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トヨタ「ライズ」の販売台数が低迷し、ヤリスクロスの負けた?純粋な販売台数だけでは見えない価値を探る

7/25 10:01 配信

東洋経済オンライン

 トヨタの5ナンバーSUV(スポーツ多目的車)である「ライズ」の販売が、6月には6725台で8位となった。昨年の6月には、1万2823台を売って1位であり、同年は1~2月も1位で、そのほか5、7、8、10、11、12月には2位となって、年間を通じて「ヤリス」とともにトヨタ車販売を牽引してきたので、今年に入っての4~8位が目立つのだろう。

 トヨタには今、SUVの車種が豊富で、ライズのひとつ上には「ヤリスクロス」があり、「C-HR」「RAV4」、クロスオーバー的な「ハリアー」もあり、選択肢の幅が広い。しかし、それらはすべて3ナンバー車であり、5ナンバーSUVとしてライズの価値は大きく、車庫の広さや経済性などの理由から、5ナンバー車であることが前提となる消費者に大きな支持を受け、発売以来の絶好調が続いたといえる。

 今、順位を落とし気味とはいえ、10位圏内から外れないところにライズの底堅さもある。

■ライズとロッキーを合わせれば十分な販売台数

 自動車メーカーは、新車発売直後に宣伝や販売店での販売促進活動などを積極的に行い、それらが販売台数の好成績につながるはずだが、視点を消費者の立場に替えれば、買い替えでは新車が登場したらすぐ行動に出るとは限らず、既存のクルマの車検が近づいたとか、何か不具合が出て余計な出費が生じそうだという機会に次を考えることが多いだろう。となれば、5ナンバーSUVのライズに目を向ける可能性を持つ消費者はまだ存在し、それが現在の底堅い販売台数の維持につながっているとみることができる。

 また、トヨタとダイハツの共同開発によるライズと「ロッキー」という目で見れば、6月のロッキーは1705台売れており、これとライズを合算すると8430台となって、6月の順位で5位の位置づけになる。トヨタの成績ということにはならないが、消費者が5ナンバーSUVの有力車種であるライズ/ロッキーに対する期待は、まだ大きいといえるのではないか。

 それにしてもヤリスの人気は衰えを知らない。昨年4月に月販台数の1位となって以来、昨年6月にはライズに首位を奪われはしたが、それ以外は今日に至るまで1位を堅持し続けている。

 ただし、一般社団法人日本自動車販売協会連合会のブランド通称名別順位による月販台数の統計におけるヤリスは、ハッチバック車のヤリスのほかに、SUVのヤリスクロスと、スポーティ車のGRヤリスの数字が含まれている。いずれもブランド通称名としてヤリスの名が使われているからだ。

 そこで内訳を見てみると、今年6月には(以下、トヨタ広報による数値で1桁台は省かれている。このため3車種の合計が1万3940台となるが、自販連の数値では1万4937台と差が生じている)ヤリスが6980台で、ヤリスクロスは6530台、GRヤリスは430台となっており、ヤリスクロスの比率は47%弱と計算できる。また、今年の1~6月の集計においても、ヤリスクロスの比率は46%とほぼ変わらない。

 ヤリスクロスの動向に対し、ライズは今年の1~6月に4万7965台(自販連データ)であり、半年間の集計では7195台及ばないのだが、6月単月の台数を比較すれば6725台で、ヤリスクロスの6530台(トヨタ広報データ)を上回っている。

 こうしてみると、単に勝ち負けのような言い方をすれば、現実的な数値でヤリスクロスが上まわる傾向であるのは事実だが、ライズ人気が落ちている、負けているとは、一概にはいえないだろう。

■5ナンバーサイズという価値は消費者にも届いている

 今年6月の販売で、5ナンバーワゴンの「ルーミー」が1万4337台を売って2位に着けた。1~6月の集計でも、ルーミーはヤリスに次ぐ2位となっており、発売から5年目に入った同車両がここまで上位に入っている状況は、まさに国内での5ナンバー車需要を示している。

 また、登録車だけの統計ではなく軽自動車を含めた順位においても、ヤリスに次いでホンダ「N-BOX」が存在するなど、アルファードのような大柄なミニバンが好調であるのと同時に、5ナンバー車という価値の大きさを表しているといえる。なぜなら、現在の軽自動車規格の車体寸法は、1960年代の初代カローラなどと車幅はほぼ同じであるからだ。

 今年1~6月の集計で、ライズにダイハツのロッキーを加えれば5万9185台となって、ブランド通称名での3位に入るアルファードを抜き、ルーミーに次ぐ3位の台数に位置づけられる点を見ても、単にヤリスクロスとライズの勝ち負けを統計数値上の販売台数で論じることの無意味さを示すといえるだろう。

 スズキには、「クロスビー」や「ジムニーシエラ」など競合する5ナンバーSUVがあるが、それらは6月の販売台数で30位以下である。ライズがいかに消費者を広く魅了しているかが浮き彫りになる。ライズはいまも健在。それが結論ではないか。

東洋経済オンライン

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最終更新:7/25(日) 10:01

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