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メトロイド最新作「何度も死ぬのに」良作だった理由、捕まれば一撃死「E.M.M.I.」と君はどう戦う?

10/23 14:01 配信

東洋経済オンライン

物心ついたときからゲームと付き合い続けてきた筆者が、その長いゲーム歴から最新作から過去の名作までを掘り起こして語り尽くす本連載。今回取り上げるのは、約19年ぶりのシリーズ新作発売が話題を集めたアクションゲーム『メトロイド ドレッド』。国内外で多くのファンを抱える本作を筆者はどう評したのか? 
 10月8日にメトロイドシリーズの新作『メトロイド ドレッド』が発売された。メトロイドシリーズは、初代からのゲームシステムを引き継ぐ、2Dアクションとしての「メトロイドシリーズ」と、3DのFPSアクションである「メトロイドプライムシリーズ」に分かれ、今作は2Dアクションのメトロイドシリーズとしての新作となる。

 メトロイドシリーズは日本では他の任天堂のタイトルに埋もれてしまいがちなタイトルではあるものの、海外に多くのファンがついており、ゲーマー向けのシリーズとして認知されている。

■約19年ぶりの新作「メトロイドヴァニア」の期待作

 ところで、読者のあなたは「メトロイドヴァニア」と呼ばれるゲームジャンルをご存じだろうか?  メトロイドヴァニアとは「広いマップを探索してパワーアップして、さらに探索範囲を広げていく2Dゲーム」というジャンルを指す言葉であり、メトロイドはメトロイド。ヴァニアはキャッスルヴァニア(邦題は『悪魔城ドラキュラ』)が名前の由来だ。

 このようにジャンルを形容する名前に使われるほど、海外ではメトロイドというタイトルの認知度は高い。

 メトロイドヴァニアは、2Dマップということで作りやすく、かつこだわりのアクションを入れ込んだりとゲーム性を高めやすいゲームジャンルとして知られている。

 また、少人数のスタジオでも制作しやすいジャンルであることから、Steamなどのゲームプラットフォームでは数多くのゲームが販売される激戦ジャンルとなっている。

 今回のメトロイドドレッドは、前作『メトロイド サムスリターンズ』からは4年ぶりのタイトルとなるが、前作はリメイク作品であり、ストーリー含めて完全新作の2Dメトロイドシリーズは、2003年に発売された『メトロイド フュージョン』から、実に約19年ぶり。

 長い時間が流れたことで、メトロイドヴァニアは数多くプレイしていても、2Dメトロイドをプレイしたことのない人も少なくないに違いない。かつてよりも目が肥えたであろうゲーマーに対し、本作はどんなアイデンティティを示したのだろうか? 

 本作をひとまずプレイして、難易度ノーマルでのクリアと、アイテム収集100%を達成した。最も凄さを感じたのは、「難易度調整の妙」だ。

 先ほど述べたように、メトロイドドレッドは「ゲーマー向けのゲーム」として認識されている。難易度が低ければゲーマーを失望させてしまうし、真逆にゲーマーだけが喜ぶような高難易度だと新規ユーザーを獲得できず、先細りしてしまう。

 メトロイドヴァニアというジャンルには、派手なアクションを繰り返すだけでガンガン進める爽快感がウリのものもあれば、厳しいトラップの配置を覚えてテクニックと経験で避けていくものや、ゲームオーバーを何度も繰り返さなければクリアできない「死にゲー」と言われるものまである。

 ゲーマーも新規ファンも満足させる難易度調整は、同ジャンルの開拓者である任天堂に求められる高い目標だった。

■笑ってしまうほどゲームオーバーを繰り返す

 その高い目標をどう達成したのだろうか?  まずはプレイ内容を振り返ろう。

 探索のメインとなるマップではザコキャラは出てくるものの、やられる要因はほとんどない。回復ゾーンも多く用意されているし、ザコ敵にメレーカウンター(主人公・サムスの攻撃手段)を当てることで、エネルギーやミサイルをたくさん回収できる。やられるとすれば、間違って深いマグマに落ちてしまうくらいだろう。

 したがってプレイヤーは気軽に探索をしながら、隠されたアイテムを探すという、メトロイドというゲームの楽しい部分に専念できる。今作ではアイテムがある場所のマップが光るなど、探索はかなり快適になっている。

 一方で、サムスの攻撃が一切効かず、高い運動能力と高い探知能力を持つアンドロイドのE.M.M.I.からの逃走や、節目節目に現れるボスキャラとの戦いでは、つい笑ってしまうほどに何度も何度も何度もやられてしまう。

 E.M.M.I.には主人公であるサムスの攻撃は一切効かない。最初は必死に逃げ回るしかなく、捕まればほぼ一撃死が確定する。

 唯一の対抗手段はオメガキャノンを手に入れることだが、対抗手段を手に入れた後も、しっかりと手順を踏んで倒さなければならず、慣れないプレイヤーは何度もゲームオーバーを繰り返すことになる。

 どのボスも初見で倒すのはなかなかに難しく、なすすべなくやられてしまうことも。一部のボスはあまりにも強すぎて、「パワーアップが足りていない?  どこか探索を見逃しているのでは?」と思ったくらいだ。

 これまでのメトロイドシリーズだと、ミサイルゴリ押しでなんとかなる相手も多かったのだが、今作のボスは攻撃力が高く、適切な回避行動を取らないとすぐにやられてしまう。

 しかし何度かやられているうちに、徐々に攻撃のパターンがつかめてくる。やがて対処法が見えてきて、最後には相手の動きを完全に見切ったうえで倒すことができる。この達成感が実に心地よいのである。

■絶妙な難易度のバランス

 E.M.M.I.は捕まれば一撃死。ボスも攻撃力が高く、一撃で多くのエネルギーが奪われてしまう。だから緊張感は極めて高い。

 しかし、E.M.M.I.はアビリティをうまく利用して見つからないように移動すればいいし、また見つかっても頑張れば十分逃げ切れる。

 ボスの攻撃も確かに強いが、しっかりと見極めて避けることができればダメージは食らわない。簡単とは言えないが、決して理不尽な難易度でもない。このバランス調整が、本作は実に絶妙なのである。

 そしてゲームを進めていくうちに、ある種の「信頼」が生まれていく。それは「たとえ今は難しく思えても、何度も繰り返せば必ず倒せる」というゲームデザインに対する信頼である。

 この信頼があるからこそ、何度も何度もリトライを繰り返しても「ゲームを続けよう」「あと何回かだけトライしてみよう」という気持ちになれるのである。

 高難易度というゲーマー好みのポイントを押さえながら、新規プレイヤーが投げ出さない絶妙な難易度という、一見不可能に思える難題に、メトロイドドレッドというタイトルは見事に応えた。

 「難しそうだなぁ」と思って購入を見送っている人がいるとしたら、ぜひともプレイしてもらいたい。難しいことは難しいが、挑戦しがいのあるちょうどいい難易度で、十分満足できるはずである。

 最後に1つアドバイス。中盤以降のボス戦のポイントは、できる限り回避に専念しながら、メレーカウンターで反撃できる攻撃を見極めることが重要だ。

 メレーカウンターが決まる攻撃は敵の攻撃部分が黄色く光るので、相手の動きをしっかりと見ておこう。メレーカウンターが成功すれば一方的に攻撃できるチャンスが得られるのみではなく、エネルギーやミサイルを回収することができる。特に後半のボスほど長丁場になり、攻撃も熾烈になるので、メレーカウンターのチャンスを逃してはならない。

東洋経済オンライン

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最終更新:10/23(土) 14:01

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