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堀江貴文「1億円で小型ジェット機に乗る理由」

4/8 15:01 配信

東洋経済オンライン

どんな逆境でも稼ぎ続けるためのビジネス論を堀江貴文氏が記した『死なないように稼ぐ。』(ポプラ新書)より一部抜粋・再構成して、堀江氏のメッセージをお届けします。

■「時間」という資源の有効活用

 僕は「移動費」をケチることはない。起業した直後は経費を節約するために電車移動が中心だった。「タクシー」で移動をするようになったのは、ある年長者のアドバイスがきっかけだ。

 「移動はタクシーを利用しなさい。時給換算してタクシーに乗れないような稼ぎだったら、その仕事に価値はない。タクシー代をケチるような仕事はするな」といわれたのだ。

 まったくそのとおりだと思う。当時の僕は、移動費を節約する代わりに、「時間」という最大の資源を無駄遣いしていた。電車に乗らずにタクシーに乗ることで、車内で仕事をこなすことができる。スマホで作業したり取材を受けたりしているのだ。

 電車でもスマホやパソコンは使えるが、それ以外にも電車を避けたい理由はある。仕事をする気が萎えてしまうのだ。いろんな人が疲れ果てた顔で乗り合わせているので、仕事をこなす気持ちをキープするのが難しい。そもそも満員電車なら、スマホを見ることもできない。

 時間を節約するための移動手段として、「ホンダジェット」(小型ジェット機)も購入した。費用は1億円。といっても、6人で1億円ずつ出して手に入れて、スケジュール調整するためのシステムを使ってシェアしている。

 1億円と聞くと高いと思うかもしれないが、完全に「元は取れる」。時間が節約できるからだ。たとえば、購入してすぐに北海道と青森を周遊した。まずは函館でゴルフをして、その夕方に札幌へ移動してご飯を食べた。函館空港から札幌丘珠空港まで車では4時間くらいかかるが、飛行機なら20分。だからこそ可能なスケジュールだ。

 次の日は利尻でムラサキウニとバフンウニの食べ比べをしてから、稚内でゴルフ。さらに、青森に行ってマグロを釣った。釣果は20キロのマグロ。東京に持って帰ってすしのイベントで使ってもらった。

 定期便の飛行機とは違って、ルールに縛られず柔軟に運用できるのが大きなメリットだ。普段は仙台空港に置いてあるが、成田空港なら15分くらいで到着する。まさにタクシー感覚で使えるので本当に便利だ。

 飛行機の耐用年数は長くて、一般的なジェット機で30年程度。「ホンダジェット」もそれくらいは持つはずだ。1億円で30年なら1年当たりおよそ300万円。それでプライベートジェットに乗れると考えれば、そこまで高くはないだろう。

 ほかにも燃料費や諸経費はかかるが、思っているほど高くない。しかも、品質のよい機体はあまり値崩れしない。高級外車と同じようなものだ。

 フェラーリの値段があまり下がらないのと一緒で、「ホンダジェット」も20年後に売ればそれなりの金額が返ってくるのだ。実はお金を持っている航空会社も、新品のジェット機を買って25年くらい使ったら、お金のないエアラインに売っている。

 僕は基本的にモノを所有しないようにしているが、何か買う場合はそうした「リセールバリュー」を意識するようにしている。リセールバリューとは「再び売却するときの価値」のことだ。

 けっして「すべての移動をタクシーで」「飛行機や高級外車を買いましょう」などとすすめているわけではない。みなさんには、自分のライフスタイルに合わせて、時間とモノを無駄にしないようにお金を使うことを、もっと意識してほしいと思う。

■「金融リテラシー」が高くない日本

 実は江戸時代までは、日本人の「金融リテラシー」の高さは世界でも有数だった。だからこそ、複雑な計算が必要な年貢システムにも対応できたし、いち早く貨幣経済にも移行できた。江戸時代には和算学者や和算家と呼ばれる人がいた。村を回って各地の寺子屋で「幾何学」と「数列」を中心に教えていたのだ。

 でも、明治時代の後半から「工業化」が進んだことで、農民たちはいわゆる「サラリーマン」になっていった。お金を借りる農民や商人が減ると「複利計算」はだんだんいらなくなる。それに合わせて教育の内容も変化し、工業や化学などを重視した教え方に変わっていったのだ。

 教育内容が変わったことで、みんなそれしか学ばなくなっていった。現在に目を向けると、日本人は先進国のなかでも「金融リテラシー」が低い。「投資」と「投機」、「直接金融」と「間接金融」の違いを理解している人も少ないのではないだろうか。

 それも当然といえば当然だ。義務教育で「お金の本質」についてまったく教えていないのだから。学校や大人が子どもに植えつけてきたのは「嫌金思想」や「清貧思想」だ。「お金儲けのために働くのはよくない」「コツコツ貯金することが大切」といった歪んだ考えである。

 もちろん「拝金主義」になれというつもりはないが、偏向した教育で育てられた日本人が高い金融リテラシーを身につけるのは難しいだろう。でも、できることはある。今から「学んだり」「学ばせたり」すればいいのだ。

■「金融」や「数学」を学ぶ意味

 だいぶ前のことだが、ある日、高級住宅街でエレベーターに乗ったら、外国人の子どもが3人乗ってきて英語で話しかけてきた。インターナショナルスクールで催される「花見祭り」のチケットを売っていたのだ。

 興味はなかったが、あまりにも熱心に営業してくるので、250円のチケットをそれぞれの子から1枚ずつ、計3枚買ってしまった。お小遣い稼ぎなのかどうかはわからないが、似たようなエピソードを友人から聞いたこともある。

 外国人は日本にいても、子どもに「稼ぐこと」を実体験で学ばせているのだ。雇われることを前提にした日本の教育とは大違いといえるだろう。僕は投資先のことを知るために、今でも知らない分野は徹底的に調べて「学ぶ」。

 しかも「ゼロ高等学院」も立ちあげているので、「学ぶ」ことに関する質問を受けることも多い。そのなかでも多いのが「数学を勉強する意味はあるんですか?」といった質問だ。もちろん、大いに意味がある。

 金融や科学技術は「数学」をベースに発展してきたので、その基本を知っていると「世の中の見え方」が変わり、解像度があがる。曇りガラス越しに見ていた景色が、一気に開けてクリアになるイメージだ。

 いろいろなことを学ぶほど、あるタイミングで知識がつながって、「物事の本質」がわかるようになってくる。苦手な分野ほど知識が欠落しているので、疎かった人ほど「金融」や「数学」を学び直してみてほしい。

東洋経済オンライン

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最終更新:4/8(木) 15:01

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