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「日本株」はまさに夏枯れ…いま注目したい「8月→12月で株価が上がる」習性を持つ10銘柄

8/1 9:01 配信

マネー現代

もしも8月始値で買い、12月終値で売ったら?

(文 宇野沢 茂樹) 日本株は出遅れ状態を脱却できないまま8月相場へ突入した。

 例年、月別騰落率では、8月は最下位を争うスランプ月で「夏枯れ相場」などと表現される。ただし、その後の9月から12月にかけてのパフォーマンスは良好だ。押し目は年末高に向けた絶好の買い場となるケースも多い。

 ならば「もしも8月始値で買い、12月終値で売ったら?」という仮説のもとでバックテスト(過去のデータを使った検証)を実施すると、年末高の習性がみられる幾つかの銘柄が浮かびあがってきた(2000年以降、TOPIX500銘柄が対象)。

 勝率だけでなく、プロフィットファクター(PF。利益÷損失で計算され、1以上であれば利益が損失を上回っている。利益と損失はいずれも累積)や株価位置なども踏まえ、年末高が期待される銘柄をランキング形式で選出してみた。

第10位 日本電産(6594)

 16勝6敗/PF1.93
世界一のシェアを持つモーターメーカー。第1四半期(4-6月期)決算は前年同期比で大幅増収増益。株式市場の反応はいまひとつだが、株価の押し目は年末に向けた買い好機となりそうだ。

 注目はEV(電気自動車)駆動用モータシステムの2025年販売目標を再び引き上げたこと。モータとインバータ、ギアを一体化したトラクションモータシステム「E-Axle」はEVの要だ。世界中が脱炭素化へ舵を切り、自動車も電動化への流れが加速していることがうかがえる。

第9位 横河電機(6841)

 16勝6敗/PF3.37
プラント生産設備向け制御システムが主力。受注から売上まで、一定のリードタイム(半年程度)が必要となることから、株式市場内ではレイト・シクリカル(景気循環にやや出遅れる)銘柄として位置づけられる。

 原油価格の回復基調も考慮すれば、22年3月期に向けた受注回復の確度は高まっていよう。株価と原油価格の連動性は強く、その原油価格も需要期の年末にかけて上昇しやすい習性があるので期待できる。

第8位 ツムラ(4540)

 16勝6敗/PF3.67
在宅勤務や運動不足の中で、漢方薬への注目度は高まっている。また、中国の保険大手「中国平安保険」と提携した、中国市場への本格進出も引き続き注目材料だ。

 生薬の8割を調達している中国の政策リスクはあるが、着実に収益に貢献し始めている中国事業の拡大が順調に進めば、株式市場の期待も再び高まろう。

第7位 大和ハウス工業(1925)

 16勝6敗/PF3.40
新型コロナワクチンの接種ペースの加速で恩恵を受ける業種のひとつだ。22年3月期は2期連続の営業減益は避けられそうにないが、すでに織り込み済みと考える。

 回復基調にある住宅需要に加えて、ホテルやスポーツジムの事業も回復するとみられ、12期連続の増配は堅いとみる。PFでは8位のツムラに劣るが、業績のV字回復期待に、配当利回り銘柄としての魅力もあり高順位をつけた。

第6位 ペプチドリーム(4587)

 6勝2敗/PF23.52
創薬ベンチャー株はハイリスクだが、ポートフォリオの一角として部分的に組み込むことでハイリターンが狙える。とりわけ同社は複数の欧米大手製薬会社と契約するなど、世界的な評価の高さも魅力だ。

 21年12月期以降は、より高収益なPDC(ペプチド薬物複合体)領域の共同研究開発や、自社創薬の臨床開発が進む展開などが期待される。

第5位 コスモス薬品(3349)

 12勝4敗/PF5.51
九州を地盤とするディスカウントドラッグストア。EDLP(エブリデイ・ロー・プライス)戦略で強みを発揮している。

 大阪や名古屋などの大都市圏でも展開を進め、存在感はますます強まりそう。コロナ禍による特需発生から一年が経過し、10月以降は前年同月比のハードルは下がってくる。

 出店戦略を積極化させる余地も高まるとみられ、株式市場では22年5月期後半の成長性を改めて見直す段階へ入りそう。信用倍率は1倍を大きく下回り、需給面からの妙味も高い。

第4位 アサヒGHD(2502)

 17勝5敗/PF2.72
ワクチン接種の遅れで飲食店需要が落ち込み、国内の業績は低迷しているが、収益の6割は海外部門が稼いでいる。足元は欧米を中心に回復感を強めており、採算性の高さも確認された。

 海外成長の強さに加え、今後は国内の経済再開も本格化するだろう。政府は11月ごろまでに希望者全員へのワクチン接種を完了する計画であり、人流の活発化とGoToキャンペーンの再開等が期待される。

 派手さはないが、着実に収益を産む安定感は同社の魅力のひとつだ。増配期待の高い配当利回り銘柄としても注目できる。

第3位 塩野義製薬(4507)

 17勝5敗/PF2.96
大規模な臨床試験の実施が世界的に困難な状況となり、陰に隠れてしまった印象はあるが、感染症分野では世界的なリーディングカンパニーの一角だ。

 開発中の新型コロナウイルスワクチンの生産量は、来年1月には年間最大6000万人分へ倍増を目指す。パンデミックの完全収束には、国産ワクチンの安定供給が不可欠とみられ、期待も大きい。

 今期は3期連続の営業減益となりそうだが、診断・検査などの多方面でコロナ収束への取り組みを進めており、来期以降は安定成長に転じる可能性は高いとみる。

第2位 朝日インテック(7747)

 13勝3敗/PF24.99
主力のカテーテル治療用ガイドワイヤで高いシェアを持つ医療機器メーカー。カテーテル治療は患者に与える負担が小さく、世界的に症例数が拡大傾向にある。

 今後はM&A(合併・買収)や提携を通じて技術を取得し、デジタル技術を組み合わせた「スマート医療機器」領域に参入する。新型コロナ収束後の需要本格回復時には、収益性向上を伴う業績拡大が期待できそうだ。

 株価は年初来安値圏にあるが、お買い得感は高い。なんといっても年末に向けてのPFの高さは驚異的な数字だ。

第1位 日本M&Aセンター(2127)

 12勝2敗/PF6.69
2009年上場の同社は、勝率で「貯金10」の実績はトップであり、堂々の第1位に推した。株価の年初来高値は1月6日につけた3545円。ここまで前半安で推移しており、後半の巻き返しが十分に期待できる位置だ。

 同社は、中小企業を対象にM&Aを仲介している。国内企業のオーナーの高齢化は進んでおり、アフターコロナによる変化への対応も迫られるなか、事業売却による引退も有力な選択肢になる。仲介需要の増加が見込まれ、国内最大手の同社の成長は一段と加速するとみている。

 日本株市場全般は本格上昇のきっかけを掴めないままだが、TOPIX(12勝10敗 PF1.21)を大きく上回る年末高の習性を持つ銘柄はたくさんある。「押し目は丹念に拾う」姿勢で臨んでみたい。

マネー現代

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最終更新:8/1(日) 9:01

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