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「マスクしない人」を避けたほうがいい本当の理由

9/25 11:01 配信

東洋経済オンライン

 9月22日は「今月末で“全面解除”検討“マスク外し”増加」、23日は 「“マスクしない人”“意識の差”何が違う?」。朝の情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)が2日連続でマスクをしない人の問題をトップニュースとして採用し、ネット上で反響を集めています。

 そもそも2日目もトップニュースとして扱われたのは1日目の反響が大きかったからであり、「いかに世間の人々がマスクをしない人の問題に関心があるか」を物語っていました。その他でも、「大分県臼杵市の“鼻マスク”市議 発言許可されず」というニュースもさまざまなメディアで全国的に報じられるなど、マスク関連の話題が続いています。

 これらの背景にあるのは、「感染者数などの数値が下がってきた」「2回分のワクチン接種者が国民の半数を超えた」などの変化ですが、一方で感染拡大や医療現場の逼迫などの不安が払拭されたわけではありません。第6波への懸念があるほか、ワクチンを接種していても感染してしまう「ブレイクスルー(感染)」が起きていることも発表されています。

 そんな今、「あごマスク」を含め、なぜマスクをせずに過ごす人が増えているのでしょうか。彼らの言葉から、その心理状態を掘り下げていくと、本当の問題点が浮かび上がってきます。

■「マスクは日本だけ」は偏った理屈

 「めざまし8」が実施したアンケート(都内在住10~70代、計1000人)では、「周囲の人がマスク非着用だと気になる?」という質問に対して、「気になる」が81%(807人)、「気にならない」が19%(193人)でした。

 ただ、「気になる」と答えた約8割にも“あごマスク”を多用している人や、「気にならない」と答えた約2割にも「常にマスクをつけている」という人もいるなど、あくまで心理面での参考データにすぎないでしょう。

 また、シチュエーション別のマスク着用率では、公共交通機関 する95.5%・しない4.5%、車内(家族のみ) する45.2%・しない54.8%、自転車 する79.4%・しない20.6%、飲食店 する91.2%・しない8.8%、公園 する87.5%・しない12.5%、職場 する93.9%・しない6.1%という結果を発表。こちらも、緊急アンケートに協力するのはマメな人が多いことから、実際にはもう少し着用率は下がるような気がします。

 「なぜマスクをしないのか?」の理由を尋ねる街頭インタビューでは、「ワクチン打ったからです。2回打ちました。(マスクは)電車に乗るときくらいしかしないです。日本くらいですからね、ワクチン打ってこれだけ『マスクしろ』って言うのは。他の国は全然してないですから」「2回ワクチン打ってますし、『そもそもマスクでコロナ防げないよね』って。飛沫防げるけど、こんなことやってるの日本だけでしょ。『バカかな』みたいな感じで」という声をピックアップしました。

 もちろんこういう人がすべてではありませんが、ブレイクスルー感染が発生している以上、ワクチンの理屈は通っていません。それ以上に、「外国と比べる」という考え方は、自分に都合のいい情報だけを抜き取って正当化する利己的思考そのもの。マスク着用の義務化や解除を政府が決める国が多い中、日本は「推奨」や「お願い」をするだけで強制力はなく、1人ひとりに自由がある状態です。

 つまり、「外国を模倣する」という考え方は、自由につながるより、「国などから制限をかけられるリスクを含んでいる」ということ。それを無視して都合のいいところだけを見て「日本はダメ」と言うのは偏った思考回路にすぎないのです。

 マスク以外でも、何かと「外国はこうだから」と言う人がいますが、日本で暮らすことで得られるさまざまなメリットをスルーしている上に、「自ら外国ではなく日本を選んで過ごしている」という現実がある以上、潔くない姿勢にしか見えません。

■周囲への優しさや配慮に欠ける言葉

 さらに20代の大学生グループへのインタビューでは、「昼は(マスクを)してるんですけど、夜はしていないです。『結局みんなしていないから、しなくてもいいかな』と」「自分の尊敬している大先輩が『マスクするなら渋谷に来るな』って言ってたんで。その方は本当にマスク持ってないです。俺が1回あげたら捨ててました」などの声が紹介されました。

 気になってしまうのは、「みんなしていない」「尊敬している大先輩が」と他人のせいにしていること。これは「自分は責任を取らない」と言っていることになり、まだ大学生と言えども、緊急事態で生きる社会の一員として見ると残念な姿勢でしかありません。

 ただ、学生若者たちだけではなく、大人の中にも多くの人々に似た姿勢が見られます。

 大人たちへの街頭インタビューの中で、「やっぱり夏場は暑いよね。ずっとやってると耳に違和感とかあるし。ただ今の状況でマスクやらなきゃ怖いしね」「1年前は慣れてなかったから『嫌だな』と思ってつけてなかったりもしたんですけど、今はだいぶマスクモラルっていうのが高まってきて、『どんなところに行くときでもマスクしなきゃ』ってストック持ってたりしてます」というコメントがありました。

