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「和食が好きな健康志向」の人も知らない深刻盲点

9/26 11:01 配信

東洋経済オンライン

食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、新聞、雑誌、テレビにも取り上げられるなど大きな反響を呼んだ『食品の裏側』を2005年に上梓した安部司氏。70万部を突破する大ベストセラーとなり、中国、台湾、韓国でも翻訳出版され、いまもなおロングセラーになっている。
その安部氏が、『食品の裏側』を発売後、全国の読者から受けた「何を食べればいいのか?」という質問に対する答えとして、この度『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん ベスト102レシピ』を上梓した。15年のあいだに書きためた膨大なレシピノートの中から、たった5つの「魔法の調味料」さえ作れば、簡単に時短に作れるレシピを厳選した1冊で、発売1週間で増刷するなど話題を呼んでいる。

「『ABEMA Prime』チャンネルAbema /news」(9月8日放送)にも出演し、話題を呼んでいる安部氏が「『食事を気にする健康志向』の人も知らない深刻盲点」について語る。

■5つの「魔法の調味料」で和食が時短&簡単で作れる

 私たちが日々食べる食品に「どれだけの食品添加物が使われているか」、そして「それがいかに日本の食文化を侵食しているか」について訴えた『食品の裏側』が、70万部のベストセラーになってから15年。

 各地で講演会をするたびに何百回、何千回と聞かれた「では、何を食べればいいのですか」という質問にお答えする形で生まれたのが、「安部ごはん」です。

 その最大の特徴は、5つの「魔法の調味料」にあります。「かえし」「みりん酒」「甘酢」「甘みそ」「たまねぎ酢」で、誰でも簡単に作れるものばかりですが、これさえあれば、「簡単」「便利」「安価」「安全」、そして何より、とびきり「おいしい」和食が、「時短」で「自由自在」に作れるのです。「バリエーションは無限」と言ってもいいぐらいです。

5つの「魔法の調味料」を使えば、どんな料理が作れるかは『料理家も絶賛! 「魔法の調味料」5つは便利すぎだ』でも紹介しましたが、この「魔法の調理料」を作る際に、ぜひ気をつけていただきたい「重大な点」があります。そしてそれは、「食べ物に気遣い、和食が好きな​健康志向の人」も知らない「深刻盲点」だったりします。

 「魔法の調味料」をつくるうえでぜひ気をつけてほしい点、それはそもそも素材となる「調味料」そのものの選び方です。

■『食品の裏側』でも指摘した「しょうゆの落とし穴」

 特に気をつけてほしいのが、和食のベースとなる「しょうゆ」です。しょうゆは本来、「大豆、小麦、塩、麹」を使って、1年以上熟成させてつくります。

 麹からつくられた酵素が、時間の経過とともに少しずつ、大豆のたんぱく質をアミノ酸に、小麦のでんぷんを糖分に変えていきます。これがしょうゆの「うまみ」となるのです。

 ところが、非常に安価で売られている「安いしょうゆ」の中には、大豆油を搾ったあとの脱脂加工大豆を塩酸分解するなどしてつくるものも少なくありません。きわめて安価にできますが、そこには、しょうゆが本来もつ「うまみ」や「香り」は乏しくなります。

 味が足りないから「アミノ酸液」や「甘味料」を足し、色をつけるために「カラメル色素」を使い、保存がきかないから「保存料」を足すものもあります。

 これはもう「長期熟成で作る本物のしょうゆ」とは別モノ、いわば「添加物を駆使して作ったしょうゆ」と言っても過言ではないと私は考えています。

 「長期熟成の本物のしょうゆ」と「添加物を駆使したしょうゆ」の差は、ハッキリと「魔法の調味料」のひとつ「かえし」を作るときに出ます。

 たとえば「安部ごはん」として考案した「かえし」を使ってたった5分で作れる「2度目のごちそう 鯛茶漬け」は、しょうゆの風味が、鯛の淡泊な味とからむことで、絶妙な味のハーモニーが堪能できるわけです。

 ところが「添加物を駆使したしょうゆ」でつくった「かえし」では魚の生臭さが抜けず、おいしさが半減してしまいます。

 ほかにも、同じく私が考案した「本当は誰にも教えたくない 大感動 魔法の焼肉のタレ」や「自宅で簡単に作れる! 簡単濃縮めんつゆ」なども、昔ながらの「長期熟成の本物のしょうゆ」を使ってつくるのと、「添加物を駆使したしょうゆ」でつくるのでは、まるで別モノと言っていいくらい、美味しさに差が出ます。

