(ブルームバーグ): オルタナティブ投資のアポロ・グローバル・マネジメントは、インフレに起因するボラティリティーに備えている。価格と実体にかい離が生じたクレジット資産を取得するチャンスを狙っていると、アポロ・クレジットの副最高投資責任者(CIO)、ジョン・ジト氏が語った。
ジト氏はブルームバーグとのインタビューで、「全てのインフレシグナルが上昇しているが、恐らく長くは続かないだろう。世界の動向やインフレに関して、われわれはより楽観的だ」と発言。「問題は、インフレがボラティリティーを高めるかどうかだ」と続けた。
インフレ上昇で市場が動揺する場合に備え、アポロはクレジットの旗艦ディスロケーションファンド「アコード・ファンド4」を用意した。約23億4000万ドル(約2500億円)の出資約束を確保し2月に締め切った同ファンドは、新型コロナウイルスの感染拡大で市場が混乱した昨年前半のようにボラティリティーが上昇した局面で、質の高いクレジットを買い集める狙い。新ファンドはすでに4件の投資を行ったとジト氏は明らかにしつつ、具体的な言及は控えた。
ジト氏は昨年と同程度に幅広い売り浴びせが今年あるとはみていないが、規模が小さく限定的な好機はあるかもしれない。インフレ懸念で木材などのコモディティー価格が乱高下し、金融などの業界や新型コロナの打撃が大きい航空などの事業に混乱が生じる可能性があると、同氏は語った。
アポロは1990年から2012年までに生じた市場の変調を調査した結果、かい離の期間は平均6カ月続くと結論。5年前にこの戦略を開始した。最近はこの期間が短くなり、45日間が一般的だと、ジト氏は指摘した。
原題:Apollo’s Zito Is ‘More Sanguine’ on Inflation, Ready to Pounce(抜粋)
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最終更新:3/3(水) 3:34
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