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空っぽのウォール街オフィスビル、企業誘致に向け巨額の改装進行中

7/26 6:30 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ニューヨークのマンハッタンでは、金融やテクノロジー関連の企業に好まれる最新のタワー物件を含め、オフィスビルでの空きスペースが過去最多となっている。そうした中、古びたオフィスビルの所有者は特に厳しい状況に置かれ、停滞する市場で競争力を維持するため多額の資金を投入した大規模な改装を余儀なくされている。

ウォール街60番地を例に見てみよう。同地にある47階建ての高層ビルは30年近くにわたり、数千人ものバンカーのオフィスとして利用されてきた。現在はドイツ銀行が入居しているが、同行はコロンバスサークルの新オフィスに移転する予定で、ウォール街60番地は近く空っぽになる。

また、一つのテナント企業がビル全体を賃貸する時代は終わりを迎える可能性が高く、同ビルの所有者は複数企業の誘致を目指し2億5000万ドル(約276億4000万円)以上をかけた大掛かりな改装を実施している。

ウォートン・プロパティー・アドバイザーズのルース・コルプヘーバー最高経営責任者(CEO)は「これだけ多くの空きスペースがある現状を踏まえると、市場に出てくる時期としては最悪だ」と指摘。「巨額の費用をかけてビルを改装し、アメニティー空間や個別のテナントに対応した新たなスペースを設ける必要がある。費用の回収には何年もかかるだろう」と語った。

ミッドタウンでは、トライベッカ・インベストメント・グループが5番街295番地にある築100年のオフィスビルについて、3億5000万ドルを費やした大規模な改装を終えつつある。ラジエーターと窓を新しくしたほか、カフェと図書室、屋外の作業空間という共用スペースを設けた。またアップタウンでは、ブルックフィールド・プロパティーズが5番街660番地のオフィスビル改装を進めている。総費用が4億ドルに上るこの改装では、複数階に設けられた屋外テラスや新しいガラス製のファサード(建物の正面)などが特徴的だ。

ビルの改装は所有者にとって通常のサイクルの一環だ。所有者は古い資産を管理・維持するため、定期的に資本を再投下する必要がある。だがオフィスと在宅というハイブリッド型の勤務形態が広がる中で将来のオフィスについては不透明な部分も多く、投資には一段とリスクが伴う。

CBREグループによると現在のところ、マンハッタンでは1450万平方フィート(134万7000平方メートル)を超えるオフィススペースで改装ないし再開発が行われており、コストは合計で50億ドル以上に上っている。

原題:Empty Wall Street Tower Spotlights $5 Billion NYC Office Problem(抜粋)

(c)2021 Bloomberg L.P.

Bloomberg

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最終更新:7/26(月) 6:30

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