 「暑い」「耳に違和感」「怖い」は、すべて自分目線のみの言葉であり、そこに他者への優しさや配慮はありません。自分が「感染させられるかもしれない」という視点が全面に出てしまい、ともに生きる人々を思いやるような姿勢が感じられないのです。

 さらに、「マスクモラルが高まってきた」とありましたが、この人の言うモラルは自画自賛のみで、ともに困難なときを生きる人々への配慮や優しさは含まれていませんでした。たとえば、基礎疾患を持つなど感染リスクの高い人、日々奮闘を続ける医療従事者、さらには一刻も早い経済活動の再開を願う人々のことが頭になく、自分中心の思考回路の人が増えていることが気がかりなのです。

■「地元ではノーマスク」の大間違い

 おそらくマスクをしない人たちに「自分のせいで医療現場を逼迫させることになってもいいのか?」「医療従事者の奮闘や亡くなった人のことをどう思っているのか?」と尋ねても、まともな返事は得られないでしょう。

 また、「マスクをする」という前提があるからこそ、ようやく行動制限が緩和され、経済活動を再開できるのに、マスクをしない人が増えたらそれを危うくしてしまうかもしれない。早い周期で再び緊急事態宣言が発出されたら、生きていけないという人が増えてしまうかもしれない。本来は、ともに社会を形成する一員である以上、そんなリスクを軽減するための小さな協力として、「マスクくらいつけよう」と考えるのが自然ではないでしょうか。

 しかし、繁華街に限らず住宅街でも、日中はほとんどの人がマスクをつけているのに、夜になると様相が一変。マスクをせずに会話を交わす人、「声が聞きにくいから」とマスクを外して電話をしている人、人通りのある道をマスクなしでランニングしている人など。自分のやりたいことを優先させるあまり、他者への優しさに欠ける人が日に日に増えています。

 また、「自宅最寄りの駅についたらマスクを外して家に帰る」という声もよく聞きますが、それこそ外出先や電車などで感染したウイルスを地元でまこうとしているようなもの。家族や地元などの「より大切なものへの優しさが足りない行為をしている」ことに気づいていないのです。

 肌や呼吸などの健康的な理由を除けば、マスク着用を嫌がる人にさしたる理由はないでしょう。「これくらいはいいだろう」と自分に甘く、他人への優しさや配慮に欠けるというだけで、「多くの人々とともに生きている」という自覚が足りないことの表れでしかないのです。

■ルール違反を犯し負担をかける人々

 「マスクをしない人に近づかないほうがいい」のは、新型コロナウイルスの感染予防という観点では当然でしょう。しかし、ここまで書いてきた「周囲への優しさや配慮が足りない」という意味で、マスクをしない人々は異なるリスクを持つ存在にも見えてきます。

 その意味で見逃せないのは、「マスクをしない」というだけではなく、同時にルール違反をしている人々。マスクをしない人の中には、「喫煙所以外でもマスクを取ってタバコを吸う」「路上でマスクをせずにお酒を飲んでさわぐ」「店からの要請があるにもかかわらず食事以外のときにマスクを外して話す」「人数制限があるエレベーターへマスクをせず強引に乗り込む」「狭い道を横に広がって話しながら歩く」などのルール違反をしている人をよく見かけます。

 さらに言えば、「飲食店で店員からマスク着用を求められて逆ギレした」「たまたま顔を見ただけで『何か文句でもあるのか?』と凄まれた」というエピソードを聞いたことがありました。どちらも精神的な苦痛だけでなく、マスクをしていないため、飛沫を浴びてしまったのは間違いないでしょう。

 つまり、今さしたる理由がなく、マスクをつけていない人は、単に利己的なだけでなく、「ふだんから周囲に何らかの負担をかけているタイプの可能性が高い」ということ。コロナ感染はもちろん、その他のリスクを踏まえても、物理的な距離を取っておいたほうがいい人物なのです。

■ドイツではマスク着用をめぐり射殺事件が発生

 最悪のケースでは、「9月18日夜、ドイツ西部のガソリンスタンドで、マスクをつけずに買い物にきた49歳の男が、マスクの着用を求めた20歳の店員と口論になり、銃で射殺してしまう」という痛ましいニュースがありました。

 「ここで外国の話を持ち出すな」と言う人がいるかもしれませんが、前述したように街頭インタビューで「外国はマスクなんてしないのに日本はバカ」と言っている人がいる以上、残念ながら日本でも似たケースがないとは言い切れません。

 マスクに限らず、もし周囲への優しさや配慮がない人がこれ以上増えてしまったら、外国のように政府が義務化をしなければいけないことが増えていくでしょう。まだまだコロナ禍が続く中、そんな事態を防ぐためには、まず家族、次に地元、さらに職場や出入り先、引いては日本中の人々への優しさと配慮が欠かせないのです。

東洋経済オンライン

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最終更新:9/25(土) 11:01

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