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安全に「大人の階段を上りたい」?!Z世代の若者たちがハマる遊びのリアル

12/8 11:01 配信

東洋経済オンライン

 コロナの感染者数が落ち着きつつありますが、1年半以上に及ぶ未曾有のコロナ禍は、Z世代の若者たちに大きな影響を与えました。

 人格形成をする大切な時期に、彼らはどのような影響を受け、どのような変化をしたのでしょうか?  「コロナ禍に起こったZ世代の変化」についてお届けします。

 日本の未来を担うZ世代の若者たちの変化を追うことは、日本の未来や未来の市場を考えることにほかなりません。

 3回目の今回は、長くコロナ禍により、膨大な暇な時間が増えたことで、Z世代の若者たちが、彼らがコロナ前までは顔を背けていたことに「新しくチャレンジ」し始めている様子を現役大学生がレポートしてくれます。

■特徴的な「4つの事例」

 コロナ禍により、旅行などの遠出やフェスなどの大人数で集まる楽しみが奪われ、退屈な時間が増えたと感じている若者は多い。その結果、近場で普段より背伸びした特別な経験をしたいと考える人も増えている。

 しかし、若者の”背伸び”の象徴的スポットともいえる、バーなどに初めて踏み入れることはなかなか敷居が高い。コロナ禍で大学や会社の先輩に連れていってもらう機会もなく、それらのスポットの中でも、敷居が高くないものを体験したい、訪れたいと考える若者が増えている。

 こうしたムードの中、若者たちの間で人気が広がっているのが、「ミステリアスステップ」だ。「ミステリアスステップ」とは筆者らの造語だが、バーやシーシャ(水パイプ)など、若者や初心者にとってはミステリアスで、ちょっと大人びた場所が、何らかの’’仕掛け’’によって訪れやすく、体験しやすいものに変わってきているというトレンドだ。

①0% 
 2020年7月に六本木にオープンした、ノンアルコールドリンクやヴィーガン対応フードのみを提供するという特徴的なバー。お酒は苦手だが、ソフトドリンクだけでは物足りず、バーに行って背伸びをしたい、という気持ちを持つ若者を中心に人気を博している。

 ハーブやスパイス、発酵などドリンクごとに効能があるほか、フードメニューもヴィーガンに対応。体型や食生活に気を遣っているが、大人びた特別な体験をしたい人に最適なスポットだ。

②JANAI COFFEE
 2020年8月に恵比寿にオープンしたカフェ&バー。表向きはコーヒースタンドのように見えるが、スタンドの奥にある扉を開き、通路を進むと隠れ家的なバーが広がる。また、入店するためにも仕掛けがあり、公式サイトに掲載されている「謎解き」を解く必要がある。バーというハードルの高い場所に行く感覚ではなく、若者に人気な謎解きに挑戦する感覚で訪れることができるため、話題になった。

③shisha&coffee polepole
 2020年5月に横浜中華街にオープンしたシーシャカフェ。シーシャバーに多い、暗い照明の店内ではなく、明るい照明のカフェのような雰囲気なのが独特だ。メニューもシーシャ以外に約30種類のソフトドリンクを選べる。また、プリンやアフォガードなど、お洒落なフードメニューが並ぶ。こうした仕掛けのおかげで、暗くミステリアスな雰囲気の漂う一般的なシーシャバーに訪れる勇気のない若者でも、気軽に訪れやすく、人気となっている。

④宅シーシャキット
 自宅で、初心者でも簡単に楽しめるシーシャキットも人気だ。シーシャの機材やフレーバーなどすべてがセットになって、約4万円程で購入できる。シーシャ初心者の若者は、未知の世界であるシーシャバーの雰囲気に馴染めないのではないかという不安がある。その結果、自宅で一人もしくは親しい知り合いだけで、周りを気にせず気軽にチャレンジできる宅シーシャがにわかに人気になっている。

 以上、さまざまな「ミステリアスステップ」について取り上げた。コロナ禍に置かれた若者たちは、遠出や音楽フェスに行けなくなった代わりに、身近で気軽に背伸びをする経験を通して、退屈な日々からの脱出を図ろうとしているようだ。

 ウィズコロナではもちろん、アフターコロナでも、若者にとっての気軽な背伸び体験としての新たな「ミステリアスステップ」コンテンツが生まれてくるかもしれない。

■原田の総評:チャレンジするのにも「安心感」が必要

 コロナ禍におけるZ世代の若者たちの「新しいチャレンジ欲求」に関するレポートはいかがでしたでしょうか? 

 彼らはコロナ禍で膨大な暇な時間のあるうちに、コロナ前にチャレンジしなかったことに挑みたいという欲求を持つようになりました。

 とはいえ、距離の遠いものに憧れ、刺激を求めて無謀なチャレンジもしがちだった昭和・平成の若者に比べると、今のZ世代は距離の近いものに憧れ、そこまでの刺激を求めず、チャレンジするのにも「安心感」が必要になってきています。

 そんな彼らの「安心感」と「チャレンジ欲求」を同時に満たしたものが今回のコロナ禍における「ミステリアスステップ」なのだと思います。

 若者の車離れ、お酒離れ、海外離れ、恋愛離れ――。「若者の~離れ」が叫ばれて久しく経ちますが、これからの若者を掴めずに困っている企業はぜひこの「ミステリアスステップ」の事例を知り、彼らが望む「大人の階段」を用意したうえでのマーケティングをするとよいかと思います。

東洋経済オンライン

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最終更新:12/8(水) 11:01

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