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「特殊詐欺の電話」が平日に多い理由、最新手口と予防法とは

9/27 6:01 配信

ダイヤモンド・オンライン

 警視庁の発表によれば、今年に入ってから電話やショートメッセージを利用して被害者からお金をだまし取る、特殊詐欺の被害件数が増加の一途をたどっている。詐欺の手口も多様化しており、中には新型コロナワクチンに便乗したものも。迷惑電話対策アプリ「Whoscall(フーズコール)」の運営会社でCEOを務めるジェフ・クオ氏に、日本国内における特殊詐欺の最新事例や被害に遭わないために心がけるべきポイントを教えてもらった。(清談社 山田剛志)

● 警察官を名乗る男から突然の電話 被害者は高齢者に限らない

 パンデミックの混乱に乗じた特殊詐欺被害が後を絶たない。昨年は一時供給不足に陥ったマスクに関する詐欺や、行政機関を名乗って給付金の手数料を要求するといった事例が多く見られたが、コロナ禍になって1年以上がたち、詐欺の手口は変化している。

 「日本では今年の5月から新型コロナワクチンの接種が開始されましたが、それに伴い『お金を振り込んだら先にワクチンが打てますよ』といった詐欺電話や、『もしワクチンを打たないのであれば、還付金があります』とうたい、個人情報を盗み出すような手口が増えています。また今後ワクチンの接種率が上がっていくと、存在しない“3回目のワクチン接種”を装ったり、“経口接種ワクチンの入手方法”に関するデマを吹き込んで不正を行うケースも想定できます。詐欺グループは『不明確で混乱を引き起こしやすい情報』と『人々の不安な状態』につけ込んで詐欺行為をする傾向があり、状況が短いスパンで移り変わり、フェイクニュースが生まれやすいコロナ禍では特に注意が必要なんです」

 さらに、ワクチンに関連した詐欺のみならず、なりすまし電話による犯罪も横行。これまでは高齢者をターゲットにした「オレオレ詐欺」が主流だったが、近年はより多様化しているという。ジェフ・クオ氏に主要な事例を挙げてもらった。

 「警察官になりすました詐欺では、『銀行口座の暗証番号が流出したので、新しい番号が必要です。後ほど銀行職員が伺うのでキャッシュカードを用意してください』といった内容の電話が突然かかってきます。その後銀行員と名乗る男が自宅にやってきて、被害者が目を離した隙に偽物のカードが入った封筒と本物のカードが入った封筒をすり替えるといった手口で盗みを行います。また、役所の職員を名乗る者から『過去に利用したサービスの使用料金が支払われておらず、先方から起訴されています』と電話で通告され、役所の職員だから間違いはないだろうと焦り、言われるがままにお金をだまし取られてしまうケースもあります。いずれも高齢者に限らず、若い世代の被害者が多いのが特徴です」

● 詐欺電話の多くは 平日午前9時から午後6時

 高齢者のみならず、幅広い年代で被害者が急増している特殊詐欺。被害に遭わないためには、詐欺グループが用いる常套句や電話がかかってきやすい日時を把握する必要がある。ジェフ・クオ氏によると、詐欺電話の約7割は午前9時~午後6時の時間帯にかかってくるとされ、発生率は休日よりも平日の方が3割近く高いという。

 「最近は詐欺グループが行政機関や企業を装うパターンが増えており、休日に電話をかけると信ぴょう性は下がりますし、少額の場合は土日でもATMで出金できますが、額が大きいと銀行の窓口でしか引き出せないため、“かけるなら平日”、ということになるのでしょう。それに加え、リモートワークに勤しみ、週日の昼間でもプライベートの電話に出る人が増えたことも、平日の昼間が狙われやすくなっている要因です」

 詐欺グループは被害者の不安を巧みにあおり、弱みにつけ込むのが特徴だ。“自分は絶対にだまされない”と思っていても、ひとたび詐欺電話を受けるとパニックに陥り、往々にして冷静な判断を下せなくなるもの。被害を防ぐためには、着信の時点で詐欺電話だと見抜くことが大切だ。

 「詐欺電話の20~25%はインターネット回線を使ったIP電話によるものです。IP電話は「+」の記号から番号が始まっていたり、桁数が以上に多かったり、少なかったりするのが特徴。このような番号から着信があった場合は応答を避けてください」

 とはいえ、詐欺電話のおよそ8割は市外局番や、一般的な11桁の携帯番号からかかってくる。通話に応じてしまった場合の対処法も心得ておきたいところ。

 「とある日本のTV番組が検証したところ、電話機を耳に当てて通話するよりも、スピーカーにして話した方が気持ちを平静に保てるので、詐欺に引っ掛かりにくいという結果が出ました。もし見知らぬ番号から電話がかかってきた場合は、スピーカーモードに切り替えて通話をするといいでしょう。また、危険性の高いキーワードを念頭に置いておくのも大切です。『カード類を預かる』『キャッシュカード』『暗証番号』『振り込み』、通話中にこれらのワードが出た場合は、詐欺電話だと判断すべきです。直ちに電話を切って、警察や消費者庁に通報してください」

● 特殊詐欺の舞台は 電話からSMSへ

 これまで主に電話を使った特殊詐欺事例を紹介してきたが、Whoscallをはじめとする迷惑電話識別アプリを活用すれば、怪しい番号を検知しブロックを促してくれるため、電話による詐欺被害のリスクはかなりの割合で低減できる。一方、詐欺グループはコンタクト率を上げるため、電話ではなくショートメッセージを活用し、金銭や個人情報を盗み出す動きを活発化させている。

 「昨年から増えているのが、『お客様の○○アカウントが不正利用されたため、すぐに認証手続きしてください』といった文言とURLが送られてくるパターンです。URLをクリックするとログインIDやパスワードを入力するページに飛ばされ、個人情報を根こそぎ盗まれてしまいます。一つのIDとパスワードを複数のサイトで使い回している場合、それらが流出してしまうと、当然のことながら他のサイトでも不正ログインされるリスクは高まりますから、格別の注意が必要です」

 さらに、上記のようなフィッシング詐欺以外にも副業にまつわる犯罪も多いという。

 「ショートメッセージによる副業詐欺にはいくつかパターンがあります。例としては『アプリをダウンロードするだけでお金がもうかります』という文句で被害者の目を引き、ダウンロードすると前金を要求されるといったケースが挙げられます。被害者の中には専業主婦の方もいます。コロナ禍で夫の稼ぎが悪くなり、家計の足しになればとメールの文言をうのみにした揚げ句、お金を振り込んでしまう場合が多いようです」

 このような傾向を踏まえ、Whoscallでは従来の迷惑電話ブロック機能に加え、詐欺の疑いのあるメッセージをAIが自動識別し、迷惑メールに振り分ける「SMSアシスタント」機能を実装。電話のみならず、ショートメッセージによる詐欺に引っ掛からないために、ダウンロードしておくのも手だ。

 コロナ禍で深刻化する国内の特殊詐欺被害。被害に遭わないために、最新の手口を把握しておくことは決して無駄ではないはずだ。

ダイヤモンド・オンライン

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最終更新:9/27(月) 13:25

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