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36歳パート、貯金はなく無職の母親の生活を支えながらの彼との今後が不安です……

4/18 22:20 配信

あるじゃん(All About マネー)

◆先を見据えての貯蓄法を教えてください

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。

今回のご相談者は、経済的に支えている母親と内縁状態の彼との今後について悩む36歳、パートで働く女性の方。結婚しても母親との同居はきびしく、経済的負担は続き、彼もまた親の面倒を見る可能性があるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

▼相談者

ぼくたんさん(仮名)
女性/パート・アルバイト/36歳
関東/賃貸住宅

▼家族構成

母(無職/60代)

▼相談内容

60歳無職の母と事実婚状態の彼との今後が心配です。36歳アルバイトで、20歳の頃から無職の母を養いながら生活をしてきたため貯金がほぼありません。

母は離婚をしてから仕事をしていましたが、私が18歳で就職し始めてから気力を失い始め、仕事も続かず引きこもり気味になりました。途中で始めたアルバイトで腰を痛め長時間歩くことが不可能、持病のぜんそくもあり仕事への意欲は0です。

私が20代の頃は仕事をしない母への反発で、生活費はあげながらも職を転々とし自由に生活をしていました。しかし30代になり母への仕事の強要は諦め、一緒に歩んでいこうという考えになりました。

その時点で貯金を始めたのですが、35歳で正社員で就職したところが収入が見込めず貯金を切り崩し、さらに体を壊し始めたので退職、そのときに貯金は0に。今はアルバイトに戻り再度将来のために貯金をしていきたいと思っています。

並行して付き合って6年の彼がいます。彼が付き合う前に購入した戸建てに今4年ほど一緒に住んでおり、お互いの家庭の事情もあり、結婚はせずこれからも生活を共にしていく予定です。

母の話はしていますが、彼からの理解は得られず一緒に暮らすことはありえません。将来的には今住む彼の家の近くに母を引っ越しさせ面倒をみていきたいと思います。年齢的にも子どもを産みたいと思いましたが、貯金もなく母のこともあり半分は諦めています。

こんな生活の中、先を見据えての貯金方法などご教示いただけると幸いです。私と母の保険も加入したいと考えています。

彼は39歳、派遣社員です。手取り収入は同じくらいですが、自身の親御さんと私の母の面倒をみることは厳しいという考えです。私が万が一働けなくなり母が生活保護を受けることを想定したときに、結婚していないほうがよいのではという見解も示しています。

▼家計収支データ

ぼくたんさんの家計収支データは図表のとおりです。

▼家計収支データ補足

(1)母親の健康状態(無気力、引きこもりの要因)
持病のぜんそくなどがある。ただし、現在ぜんそくは発作もなく、投薬と2カ月に1度通院する程度。

(2)母親の公的年金
中学卒業後すぐに働いており、年金受給の加入年数はクリアしているとのこと。ただし、年金額、資産は不明。

(3)子どもについて
資金的余裕があれば産みたいが、収入が途絶えたり、減収が怖く、かつそれにともなって母親の生活が支えられなくなると思うと、きびしいと考えている。

(4)コロナウイルスの影響
彼が雇い止めになり、失業保険を申請。現在、就活中。

▼FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:選択肢を増やすため貯蓄ペースは維持
アドバイス2:資金的に彼を頼れないリスクを考えるべき
アドバイス3:どこかで一本線を引く覚悟が必要

◆アドバイス1:選択肢を増やすため貯蓄ペースは維持

難しいご相談です。FPの考え方をすれば、ご相談者のぼくたんさんは独身で子どももいませんから、扶養する義務はないことになります。また、親の介護等にかかる費用も、親の持つ金融資産や年金の範囲で行うというのが、基本的な考え方です。

したがって、お母さんへの経済的支援はやめてその分貯蓄してくださいとアドバイスすれば、少なくともマネープランにおける悩みはほぼ解決します。

しかし、実際にそうはいかないでしょう。お母さんに対して月10万円の経済的支援をし、それが自身の手取り収入の40%であっても、「そこまでする必要はありません」とは言えません。

ぼくたんさんもそのことで一時期、お母様と距離を置かれたようですが、ご自身で納得されて現在そうされている。ぼくたんさん自身の考え方が変われば別ですが、そうでなければ、親子間の資金的な関係については、第三者が「どちらが望ましい」といった判断をすることができないからです。

