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株式週間展望=「総悲観」時期を見極め―企業業績が下支えに、米国債入札で警戒感先行も

3/6 8:10 配信

モーニングスター

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商船三井4,215+55
SECカボ7,560-100

 米長期金利の上昇が投資家の肝を冷やす中、世界的な株価の調整が本格化し始めた。今週(1-5日)は、日経平均株価が一時約1カ月ぶりの安値水準まで調整する軟地合いに、需給が大きく悪化したとみられる。ただ、企業業績が回復に向かう状況に変化はなく、しかるべきタイミングで株安に一定の歯止めが掛かりそうだ。「総悲観」のタイミングを見極めたい。

 週前半には落ち着きを取り戻し掛けていた米10年債利回りが再び1.5%のフシを抜け、グロース(成長)株売りが再燃した。5日の日経平均は4日に前日比628円安、5日も一時621円まで下げ幅を広げたが、その後下げ渋った。日銀のETF(上場投資信託)買い期待と買い戻しが相まっての動きとみられるが、予断を許さぬ状況が続く。

 米金利の上昇をめぐってパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、4日の経済イベントにおいても、前月の議会証言と同様に強い懸念を示さなかった。マーケットはこれを失望。低金利を前提に買われてきたハイテクやネットサービスなどのグロース株が崩れ、幅広い銘柄に売りが広がった。

 来週(8-12日)は米国で9、10、11日にそれぞれ3、10、30年債の入札が予定されている。今回の金利急騰の引き金は前月行われた7年債の入札不調だっただけに、市場で警戒感が先行しやすい。また、本稿では締め切り時間の都合で内容を確認していないが、5日日本時間夜発表の米2月雇用統計が市場心理に与える影響も無視できない。

 相場はこの上昇局面で何度も短期的な下落を経験しているため、足元の調整から逃げ遅れた向きのシコリが上値に滞留している状態。また、信用買い残の水準も高く、切り返すには相当のエネルギーが求められる。陰の極に当たる総悲観に達するまでは、買い方への逆風はやまないだろう。

 それでも、確かな指針となるのが企業業績だ。コロナ禍でコスト体質の強化が進んだこともあり、経済正常化がもたらす利益回復の勢いは強そう。主要企業の業績見通しを直近更新した野村証券と大和証券は、2020年度の経常減益幅を従来から縮小した上で、21年度は3割近い伸びを予想。業績相場を迎える準備は着実に整ってきている。

 今週の日経平均は高値で2万9996円、安値で2万8308円と当欄で想定したレンジ(2万8000-3万円)の上下いっぱい近くに乱高下した。12日がメジャーSQ(特別清算指数)の算出日に当たることも踏まえると、不安定な動きはまだ続く可能性がある。国内では8日に2月景気ウオッチャー調査、9日に10-12月期GDP(国内総生産)確報値、12日に1-3月期法人企業景気予測調査が発表される。海外は中国で開催されている全人代(国会に相当)発の情報が注目される。

 来週の日経平均の想定レンジは2万7500-2万9500円と今週に続き広く取る。クローズアップ銘柄は商船三井 <9104> 、SECカーボン <5304> 。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

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最終更新:3/6(土) 8:10

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