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ヘッジファンドの株離れ進む、FRB議長発言や新変異株で市場動揺

12/2 10:24 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」や金融政策を巡る懸念が市場を揺さぶる中、株式市場から引き揚げる投資家にプロのトレーダーも加わった。

リターンを高めるため借入金を利用するヘッジファンドは、S&P500種株価指数の2日間の下落率が2020年10月以来最大となる中で、リスクオフに大きく動いている。ゴールドマン・サックス・グループのプライムブローカレッジの集計データによると、ロングポジションとショートポジションを考慮した業界のリスク選好度の指標となる純レバレッジは今週、1年ぶりの低水準を付けた。

対照的なのがリテール(小口)投資家で、11月30日の相場急落後にあらためて熱狂的な押し目買いを再開し、12月1日の午前にはS&P500種を2%近く押し上げた。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言でインフレ抑制方針を再確認し、米国で初のオミクロン株感染が確認されたことから、1日午後に株式相場は売り込まれ、S&P500種は20年4月以来最大の相場反落を記録した。

売りを免れたセクターはほとんどなく、2.5%上昇していた小型株の指数は2%強下落して終了。仮想通貨ビットコインは5万7000ドルを割り込み、原油価格は1バレル=65ドルを付けた。米国債相場は安全資産需要で上昇。S&P500種は2営業日で3.1%下落し、11月18日の高値から4%余り下落した水準にある。

大規模な引き揚げの理由はさまざまだ。年末を前にした節税対策の売りを挙げる向きもいれば、20%を上回るリターンの確定を急いでいるという指摘もあるが、主な理由は米金融当局の姿勢の変化であることに変わりはない。

物価上昇の表現に「一過性」という言葉の使用を止めると11月30日に述べたパウエル議長は1日の議会証言で、「インフレは根強いものになっている。一段と根強いインフレ高進を引き起こしている要素が存在する」と指摘。この発言を受け、投資家の想定より利上げが早まるとの見通しを資産価格に折り込む動きが一気に広がった。

ヘッジファンドのポジショニングに関するバンク・オブ・アメリカ(BofA)からの別のデータでも同様のレバレッジ解消傾向が示された。同社のヘッジファンド顧客は先週20億ドル(約2250億円)を上回る株式を処分。4月以来最速のペースで株式市場から引き揚げている。

ソコロ・アセット・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、マーク・フリーマン氏によれば、プロの運用者はリターンを求める圧力を受けて比較的素早く売るケースが多い。先週、割高なテクノロジー株への集中投資が裏目に出た後、ヘッジファンドは今年のパフォーマンスを高める機会が急速に閉じられつつある状況に直面している。

そうしたリスク回避姿勢は、長期債利回りの急上昇時に売り込まれる傾向がある赤字のテクノロジー企業の総崩れで鮮明になった。1日に10年債利回りは低下したが、極めて割高なソフトウエア株で構成するゴールドマンの指数は7.1%の大幅安となった。

フリーマン氏は電話インタビューで「今年最後の数週間にパフォーマンスが帳消しになるのを目にしないため、パフォーマンスを維持しようという明らかな要素がある。年末ラリーがあると想定されていたが、そこに疑念が生じるやいなや、多くのポジション再調整が見られている」と分析した。

原題:Hedge Funds Bail From Stocks as Powell, Covid Roil Markets (抜粋)

(c)2021 Bloomberg L.P.

Bloomberg

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最終更新:12/2(木) 10:24

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