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住宅ローン減税0.7%に引き下げ、4年延長へ最終調整《楽待新聞》

12/8 10:00 配信

不動産投資の楽待

住宅ローンの金利負担を軽減するための「住宅ローン減税」をめぐり、控除率の引き下げなどの税制改正の行方に注目が集まっている。

住宅ローン減税は今年の年末に適用期限を迎えるが、報道によれば、政府・与党は期限を4年間延長した上で、控除率を現行の1%から0.7%に引き下げる方向で最終調整に入った。住宅ローン減税をめぐっては、住宅ローン金利の低下で控除額がローンの支払い利息を上回る「逆ざや」が一部で問題視されていた。

与党は今週中にも、2022年度税制改正大綱を取りまとめる方針。控除期間や適用対象基準なども同時に変更される可能性が濃厚になってきた。

■住宅ローン減税とは

今回の改正のポイントに入る前に、住宅ローン減税の内容についてあらためて触れておきたい。住宅ローン減税は、住宅ローン借入残高の1%(年上限は原則40万円)を所得税から控除する制度。適用期間は通常10年間で、最大400万円が控除される。2019年の消費増税時、13年とする特例措置が設けられた。この特例は2020年末までに入居した物件のみが対象となっていたが、2021年度の税制改正で2022年末まで延長することが決まった。

一方、1%を下回る金利で住宅ローンを組む人も多く、支払う利息よりも控除を受ける額の方が多くなる「逆ざや」問題を会計検査院が指摘していた。同院によれば、1%を下回る金利で住宅ローンを借り入れている人の割合は約8割だった。今回の税制改正は、こうした「逆ざや」を是正する狙いがあるとされる。

■見直しのポイント

それでは、今回の税制改正で見直しの対象となっているポイントを見ていきたい。12月7日現在、報道されている主な項目は以下の5点だ。

1.控除率が1%から0.7%に

先述のとおり、低金利による「逆ざや」を解消するため、年末の住宅ローン残高に対し控除率は1%から0.7%に引き下げられる見通しとなっている。

2.適用期限は21年末から4年延長

住宅ローン減税の対象となるのは、現行では今年の年末までに入居することが条件になっているが、この期間を4年間延長し、2025年末までに入居した人を対象にする案が出ている。

3.控除期間を原則10年から延長

現行で通常10年間としている控除期間については、延長する方向で調整が進められている。住宅関連の団体からは、控除率を引き下げる一方で、控除期間を延長することで税制優遇の水準の維持を求める声も上がっている。現行では、消費税率10%で購入した人などは特例で13年間に延ばしている。

4.ローン残高の上限は3000万円に引き下げ

控除の算定基準となる年末の住宅ローン残高の上限も引き下げられる見通しだ。上限は一般住宅で現行4000万円のところ、3000万円とする案が出ている。ただし、耐震性などの条件を満たした住宅や、断熱性を高めるなど環境に配慮した住宅については優遇措置として一般住宅より高い上限が設定されるようだ。

5.所得要件の引き下げ

住宅ローン減税の対象となる所得要件も見直される。現行では年間の合計所得が3000万円以下のところ、2000万円以下に引き下げる方向で検討されている。

■住宅市場への影響は

今回の税制改正で住宅市場へはどのような影響が考えられるのだろうか。

現行と同水準の税制優遇の確保を求めるのは、複数の住宅団体で構成する住宅生産団体連合会だ。同団体は、「コロナ禍で低迷する景気の早急な回復に向け、住宅投資を活発にするためには、税制優遇の継続が不可欠」と主張。住宅ローン金利の実情を踏まえて控除率を0.7%に引き下げる代わりに、控除期間については現行の10年から15年に延長するよう求めている。

一方、住宅・不動産ライターの高幡和也氏は「住宅ローン減税はそもそも優遇が過剰だったので、見直しは既定路線」と語る。

高幡氏は、0.2%台の低い住宅ローン金利を適用するネット金融機関も出てきている現状を踏まえ「現行制度では、年収が高く、借り入れが多い人ほど住宅ローン減税の恩恵を受けやすい」と指摘。所得要件や年末住宅ローン残高上限の引き下げなどの見直しについても妥当と考えている。

住宅市場への影響については「東京23区のマンションを購入するような層を中心に消費意欲は下がるかもれしないが、影響は限定的だろう」との見方を示す。税制改正に慎重な立場からは住宅市場の冷え込みを懸念する声もあるが、「首都圏や三大都市圏では住宅が売れている状況。税制改正をするのにちょうどよいタイミングとも言える」と話した。



住宅ローン税制の改正をめぐっては、控除期間など与党内でも意見の隔たりがあるとみられ、詰めの調整が行われている模様。現時点で報じられている内容は確定ではない点に注意したい。与党は今週中にも、税制改正大綱を取りまとめる方針。最終的な着地はどこになるのか、動向を注視したい。

不動産投資の楽待

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最終更新:12/8(水) 10:00

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