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「なかなか風呂に入らない子」を動かしたい親がどうにかするための声かけ法の秘訣

5/14 17:01 配信

東洋経済オンライン

新学期を迎え、一学年成長したわが子の変化に、戸惑う親も多いのではないでしょうか。
「うちの子、もしかして反抗期!?」と悩む前に、親側が準備できる心構えとは? 
児童の自主性・自立性を引き出す授業で定評のある小学校教諭・沼田晶弘氏の著書『もう「反抗期」で悩まない!  親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法』より、やるべきことになかなか取り掛からない子への効果的な声かけを解説します。

第1回:反抗期の子を絶望させる親の何とも残念な接し方(4月13日配信)

第2回:反抗期の子を失望させる「早くしなさい!」の不毛(4月21日配信)
第3回:ゲーム中毒の子に苦悩する親に知ってほしい心得(4月27日配信)
第4回:「返事をしない子」が絶望する親の残念な話し方(5月6日配信)

■お風呂そのものがキライというわけではない

 お子さんがやるべきことになかなか取り掛からない、というのは、「反抗期」の親御さんからよく聞く愚痴の1つです。今やっていることをやめ、別の行動を起こしてもらうように促すのは、いつだって一苦労です。

 たとえば、

 「早くお風呂に入りなさい!」

 「やだ」

 というとき、お子さんが面倒に思っているのは十中八九、今やっていることをやめて、お風呂場へ行って、服を脱いで、お湯に浸かるという作業を始めることです。お風呂そのものがキライ、というわけではないでしょう。湯に入ってしまえば、気持ちがいいはず。
 
「なんで?」と聞いてみてください。おそらく、

 「まだテレビが見たい」

 「動きたくない」

 「めんどくさい」

 などといった、お子さんなりの理由が聞けるはず。理由がわかれば、あの手この手、ありとあらゆる手を駆使して、お風呂に入ってもらえるように誘導してみるといいでしょう。

 「この番組が終わったら入るのね?」

 「きれいにしておかないと、明日、体が臭くなっちゃうと思う」

 「何時になったら入るか決めておかない?」

 「入らない限り、『入りなさい』って、お母さんに言われるよ~」

 あれこれ言葉をかけてみて、お子さんが「面倒だけど入ろうかな」という気になるようなワードを、探るといいでしょう。

 どうしても入ってくれないときは、別に無理して入らなくてもいいと思います。冬場なら、1回入浴しないくらいで、ひどく臭ったりはしないはずです。さすがに夏場は汗でべとつきますから、夜に入浴しなければ次の日の朝は、自分でも体のベタつきや臭いを不快に感じるのではないでしょうか。

 親御さんも、あまりに忙しくて帰宅が夜遅くなり、お風呂をパスして布団に入ってしまった経験はありませんか。お母さんなら、お化粧を落とさずに寝てしまったりした経験がきっとあるはずです。翌朝、「ちゃんと入ればよかった」と反省しつつ、家を出る時間を気にしながら、急いでシャワーを浴びたりしますよね。そうした過去を経て今、元気に生きているのですから、1回入浴しないくらい大した問題ではありません。

 これくらい開き直っても大丈夫です。

 何を言っても、どうしても入ってくれないなら、

 「じゃあ、今日くらいは入らなくてもいいか!」

 と、あっけらかんとしても構いません。たとえ明日、お子さんが臭くなっていても、それはそれです。もし、朝になって「シャワーを浴びたい」と言ってきたら、おそらくお子さんは十分反省しています。だから間違っても、

 「ほら!  だから昨日言ったじゃない!」

 などと、お子さんをなじったりせず、

 「学校に間に合うように、ささっと浴びておいで!」

 と、気持ちよくお風呂に送り出してほしいものです。

■時間がないのになぜ動かないのか

 お風呂の例をあげて説明しましたが、「反抗期」の子と接する親御さんは、何かとお子さんを急かそうとするものです。いわく、

 「早く勉強しなさい」

 「早く片付けなさい」

 「早く準備をしなさい」

 「早くご飯を食べなさい」

 朝から晩まで、早く、早く、とお子さんを急かします。

 これは仕方がないのです。急かさないわけにもいきません。先にも言ったように、お母さん、お父さんには先の見通しがあるので、まだまだやることはたくさんあって、時間がいくらあっても足りないように思うのに、お子さんはのんびり別のことをやっているから、

 「今、何時だと思ってるの!」

 と、焦りに拍車がかかります。小学生も高学年になれば、多少は見通しも立つようにはなりますが、大人と同じようにはいきません。親と子の見通しが合致しないから、それぞれの初動やスピードにも差が出ます。わかっているつもりの子と、子がわかっているようには見えずに焦る親とのバトルが勃発するのは、このズレが原因です。

 相手も自分もわかったつもりになっているのが、問題を大きくしてしまいます。お互いに頭のなかにあることを言葉にして伝え、見通しのズレを解消していく努力が必要です。

 たとえば、朝の支度についてであれば、食事や着替え、歯磨きなど身支度の1つひとつにかかる時間を、事前に計測して書き出しておき、「今7時15分だけど、身支度を整えて8時前に家を出るには、このままのスピードで間に合う?」

 と、声をかけてみるのもいいと思います。

■残り時間を把握できる仕組みづくりを

 では、休日に突発的なお出かけが決まって、急いで身支度しなければならないとしたら、どうしましょうか。親御さんご自身の用意もあり、お子さんにまで手が回らないとしたら、見通しの簡易版を伝えるといいでしょう。

 「7時45分までには家を出るよ。すぐ着替えて、食事を食べられるだけ食べて。40分にタイマーをかけておくから、アラームが鳴ったら、出かけるからね」

 時計を見ないお子さんには、時刻を伝えても意味がないので、タイマーなどフル活用するのが効果的。アラームの音はイヤでも耳に入ります。「反抗期」のお子さんが素直に言う通りにするかは別ですが、最悪の場合、着替えさえすんでおけば、食事はそこそこでも、途中で軽食を調達するなど手立てはあるので大丈夫。最低限、やってほしいことだけ取捨選択して伝え、アラームなどで半ば強制的に行動させるシステムを整えておくのが賢明です。

 お子さんの好きな曲や耳慣れた曲など4、5曲集めて15分ほどのプレイリストを作っておき、Amazon Alexaなどを活用して、出発時間の15分前から流すのを日々の習慣にしておくのもいい方法です。プレイリストのタイトルは、さしずめ「あと15分」でしょうか。

 なるべく毎日流すようにすれば、曲の進行具合に合わせて、親子で先の見通しを共有できるようになります。「最後の1曲まできたから、もう時間がないぞ!」と、お互いにわかるようになるわけです。慣れてくるに従って、「早く、早く」と急かす機会が減っていくのではないでしょうか。

東洋経済オンライン

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最終更新:5/14(土) 17:28

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