したがって、少なくとも資金援助は継続するという前提で、今後について考えてみます。ぼくたんさんにとってプラス材料は、家計が黒字で、貯蓄がしっかりできていることです。これまで諸事情で貯蓄ができなかったわけですが、現在は月6万4000円の貯蓄。年間77万円。これは状況を考えると、かなり優秀です。

そして、大事なことは今後もこのペースを維持していくこと。今後は、これを第一に実践してください。定期預金などの貯蓄商品で構いません。運用リスクを取ったり、ましてや保険商品で増やすということはNGです。老後に備えて、iDeCo(個人型確定拠出年金)の利用は今後していくといい時期もあるでしょうが、しばらくは元本保証の貯蓄で増やします。

理由は2点。まず、現預金が少ないため。何か不測の事態が起きたとき、対処できない可能性があります。もうひとつは、ぼくたんさんの今後が流動的で不確定だからです。お母さんとの関係、生活もそう。後に触れますが、彼との今後についてはご自身が直接関われない部分もあり、さらに不確定です。

そうなると、将来どういう状況になっても、いざというときにすぐ使える現金、しかもまとまった額であればあるほど、その後の人生の選択肢が増えるのです。

◆アドバイス2:資金的に彼を頼れないリスクを考えるべき

次に、ぼくたんさんのキャッシュフローを見ていきましょう。

まず、お母さんとの生活支援では、5年後、65歳から公的年金の支給がスタートします。支給額は60歳時に郵送で届く「ねんきん定期便」に明記されています。手元になければ最寄りの年金事務所で確認してみてください。ここでは支給額が不明ですが、それによりぼくたんさんの負担額は減ることになります。これでまた、貯蓄ペースが上がります。

今後5年で77万円×5年間ですから、385万円。それ以降、仮に年間100万円貯蓄できるとすれば、定年までの19年間で1900万円。 計2285万円の貯蓄額になります。

お子さんを産むことについて言えば、教育費を含めた養育費として1500万円が目安。児童手当が計200万円支給されますから、残り1300万円。単純に数字だけを見れば1人は可能だと言えます。

しかし、それ以上にリスクがあるのも事実。先の試算は、ぼくたんさんも心配されているとおり、自身の収入が減ったり、一時的に途絶えたりすることは想定していません。あくまで順調に貯蓄できた場合の金額です。

もうひとつが、彼の存在です。派遣社員として働き、しかし、コロナの影響で雇い止めになってしまったとのこと。それでも、その間、住宅ローンの支払いは発生し、生活費もかかります。アルバイトなどで収入を得ることもできるでしょうが、収入は大きく下がるはず。

さらに、将来的にはご両親といっしょに住み、面倒を見る気持ちでいるとのこと。家族思いであることは立派ですが、マネープラン的に彼に頼れないことが考えられます。

さらに、場合によっては、彼や彼の家族をぼくたんさんが資金的に援助せざるを得ない状況にならないとも限りません。つまり、通常共働きであれば、結婚は資金的に「1+1」が「2」や「3」になったりするわけですが、そうはならない可能性があるということです。

◆アドバイス3:どこかで一本線を引く覚悟が必要

今後について、ぼくたんさんにとっては今の関係(事実婚状態)を続けることが望ましいのか。しかし、少なくともお子さんについては、あまり時間的余裕はありません。

この2、3年で、お母さんとの関わり方、彼との関わり方について、ズルズルと時間だけが過ぎてしまわないよう、一本どこかで線を引く時期に来ているのではないでしょうか。もっとも望ましいのは、ぼくたんさんが希望する形です。しかし、そのためには資金的に何かをあきらめざるを得ない。そういう覚悟も必要だと考えます。

最後に、ぼくたんさんとお母さんの保険ですが、ともに何も加入されていないなら、医療保障の確保となります。入院給付は日額5000円。掛け捨ての医療保険か医療共済で、割安に確保してください。ただし、お母さんは健康状態で新たに加入できるかどうか。加入できても引受緩和型となり、一般より割高になる可能性もあります。まずは保険会社に確認してみてください。

◆相談者「ぼくたん」さんから寄せられた感想

アドバイス大変参考になりました。すべてを解決することは難しいので、できることから一つずつやってみたいと思います。ありがとうございました!

教えてくれたのは……深野 康彦さん
 
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文:清水京武

あるじゃん(All About マネー)

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最終更新:4/18(日) 22:20

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