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「スマホ問題で逆上する中1」に必要な1つのこと

7/22 13:01 配信

東洋経済オンライン

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

高1と中1の2人の娘を持つ母親です。中1の娘のことで相談です。まだ小学生気分なのか宿題よりスマホです。友達とLINEしたりネットしたり、ずっとスマホです。ルールを決めたのに守ってくれません。あまりにもひどいので、宿題やったらスマホを渡すと言うと、「なんで!?」と逆ギレされます。「それはおかしいでしょ!  誰がお金払ってるの!」と言い返しますが、さらにキレます。ずっとギクシャクな関係が続いています。どうしたら、勉強優先になってくれるでしょうか? 

(仮名:大沢さん)

■勉強優先にするにはある程度の時間が必要? 

 全国の多くの親御さんが、この相談に「うちの話?」と思ったのではないでしょうか。

 筆者には年間1000件以上の相談メールが送られてきますが、その多くは、スマホ、ゲームに絡む勉強問題です。確かにこの問題は“親にとっては”、厄介な問題でしょう。しかし、親にとっての問題は“子どもにとっての問題ではない”ところにややこしさがあります。

 残念ながら、「短期間で勉強優先にすることは極めて難しい」と言わざるをえません。

 この種の問題は、まずはこの現実を押さえておくほうがいいと思います。なぜなら、勉強優先に子どもを変える可能性があると思っていると、焦ってあれこれ手段を講じてしまい、ますます事態が悪化しかねないからです。

 まずはスッパリ、勉強優先にさせようとすることを諦めましょう。

 しかし、そうは言うものの、現状のままでは、親子関係がさらに悪化する可能性もあります。何かしら対応したほうがよいことは確かですね。

 子どものスマホ・ゲームについて課題を感じる場合、筆者はまずは以下の3つをやってみることをおすすめしています。順に説明します。

1)現状のルールについて「再び」設定する
 親が「ルールを作っても守ってくれない」と言う場合、次の2つの原因のいずれかであることが少なくありません。

①親のルールづくりが甘い→子どもが逆ギレすることまで想定してルールを作っているか
②親がルールを守っていない→決めたペナルティーを親が実行しないなど
上記の詳細は別途、『小中学生にスマホを買う親が絶対知るべき基本』で書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 大沢さんのケースはさらに、「勉強したらスマホを渡す」ということを“事前に”ルールとして決めていたのかどうか確認が必要です。ルールにないことをいきなり親から言われて、素直に従う子はまれです。

 本来は、子どもが初めてスマホを持つときに「詳細なルール設定」をしておくべきですが、すでに使用してしまっている場合、その段階からでも、ルールを決める必要があります。しかし、途中から急に言われても、子どもが極度に嫌がることがあります。大沢さんの場合、現状を鑑みるとこの方法では難しいかもしれません。

 また、仮にルールが守れたからといって、勉強に向かうとは限らないことも知っておく必要があります。

■親と子どもの認識の違いを意識しよう

2)時が経過することを待つ
 この種の問題は、親子で“問題点が違っている”ことに端を発することも多いです。

・親が思う問題点:「スマホばかりで勉強を優先しない」
・子どもが思う問題点:「自分がやりたいことを優先させてくれない」
 つまり、大沢さんが問題だと思っていることは、子どもにとっては問題ではないのです。逆もまたしかりですから、このままでは解決できません。

 どちらが正しいということはなく、立場が違うと見方や考え方が大きく異なるのは当たり前です。そこを認識せずにいると、「ちぐはぐ」になってしまうわけです。

 子どもがやがて親になる時が来れば、立場が変わります。自分の子どもがスマホやゲームにハマっている状態に直面すると、そこではじめて親の気持ちがわかるようになりますが、そこに至るためには10年、20年と時間がかかります。

3)話し合い
 「親子で話し合いをしよう」という提案はよくあります。筆者もこの方法を、多くの親御さんに提案してきました。しかし、「話し合い」はお互いが冷静になり、“大人の会話”ができることが前提です。

 大沢さん親子のケースはいかがでしょうか。もし冷静な話し合いができるのであれば、この手段をとりますが、これまでの親子のやりとりから判断すると難しいかもしれません。その場合、対等な話し合いは不可能となり、親子の力関係によって決裂する可能性があります。親のほうが強ければ、親が一方的かつ高圧的にやり込め、子どものほうが強ければ、現状を維持し続けることになります。

 以上の「ルールの再設定」「時の経過を待つ」「話し合い」という3つの方法が効果を出すこともありますが、大沢さんの場合は難しいかもしれません。

 ルール決めは決裂し、長期間待つことはできず、話し合いすらできない可能性もあります。それがクリアできない以上、子どもが勉強を優先するようになるのは夢のまた夢になります。

 そこで、大沢さんにはこれら3つとは異なる別の手段を提案したいと思います。

「親が子どもの中に“入ってみる”」
 この意味は、「自分が今の子どもの立場であったら、親にどうしてもらいたいか?」を感じてみることです。これは簡単なように思えますが意外と難しく、時間もかかります。しかし、試してみる価値はあります。

■まずは子どもの感じていることに「共感」してみる

 子どもが親の立場となり、親を理解することは不可能に近いですが、親が子どもの立場で考えることは不可能ではありません。なぜなら、親は子ども時代を経験しているからです。昔は今とは時代が違い、スマホもないし現代の子のことはわからないと思うかもしれませんが、そのような表面的なことではなく、立場を理解するということです。

 「もし、自分が目の前の子どもであったら、自分は何を感じ、親にどうしてもらいたいでしょうか?」

 この問いについて考え、紙に書き出してみてください。このワークを行うことで、例えば次のようなことがわかります。

・いつも自分がやることに親はいちいち口出ししてうるさい
・なぜスマホがダメなのかよくわからない。自分だってやってるでしょ
・つまんない勉強より、友達のほうが今は大切
・いつもダメ出しばかりで、うざい
 このように子どもが感じていることが理解できると、親の行動パターンは次のように変わる場合があります。

・子どもとスマホに関してポジティブな話題として話すようになる
・子どもが関心をもっていることに興味がでるようになる
・スマホばかりの状態が気にならなくなる
・子どもの勉強に関してうるさく言わなくなる
 このような状態を一般的に「共感」と言います。とくに子どもは共感してくれる人の意見を聞きます。指示命令ばかりする人の意見は聞きたくありません。こうして、共感状態が一定期間続いてはじめて、子ども側に「意見を受け入れる体制」ができあがっていきます。

 まずは、子どもの立場になると「何が見え、何を感じるか?」ということを、試してみてはどうでしょうか。まずはそれが第一歩です。

東洋経済オンライン

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最終更新:7/22(木) 13:01

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