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国内株式市場見通し:市場エネルギー不足のなか、選別物色がより重要な局面に

4/17 14:43 配信

フィスコ

現在値
安川電4,835+135
マクアケ5,360+300
日電産11,970+205
エムスリー7,116+190
マネフォワ5,020+120

■個別株物色主体、安川電機の決算でハードル台頭

今週の日経平均はほぼ横ばいも弱含みの展開となった。4月下旬から本格化する3月期製造業本決算を前に様子見ムードが強く、売買代金が膨らまないなか、指数はこう着感を強めた。前の週末に発表された安川電機<6506>の決算は力強い受注動向が確認され総じて悪い内容ではなかったが、物足りないとの評価から一時8%安まで売られた。これを受けて、今後の決算シーズンに向けての警戒感が高まり、市場全体のセンチメントもやや悪化した。その後は、決算を受けた個別株物色にとどまり、全体の方向感は出ない展開が続いたが、3月の工作機械受注の好調な内容や、米エネルギー情報局(EIA)による石油製品の需要拡大見通しが景気回復期待を腰折れさせなかった。また、米国で良好な経済指標が相次ぐなかでも、10年物国債利回りが低下方向で推移したことも市場心理の改善に寄与し、TSMC(台湾積体電路製造)の好決算も背景にハイテク中心にグロース(成長)株の追い風となった。しかし、全体としては循環物色の域を出ず、指数はほぼ横ばいとなり、日経平均は三角保ち合いを形成する格好となった。

■日本電産やエムスリーなどに注目

来週の日経平均はもみ合いも底堅い展開か。引き続き製造業3月期決算を前に様子見ムードが強いなか、個別株物色が主体で指数はこう着感の強い動きとなりそうだ。投資主体別売買動向によると、4月第1週(5~9日)において、海外投資家は現物で4500億円近く日本株を買い越してきた。全体的に売買高が膨らまずこう着感の強い動きが続いていたため、市場では「4月に買い越しが多い海外勢が今年はほとんど動いていない」との指摘が聞かれていたが、どうやら意外にも動き始めているようだ。それにも関わらず、指数が横ばいなのは前回に指摘したように仮需動向から読み取れる「市場のパワー不足」なのだろう。東京証券取引所が発表した9日時点の信用取引残高によると、信用買い残は約2年半ぶりの高水準にある一方、売り残は約2年4カ月ぶりの低水準になったという。また、裁定残のネット買い越しも継続している。やはり、昨年の力強い株高に寄与した「売り方の買い戻し(ショートカバー)」によるエネルギーが少ないことが全体のこう着感に繋がっているようだ。信用評価益率でも買い方がやや悪化する一方、売り方は改善傾向にある。日銀の強烈な上場投資信託(ETF)買いなどにより、昨年は売り方にとって散々な年であったが、指数がすでに高値圏にあるなかで仮需による押し上げもなくなり、上値を買い上がる材料も決算を確認するまでは見当たらない現状は、1年ぶりに売り方が活躍しやすい状況のようだ。

さて、小売決算が一巡し、再来週から製造業の3月期決算が本格化してくるなか、来週は端境期となる。ただ、米国ではネットフリックスやインテルなどのグロース株・ハイテク株の決算が予定されているほか、国内でも20日にマザーズ時価総額上位のマクアケ<4479>、週後半には日本電産<6594>、エムスリー<2413>などのグロース株代表格の決算が控えている。長い間「グロースかバリューか」という二極化の相場展開だったが、新年度入りに伴い足元では実力相場へと転換してきている。先日の安川電機の決算は上述したように悪い内容ではなかったが、物足りないとの評価から急落し、その後も開けた窓を埋められなかった。一方、マザーズ時価総額上位のマネーフォワード<3994>の決算はストレートに好感され、窓開け急伸後も週末まで騰勢が続いた。景気回復期待を先んじて織り込む形で上昇基調を描いてきた製造業などの決算ハードルは相当に高く、市場予想を大幅に上回る内容でない限り出尽くし感が先行しやすいことが読み取れる。反対に、長く調整を経てきた内需系グロース株、とりわけマザーズのような情報通信セクターの中小型株については、好決算が素直に好感されるケースが多いようだ。このように「バリュー・グロース」という単純な二極化が終わり、実力相場へと移行してきているなかで迎える日本電産やエムスリーの決算は関連銘柄への影響力も大きいため注目したい。ショートカバーによる後押し材料がなく全体がこう着感を強めるなか、選別物色がより重要な局面になってきたといえよう。

■ハイテク株買い機運一層強まるか

今週末は、米3月小売売上高が10カ月ぶりの大幅な伸びを記録したほか、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数が1973年4月以来48年ぶりの高さを記録した。一方、そうした中でも米10年物国債利回りは1.5%台へと低下するなど金利の落ち着きが鮮明だった。外部環境が改善するなか、来週は米アップルの製品発表会や半導体露光装置メーカーである和蘭ASMLの決算などがある。日本電産やディスコ<6146>などの国内企業決算に加えてこれらが刺激材料となる形でハイテク株が強含む展開も想定されよう。

■欧州ECB定例理事会、国内外でのグロース株決算など

来週は19日に3月貿易収支、20日に米アップルの製品発表会、米ネットフリックスの決算、21日に和蘭ASMLの決算、22日にディスコと日本電産の決算、欧ECB定例理事会、米インテルの決算、米3月中古住宅販売、23日にエムスリーの決算、3月全国消費者物価指数、米3月新築住宅販売などが予定されている。


《FA》

フィスコ

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最終更新:4/17(土) 14:45

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