 では、どうすれば「長期熟成の本物のしょうゆ」と「添加物を駆使したしょうゆ」を見分けることができるのか。

 見分け方は簡単です。「裏ラベル」を見ればいいのです。

 昔ながらの「長期熟成の本物のしょうゆ」は原材料が「大豆、小麦、食塩」だけですが、「添加物を駆使した調味料」には「調味料(アミノ酸等)」「カラメル色素」「甘味料(サッカリンNa、甘草、ステビア)」「保存料」などと書かれていたりします。

 この「長期熟成の本物のしょうゆ」と「添加物を駆使したしょうゆ」の違いについては、私が『食品の裏側』でくわしく指摘したことです。

 あれから15年たち、普通のスーパーでは、添加物が大量に含まれたしょうゆを見かけることは少なくなっているようです。「健康には気を使っているから、ちゃんと食品表示(裏ラベル)を見て買っています」という人も多くなっています。

 ところが、私たちは意外なところで、この「添加物を駆使した調味料」を摂ってしまっているのです。

■「テイクアウト」「外食」のしょうゆは? 

 それが、「テイクアウトで付いてくるしょうゆ」や、「外食店などで口にするしょうゆ」です。

 たとえば、テイクアウトのお寿司やお弁当を買うと、しょうゆの小袋がついてきますよね。スーパーの惣菜コーナーでは、自由に持ち帰りできるところもあります。みなさん、一度、あの小袋の「表示」をよく見てください。

 すべてとはいいませんが、「添加物を駆使したしょうゆ」のケースも多く、小さいしょうゆの袋に「調味料(アミノ酸等)」などと書かれてはいないでしょうか? 

 同じことが「外食」でも言えます。たとえば回転寿司や居酒屋などに行くと、テーブルにしょうゆが、ボトルごと置かれている店もありますよね。

 そのとき、ボトルの「裏ラベル」を見てほしいのです。それは「調味料(アミノ酸等)」などが含まれた「添加物を駆使したしょうゆ」ではないでしょうか?  それだと、「長期熟成の本物のしょうゆ」で食べるのと比べて、同じお寿司やお刺身でも、美味しさは半減してしまいます。

 とはいえ、原材料が「大豆、小麦、食塩」だけのしょうゆならOKかというと、そうではありません。

 「速醸」といって、「酵素と温度管理で、短期間で作る製法」があるのです。これだと、熟成期間を短縮して作れるため、比較的安く売ることができます。こういう「速醸しょうゆ」も、ラベルには「大豆、小麦、食塩」とだけ書かれているので、ラベルだけでは見分けることができなかったりします。

 それを見分ける一番簡単な方法は、「テイスティング」です。200ccのぬるま湯に、大さじ1杯(15cc)程度のしょうゆを入れて、飲み比べてみるのです。「長期熟成のしょうゆ」と「速醸しょうゆ」の差は一目瞭然です。「長期熟成のしょうゆ」は薄めても旨味が残りますが、「速醸しょうゆ」は旨味が乏しく、塩水っぽく感じるものが少なくありません。さらにひとつまみの塩を入れると、旨味が引き出されるのが「長期熟成のしょうゆ」の特徴です。

 もうひとつ、買うときに見分けるならば「値段」です。スーパーなどで一般的に売られている値段と比べて、極端に安いものは「速醸」の可能性が高いと考えて、およそ間違いないケースが多いと思います。もちろん特売の可能性もあり、すべての食品に当てはまるわけではありませんが、往々にして「安いもの」には“理由”があり、高いものにも“わけ”があるのも事実です。

 ぜひ「魔法の調味料」を作るときにも、「調味料(アミノ酸等)」や「アルコール」などが書かれていない、「大豆、小麦、食塩」のみのシンプルな表示で、長期熟成したものを選ぶようにしてください。それで作った「かえし」と料理は、本当に美味しいものです。

■高いしょうゆでも、「結果的には」食費は安くなる

 「高いしょうゆを使うと食費が上がる」という声もあるかもしれません。しかし、それを使って、美味しい「かえし」さえ用意しておけば、市販の「○○の素」「○○のタレ」などをわざわざ買わなくても、簡単に作ることができるのです。

 「○○の素」「○○のタレ」が、みなさんの冷蔵庫のポケットに、たくさん並んでいませんか?  「賞味期限が切れて捨てたことがある」という人はいないでしょうか? 

 いいしょうゆで「かえし」を作り、「めんつゆ」「焼肉のタレ」などを作ってみてください。結果的に、食費は断然、安くつくはずです。

 みなさんもぜひ「いい調味料」を使って、「おいしく、健康的な和食」を楽しんでいただきたいと思います。

東洋経済オンライン

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最終更新:9/26(日) 11:01

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