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遺族年金Q&A「事実婚も対象?再婚したらどうなる?」FP解説

8/1 17:01 配信

LIMO

国民年金・厚生年金には、残された家族の生活を支えるための「遺族年金制度」があります。

誰が遺族年金をもらえるのか、どのくらい支給されるのか、遺族年金についておさらいしましょう。さらに、「こんな場合はどうなる?」といった遺族年金についての疑問にお答えします。

「遺族年金」のキホン

最初に、遺族年金についておさらいをしておきましょう。遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。それぞれ支給される要件に違いがあるので、確認しておきましょう。(【表】遺族年金の支給要件と年金額)

遺族年金の受給権者は「被保険者(亡くなった人)によって生計を維持されていた人」であることが前提です。

遺族基礎年金は、条件にあてはまる子がいれば、妻だけでなく夫も受給できます。ただし、子どもが18歳の年度末を過ぎると受給権を失います。

遺族厚生年金は表で示した順位のもっとも高い遺族だけが受給できますが、夫の場合は55歳以上でないと受給権はありません。その場合、子どもがいれば、子どもに受給権がいきます。遺族厚生年金は、原則、支給は一生涯となります。

遺族年金Q&A「こんなとき、どうなる?」

ここからは、遺族年金について疑問に思うことを、Q&A形式でお答えします。

 Q1「事実婚でも、遺族年金はもらえますか?」

A1 以下の要件を備えていれば、事実婚でももらえます。

国民年金法では、「生計維持関係等の認定基準及び認定の取り扱い」において、以下の要件に当てはまる場合は事実婚も認めています。

 【事実婚関係】

(1) 認定の要件

事実婚関係にある者とは、いわゆる内縁関係にある者をいうのであり、内縁関係とは、婚姻の届出を欠くが、社会通念上、夫婦としての共同生活と認められる事実関係をいい、次の要件を備えることを要するものであること。

(1) 当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係を成立させようとする合意があること。

(2) 当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係が存在すること。

出典:生計維持関係等の認定基準及び認定の取扱いについて〔国民年金法〕

簡単にいえば、社会通念上、夫婦関係にあると認められていれば、法律婚(婚姻の届出によって、戸籍上夫婦になる)と同じ扱いを受けることができます。

ただし、反倫理的な内縁関係(近親婚の制限や直系姻族間の婚姻禁止、養親子関係者間の婚姻禁止の規定のいずれかに違反する内縁関係)である場合は、事実婚関係にある者とは認められません。

 Q2「遺族年金を受給していますが、再婚をすると遺族年金は打ち切られますか?」

A2 再婚(結婚)をすると受給権を失います。

遺族年金を受けている人が受給権を失う(失権事由)主なケースは次の3つです。

 ・亡くなったとき
 ・結婚をした(内縁関係を含む)とき
 ・直系血族または直系姻族以外の方の養子となったとき
遺族年金を受給している妻(夫)が再婚をすると、亡くなった配偶者とは親族関係ではなくなるため、遺族年金を受ける権利がなくなります。

しかし、そのことによって、子どもに受給権が移行する場合があります。子どもが受給できるケースは、遺族基礎年金は再婚した親と生計を別にしている(祖父母が子どもを預かるなど)場合です。遺族厚生年金は、再婚した親と一緒に暮らしていても受給することができます。

遺族年金の受給者が再婚をした場合、「遺族年金失権届」を提出しなければなりません。遺族基礎年金については14日以内に、遺族厚生年金は10日以内に提出する必要があります。手続きをせずに受給を続けていると、不正受給と見なされ、返金さらには罰則を受けることがあるので注意しましょう。

 Q3「生計維持の基準を超える収入がありますが、その後退職した場合は遺族年金をもらえますか?」

A3 おおむね5年以内に年収が850万円未満となると認められる場合は、遺族厚生年金を受給できます。

遺族年金の受給者には「死亡した被保険者によって生計を維持されていた者」という支給要件があります。この「生計維持」とは、被保険者と生計を同一にしている、年収850万円未満または所得655万5000円未満の者が該当します。

しかし、被保険者が亡くなったときに、年収が850万円を超えていたとしても、おおむね5年以内に退職や廃業で年収が850万円未満となると認められる場合は、遺族厚生年金を受給することができます。

遺族年金の請求手続き

遺族年金を受給するには、年金の請求手続きが必要です。遺族基礎年金のみを請求する場合は、お住まいの市区町村役場に、それ以外はお近くの年金事務所で請求手続きを行います。

請求手続きには、戸籍謄本や死亡診断書などの添付書類が必要となります。添付書類は、死亡原因や子どもの有無などによって異なるので、事前に年金事務所や街角の年金相談センターに問い合わせて確認をしておきましょう。

年金請求書を提出してから1~2カ月後に年金証書が自宅に届きます。さらに1~2カ月後に年金が指定した口座に振り込まれます。

遺族年金は残された遺族の生活を金銭面で支えるための公的制度です。忘れずに手続きをしましょう。

 参考資料

 ・日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)」
 ・日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)」
 ・日本年金機構「遺族年金ガイド|令和3年度版」
 ・公益財団法人生命保険文化センター「公的な遺族年金の仕組みについて知りたい」
 ・厚生労働省「生計維持関係等の認定基準及び認定の取扱いについて〔国民年金法〕」
 ・日本年金機構「遺族年金を受けている方が結婚や養子縁組などをしたとき」

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最終更新:8/1(日) 17:01

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