新興市場が調整基調を強めてきている。東証1部市場で日経平均株価が調整色を強めており、投資家心理の悪化、リスク許容度の低下から新興市場にも売りが先行している。需給状況が悪化しており、今週末にかけては投資家が売り急ぐような動きも出始めている。来週も需給の落ち着きを待つような相場展開が続く可能性がある。
マザーズ指数は今週末にかけて3日続落し、100ポイント近くも下落した。主力株を中心に売りがかさんでいる。マザーズは時価が高値圏にある主力株が多く、かつ割高な銘柄が多いため、地合いの変調で売りが出やすい。今回も同様に需給の逆回転で調整が加速している。
<大黒柱に踏ん張り>
当面は需給状況の落ち着きを待つ必要があり、新規参戦前へのリスクを考慮しておく必要がある。これまでの強過ぎる値動きへの慣れもあって下落途中での買い参戦が多いとの指摘もある。ただ、米国株式市場や東証1部市場主導の値動きであり、新興市場上場銘柄の先行きなどに不安が高まったわけではない。調整が長引く可能性はそこまで高くないとみており、新興市場では個別ベースで物色対象を絞っておきたい。
マクアケ <4479> やメドレー <4480> など厳しい値動きとなっているものも増えているが、大黒柱のメルカリ <4385> は堅調。プレイド <4165> なども下値不安が乏しそうだ。
<直近IPOマーク>
IPO(新規上場)は空白期で3月後半案件のブックビルディングが始まっているが、室町ケミカル <4885> (医薬品)への買いが突如増加するなど、短期物色は活発。デジタルマーケティングツール「AIアナリスト」のWACUL <4173> (情報通信)、室町ケミカルと同日上場で女性向けゲームで業績飛躍のcoly <4175> (情報通信)なども短期資金のターゲットになる可能性がある。(小泉健太)
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最終更新:3/6(土) 8:10
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