【日本株】2022年4月中に決算を発表した3月決算企業の中で、アナリストの投資判断が“買い&強気”の7銘柄を公開!
●人気株の中でも投資判断が「買い」「強気」の7銘柄を紹介!
特に注目したいのは「上方修正を発表する時期」や「想定為替」
2022年3月期の決算発表がいよいよゴールデンウィーク前後からスタートして、5月中旬にピークを迎えた。上場企業は年4回決算を公表するが、3回は期の途中での四半期決算。もっとも重要なのは、1年の総まとめとなる「本決算」だ。
日本の上場企業は約7割が3月期に本決算を迎えるため、例年4月末~5月中旬が“決算発表祭り”となる。本決算の発表では、過去1年間の実績に加えて、今期(2023年3月期)の業績予想も公表される。ここには、この先1年間の投資判断のヒントがたくさんあり、いつも以上に投資家の注目が集まる。
今回は、4月中に2022年3月期の決算を発表した日本株の中でも、個人投資家の人気が高い20銘柄をピックアップ。ラカンリチェルカの村瀬智一さんに、それらの最新決算の内容を分析してもらい、「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で投資判断をつけてもらった。
ここからは、その中で「買い」「強気」と高く評価された7銘柄を紹介していく。なお、以下の表では「過去5年の上方修正の回数」と「今年度の想定為替」も掲載している。企業によっては、毎年同じようなタイミングで上方修正を発表しているところもある。表を見ればそのタイミングが掴めるため、発表を見越して先回り買いをする、といった戦略も立てられるはずだ。
また、2022年3月からは急激な円安が進んでいることもあり、想定為替レートは実際のレートと比べて判断することが重要。輸出企業なら、円高の前提にしているほど、業績の上ブレ要因となる。たとえば日本電産(6594)は、海外の売上高比率が8割を超えるが、想定為替レートは1ドル=110円とかなり円高の設定で、さらなる上ブレも期待できそうだ(※以下、株価などのデータは5月2日時点)。
●最新決算でわかった! 投資判断が「買い」「強気」の7銘柄!
投資判断
株価
2022年3月期
2023年3月期予想
過去5年の上方修正(回)
売上高
前期比
伸び率
売上高
前期比
伸び率
1Q
2Q
3Q
4Q
営業利益
営業利益
想定為替
強
◆日本M&AセンターHD(東P・2127)
1402円
404億円
16.1%
420億円
4.0%
-
1
1
-
164億円
7.1%
180億円
9.6%
-
【分析コメント】前期は12期連続の増収増益。1~3月期の売上高は半減したが、売上計上厳格化の影響。M&A成約は12%の伸び。オンラインM&Aマッチングサイトは2倍に。
強
◆第一三共(東P・4568)
3296円
10449億円
8.6%
11500億円
10.1%
-
2
3
-
730億円
14.5%
1050億円
43.8%
130円
【分析コメント】薬価改定の影響で最終減益だったが、計画は上ブレ着地。抗がん剤エンハーツや抗凝固薬リクシアナが今後も伸びる見通し。商品構成比の変化で原価率も改善へ。
強
◆Zホールディングス(東P・4689)
464円
15674億円
30.0%
17240億円
10.0%
-
1
4
-
1895億円
16.9%
-
-
【分析コメント】前期は売上高が過去最高。デジタル広告など、LINEとの統合効果が寄与。キャッシュレス普及でPayPay取扱高が高い成長。デジタルシフトで2ケタ成長に期待。
強
◆豊田自動織機(東P・6201)
7930円
27052億円
27.7%
31000億円
14.6%
1
3
2
-
1591億円
34.6%
1700億円
6.9%
120円
【分析コメント】前期は計画を上ブレ着地。産業車両が欧米で、フォークリフトが欧州で伸びた。今期はエンジンやカーエアコン用コンプレッサーなど自動車部品の回復を予想
買
◆日本電産(東P・6594)
8427円
19182億円
18.5%
21000億円
9.5%
3
4
1
-
1715億円
7.2%
2100億円
22.5%
110円
【分析コメント】永守CEOが復帰し、機械事業はM&Aで25年に5000億円の計画。今期も増収増益の計画だが、EV用トラクションモータの成長期待は大きく保守的。
買
◆アドバンテスト(東P・6857)
8560円
4169億円
33.3%
5100億円
22.3%
1
5
5
-
1147億円
62.2%
1500億円
30.7%
120円
【分析コメント】半導体の高機能化や微細化で、車載や機械向けに試験装置市場は活況。SoC半導体メーカーを中心に投資が継続。今期も最高益を見込み、市場予想を上回る。
強
◆村田製作所(東P・6981)
8202円
18125億円
11.2%
19300億円
6.5%
1
4
2
-
4241億円
35.4%
4400億円
3.8%
120円
【分析コメント】車載向けはメーカーの在庫積増しの動きは一巡したとみられ、前期からの反動減が見込まれる。EV向けに期待。5G普及によるコンデンサー需要も注目。
※株価などのデータは2022年5月2日時点。
ダイヤモンド・ザイ
最終更新:5/22(日) 22:31
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