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【米国株動向】ハイテク株の下落局面でも慎重を要する3銘柄

4/11 10:00 配信

The Motley Fool

モトリーフール米国本社、2021年3月28日投稿記事より

ハイテク株の株価は1カ月前と比べるとだいぶ下落しましたが(執筆時点)、昨年の2桁、あるいは3桁の上昇を考えると依然割安とは言えず、また全てが優良銘柄というわけでもなさそうです。

理由はさまざまですが、以下に紹介する3銘柄については、何も考えずに「押し目買い」に動くのは危険かもしれません。
不動産市場の破壊的創造者は他にもいる
住宅の買取再販を手掛けるオープンドア・テクノロジーズ(NASDAQ:OPEN)をめぐっては、楽観的な見方が多くみられます。

確かに、不動産売買に関して、仲介業者を通した場合の従来の煩雑な手続きを簡素化した同社のビジネスモデルは破壊的創造と言えます。

同社は、かつてフェイスブックの取締役を務めた著名投資家のチャマス・パリハピティヤ氏が設立した特別目的買収会社(SPAC)との合併により、昨年12月に上場しました。

株価は上場時の29ドルから、2月には一時39ドルを上回りましたが、その後に失速し、現在はピークから40%以上下落した約23ドル付近にあります(執筆時点)。

しかし、オープンドアはまだ買い時ではありません。

第1の理由として、2020年第4四半期の住宅販売戸数は849戸、売上高は2億4,900万ドルと、前年同期の5,013戸と12億6,000万ドルを大幅に下回りました。

昨年春に住宅の買取を停止したことによる在庫の縮小が主因ですが、在庫を回復させるには時間がかかるとみられます。

第1四半期の売上高は6億~6億2,500万ドルとなる見通しですが、過去最高には程遠い水準です。

第2に、同社は利益をほとんど生み出しておらず、2020年通期の粗利益(すなわち、住宅の買取価格と販売価格の差)はわずか2億2,000万ドルで、粗利益率は8.5%でした。

時価総額135億ドル(執筆時点)は粗利益の60倍超に相当し、市場は今後数年間の成長性について楽観し過ぎているのではないかと思われます。

第3に、オープンドアは住宅の買取再販モデルのパイオニアですが、既にジロー・グループ(NASDAQ:Z)(NASDAQ:ZG)やレッドフィン(NASDAQ:RDFN)といった競合企業が存在します。

しかも、不動産市場の破壊的創造者として考えるなら、レッドフィンの方がオープンドアより割安感があります。

オープンドアの今後の見通しは悪くなく、資金も十分かもしれませんが、足元の株価はまだ買いの水準ではありません。
ドアダッシュはちっとも颯爽(さっそう)としていない
フードデリバリー企業のドアダッシュ(NYSE:DASH)の株価は、2月の52週高値から約50%安、昨年12月上旬の新規株式公開(IPO)時から30%安の水準にあり(執筆時点)、一見すると買い時のように見えます。

ところが、企業や創業者は莫大な現金を手にしましたが、個人投資家には将来的な希望がほとんど残されていません。

ドアダッシュはIPOで投資家から34億ドルもの資金を調達し、共同創業者のスタンリー・タン、トニー・シュー、アンディー・ファンの3氏は一夜にして億万長者となりました。

IPO後、ドアダッシュの関係者は保有していた普通株のほぼ全てを売却しました。

3人の創業者はそれぞれ約1,000万株のクラスB株を保有し、議決権をほぼ握っていましたが、タン氏とシュー氏はクラスB株の一部を公開市場でクラスA株に転換しています。

このように、ドアダッシュの創業当時のメンバーはIPO以降に多額の利益を得ています。

一方で、同社の長期見通しに明るさはなく、新型コロナウイルスの感染拡大でフードデリバリーがブームになった2020年でさえ赤字続きでした。

株価は2月から3月にかけて急落しましたが、株価売上高倍率(PSR)は14倍と依然割高で、競合他社がひしめき合うフードデリバリー業界においては、その売上高も今後数年間は減速する見通しです。

【米国株動向】ファストフード王者マクドナルドと料理宅配1位のドアダッシュを比較
利益を生み出していないのに株価が割高過ぎる
SaaS(サービスとしてのソフトウェア)銘柄はパンデミック以前から割高な水準にありましたが、ロックダウン(都市封鎖)をきっかけに成長が加速し、株価にも一段と火が付きました。

ところが、米国でワクチンの接種が進み、1兆9,000億ドル規模の米国救済計画(ARP)が可決され、市場のトレンドは反転しようとしています。

そのため、成長していても利益を生み出さないソフトウェア銘柄は、2021年に逆風に直面する可能性があります。

クラウドベースでコミュニケーションプラットフォームを提供するトゥイリオ(NYSE:TWLO)はそうした銘柄の1つで、株価は既に直近の高値から30%近く下落しています(執筆時点)。

トゥイリオには好材料も多く、2020年第4四半期の売上高は前年同期比65%増、既存顧客からの売上は39%増加しました。

つまり、顧客の定着率が高く、固定客ほど支払額が増加する傾向があるということです。

一方で懸念材料としては、トゥイリオの第4四半期の粗利益率は51.5%(調整後ベースでは56%)であり、前年同期比で1%ポイント低下しました。

現時点で利益が出ていないにせよ、将来的に黒字が見込める企業でないと、投資には二の足を踏んでしまいます。

ソフトウェア業界の粗利益率は70~90%が一般的で、これと比べてもトゥイリオの利益率の低さが際立ちます。

また、同社は2020年に株式報酬として、前年比約50%増の3億6,000万ドルを支払っており、GAAPベースでの営業損失(4億9,300万ドル)の増加要因となってています。

その上、トゥイリオの株価はここ数カ月で下落しているとはいえ、過去12カ月では224%上昇しており(同期間にS&P500指数は48%上昇)、PSRは27倍超と、ハイテクセクターの中で見ても依然として割高です(執筆時点)。

トゥイリオは優れた企業ですが、売上ばかりでなく、利益やキャッシュフローにも着目する必要があるかもしれません。

【米国株動向】顧客から学び成長を続けるクラウド企業トゥイリオ

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最終更新:4/11(日) 10:00

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