)、営業利益1,810百万円(同32.2%減)、経常利益1,810百万円(同34.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,250百万円(同33.0%減)とする期初計画を据え置いている。第2四半期営業利益の進捗率は74.5%と高進捗ではあるが、上期はアニメの配当収入が日本BS放送<9414>想定以上に入ったことにより、売上と利益が押し上げられた面があったと見られる。下期も同様にアニメの配当収入が見込めるか否か、つまり放送外の収入の部分が不透明であるということから保守的に判断しているところがあるだろう。なお、投資に関しては、コンテンツ強化に加えて配信関係への戦略的な投資を見込んでいるため、経常利益ベースでは前期比34.0%減の1,810百万円に落ち込む見通しだ。

コスト全般に対して、効率・効果的な使用に対する意識が高い同社だが、成長力と競争力をさらに強化するためには、ある程度の費用が発生することは避けられないだろう。あくまで、15周年施策の一環として、売上を伸ばすための積極的な投資として前向きに評価したい。また、上振れて着地した2021年8月期と同様にやや保守的な計画であるとも弊社は考えている。

2. 2022年8月期の新たな重点施策
同社は、中長期戦略のなかで重点施策として5つ掲げている「Value 5」のなかで、1)コンテンツ強化、2)配信ビジネス、新規事業開発と収益化、3)アニメ事業の強化と発展、について一段と注力している。

例えば、特別放送として(株)世界文化社より刊行された『東京藝大で教わる西洋美術の見かた』を基にした番組、コロナ禍の影響で2年ぶりの開催となった『2021年度 全日本学生柔道体重別選手権大会』、イーロン・マスク氏による宇宙事業立ち上げ当初からの軌跡や民間企業で初となる有人宇宙飛行の打ち上げの裏側を知ることができるドキュメンタリー番組『NASA&スペースX 未来への挑戦』などを放送している。

また、報道番組の充実を図っており、ジャーナリスティックなものや身近なテーマを生活者目線で取り上げ、明るい未来志向のスタンスのもの、注目のニュースをゲストの論客とともに語り合うもの、経営者・政治家などから、独自の視点でリアリティある話を聞き出すものといった様々な角度から報道を行っている。ドラマジャンルの拡充においては、日本ドラマ、中国時代劇、タイのBL(ボーイズ・ラブ)ドラマ、ヨーロッパミステリーを提供している。レギュラー番組においては、お正月特別番組『八代亜紀いい歌いい話』2時間スペシャルを放送したほか、年末に2夜連続放送で紀行番組『私たち鉄印帳はじめます。』を放送した。また、男女お笑いコンビのラランドが様々な企画に挑戦するバラエティ番組『ラランド有象無象SHOW』を2022年1月より放送・配信開始したほか、女子プロレスの試合ダイジェストと選手たちのドキュメンタリーを伝えるスポーツ番組『We are STARDOM!!』の放送を始めている。

アニメ事業については、強化と発展を目指す重要な位置付けとして、様々なジャンルのアニメ編成、自社制作の『アニゲー☆イレブン!』『Anison Days(アニソン・デイズ)』などは既に高く評価されており、収益成長のドライバーとなることが期待される。2022年1月クールはアニメ関連番組全44タイトルを放送した。年末年始アニメ関連番組の特別編成として、世界最大のアニソンライブイベント『アニメロサマーライブ2021 powered by Anison Days』を、テレビ独占で一挙7時間放送した。

配信コンテンツの充実においては、自社制作番組のネット配信を強化している。同社独自の配信サイト「BS11オンデマンド」においてレギュラー番組、特別番組の放送後に無料配信しているほか、YouTube、 GYAO!、Paravi、FODにて配信を展開している。

コロナ禍が鎮まり経済活動の再開が想定されるなか、同社においても個人消費の持ち直しに伴う広告需要の回復、営業活動の本格再開などの効果が期待される。特にアニメを中心としたリアルイベントの積極的開催による事業領域の拡大に注目したいところだ。また、好調が続くスポット収入においては、経済再開に伴って巣ごもり需要の反動により多少の減少が避けられないものの、巣ごもり需要による売上拡大を受け、クライアントがさらなる消費者を獲得した効果も続くだろう。同社にとっても通販各社の需要に沿えるドラマの新たな視聴者を獲得できた効果は大きいと弊社では見ている。

また、BSデジタル放送は、デジタル放送受信機の普及に伴い、視聴可能世帯数の割合が増加している。新規参入局(「BSよしもと」「BSJapanext」「BS松竹東急」)の存在もあり、BS放送が再注目される機会となりそうだ。無料BS放送局が3局増えたことでコンテンツ争奪戦といった競争は激化する可能性がある半面、BS各局がそれぞれ良質なコンテンツ制作をより一層進めることにもつながると考えられる。競争が強まることで市場成長が促進されるケースは多い。とりわけユニークなコンテンツを豊富に持つ同社の優位性はますます引き立つ期待もあると考えられる。同社の企業価値の最大化を念頭に市場シェアを伸ばしていく施策に注目したい。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


《EY》

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最終更新:5/25(水) 16:16

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