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夫の死後「財産分与」で揉めないための裏ワザ…遺言書の「書き換え」を防ぐためにやるべきこと

9/21 8:31 配信

マネー現代

(文 週刊現代) 夫の死後、ひとり残された妻が困らないためにやるべきことはたくさんある。その一例を【前編】「知らないと大損する…買い手のない「夫の実家」をうまく売却する驚きの「裏ワザ」」で紹介した。後編では「遺言書」についての裏ワザを著す。

燃やして証拠隠滅

 「実は父親が亡くなった時、遺品整理中にゴミ袋から破られた遺言書の残骸のようなものを発見しました。母に聞いても『何も知らない』と固く口を閉ざすばかりで……」(60代・男性)

 残される家族のために遺言書を書いた。

 これだけで安心するのは、大間違いだ。遺言書もただの紙に過ぎないわけで、破り捨てられる可能性もゼロではない。

 「刑法では、遺言書を破れば私用文書等毀棄罪にあたります。しかし誰も見ていないところで燃やしたり、シュレッダーにかけられると、それが遺言書だったことの証明が難しい。『破り捨てたもん勝ち』で泣き寝入りするケースが多いのが実情です」(前出・橘氏)

 遺言書の原本を残しておいても、捨てられたり、書き加えられたりする危険が伴う。そこで使うべきなのが、自筆証書遺言書保管制度だ。3900円で遺言書の原本を法務局に預かってもらうことができ、相続が発生してからは遺言書情報証明書という「写し」が交付される。

 ただ、せっかく遺言書を用意しても、内容を無視される可能性は排除しきれない。

 「ある独居老人の方は、自分が暮らす自治体と菩提寺に財産を寄付する内容の遺言書を残しました。ところが相続人である兄弟や甥、姪たちは『遺言書はなかったことにすればいい』と言い出したそうです」(前出・椎葉氏)

 遺言執行者は、こうした事態を防ぐうえでも重要になるのだ。

 遺産の取り分に差がある場合には、「遺留分」を請求される可能性もある。都内在住の宮内佳代さん(81歳・仮名)のケースを見てみよう。

 「夫は『妻に全額相続させる』と遺言書に書いていましたが、次男が『財産を分けてほしい』と言い出したのです。どうやら借金を抱えていたようで、遺産の8分の1の現金を請求してきました」

 問題になったのは、「遺産の総額がいくらか」を巡り、宮内さんと次男の主張が食い違ったことだ。

 次男は「自宅不動産の評価額はもっと高い」「兄さんは生前贈与を受けていたため、その分も遺産に含めるべき」などと言い張り、より多くの遺留分をもぎ取ろうとしたのだ。和解の糸口を見いだせないまま、家庭裁判所での調停に動き出している。

 「遺留分対策は多々ありますが、まずは遺言書の付言事項に相続分の差が出る理由を書くことが重要です。訴訟までいってしまう背景には、感情的な対立があることが多いからです」(前出・橘氏)

 失敗例を他山の石にして、残された時間を準備に充てよう。

 『週刊現代』2021年9月25日号より

マネー現代

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最終更新:9/21(火) 8:31

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