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'90年代のような不動産バブルが再来するか!? 自分でREIT銘柄を選ぶコツ

3/1 8:32 配信

HARBOR BUSINESS Online

 コロナ・ショックで一時大きく値を崩したREIT市場にV字回復の兆しがあるという。今後、大儲けできる銘柄を徹底分析!

◆’90年代のような不動産バブルが再来するかも!

 REITは不動産と株の「良いとこ取り」をしていると呼ばれることが多い。不動産投資にはないメリットについて経済ジャーナリストの雨宮京子氏はこう語る。

「証券なのでいつでも売れるうえに、複数の商品を買うことでリスク分散もしやすい。さらに、通常の株式投資より高い利回り(平均約4.2%)も魅力的です。REITは安定した収入が放置しているだけで入ってくる『インカムゲイン』が基本。配当は通常、半年に1回あるので、1年以上の長期にわたって保有し続けることをオススメします」

 不動産コンサルタントの長嶋修氏はアフターコロナのREITに大きな追い風が吹くと予測する。

「日米欧の金融緩和により、先進国ではゼロ金利やマイナス金利が当たり前になりつつあります。現金をそのままにしておくと増えないため、必然的に株式や不動産投資にカネが流れていくことに。実際、海外の投資ファンドも日本の不動産に投資しようと次々に名乗りを上げています。’90年代の不動産バブルが再来する可能性もあるのです」

 不動産はローンを組んで一気に投資するが、REITはボーナスが出るタイミングなどで少しずつ買い足して、副収入を増やしていくのが王道だ。

◆REITにはメリットがたくさんある!

分散投資が可能

物流拠点、オフィス、住宅、ホテル、商業施設など、さまざまな不動産が組み込まれた「総合型」のREITもある。今後、大きな景気の波が来たとしても、投資先が分散されているため暴落リスクを最小化できる。複数のREITを買えば分散効果はさらに高まる。

いつでも売れる

不動産を売ろうとすると、所有権の移転登記や資金調達、買い主との交渉など、煩雑な手続きをこなさなければならない。一方、REITは流動性が高く、株のように好きなタイミングで売却できる。いつでも現金化できるため、急におカネが必要になった場合も対応可能。

少額から投資できる

不動産投資では100万円以上の資金が必要となってくるが、REITは10万円以下の少額から始めることができる。最安は一口約1万4000円で、高くても約60万円あればREITを購入することができるため、ボーナスが出るたびに少しずつ買い増しすることもできる。

投資利回りが高い

REITを運営する投資法人は、当期利益の9割を分配すれば、その分税金が安くなる租税特別措置法の対象となっている。運用利益から経費を引いたほぼすべての利益を分配しているため、投資信託と比べても利回りが高い。長期保有がオススメだ。

◆自分で銘柄を選ぶコツ

 では、どんな銘柄を買えばいいのか。ここからは、自分で銘柄を選ぶコツを見ていこう。

「初心者がやりがちなのは、利回りを見て買うこと。しかし、いま利回りがよくてもいずれ急落したり、投資法人が破綻したりする危険性もあります。安全なのは『日銀買い入れ銘柄』を選ぶこと。日銀は、格付け会社の評価を基に35個の銘柄を買っています。リスクを回避するという点では、この中から選んでおけば安心です」(雨宮氏)

 一方、長嶋氏は安全性を測るもうひとつの「基準」があると言う。

「物件がある場所のハザードマップを確認しましょう。水害リスクの高い物件は価値が下がる可能性があります」

 さらに、ストックウェザー『兜町カタリスト』編集長の櫻井英明氏は「他人に自慢できるか」「親しみを持てるか」という基準を持っておくべきだと語る。

「人に話せるような銘柄を買うべきです。投資信託とはいえ、結局は家を買うのと同じ。どんな物件が含まれていて、どんな場所なのかを実際に見に行き、いい物件だと思ってから購入をしたほうがいいのです」

 ホテルならロビーにどれだけ人がいるか、商業施設ならどのくらい客が入っているか、マンションなら夜に何部屋で明かりがともっているか。そうしたことをチェックして、自信と愛着を持てる物件が入ったREITを選ぼう。

◆具体的にどんな銘柄を狙うべきか

 投資のプロは、日常的に現地の情報に接し銘柄を選んでいる。では、具体的にどんな銘柄を狙うべきか。楽天証券経済研究所長の窪田真之氏は語る。

「森ヒルズリート投資法人は、六本木など一等地に物件を所有しています。それでも一口当たりの価格が約13万円と、日本ビルファンドやジャパンリアルエステイトと比べて安い価格から買えるのが魅力です。イオンリート投資法人も買いと判断。コロナ禍で苦戦も、復活が期待できます。イオンは商業モール運営で高い競争力を持ちます。有力テナントを誘致、プライベートブランドも好調で、地方では『イオン一強』状態です」

 窪田氏に加え、雨宮氏もイチオシの銘柄が「GLP投資法人」だ。「グローバル・ロジスティック・プロパティーズ・リミテッド」の略で、物流拠点の開発を手掛ける。

「幹線道路へのアクセスがいい物件多数」(窪田氏)、「物流の中でも規模が大きく、伸びしろもある」(雨宮氏)と、識者もべた褒めしている。

 櫻井氏は、少しニッチな銘柄を紹介してくれた。

「平和不動産です。HF駒沢公園レジデンスTOWERなど東京都区部の住居とオフィスを主体とした投資法人ですが、この会社はもともと証券取引所の建物を持っている会社。東京、大阪、名古屋の証券取引所が潰れることはないので、安定感のある銘柄です」

 気になる銘柄があったら、メインの物件に行ってみるべし!

◆識者の注目銘柄はこの4つ!

イオンリート投資法人【3292】

時価総額 257,394百万円 NAV倍率 0.97倍 利回り 4.63% 価格 13万7千円 分配金 3,175円(20年01月) 3,190円(20年07月)

・イオンモールKYOTO

盛岡、石巻、相模原など、全国のイオンモールの店舗を保有している。コロナでリテールにダメージはあったが、有名ブランドからのテナント賃料もあり安定的。プライベートブランドの「トップバリュー」は低価格と品ぞろえが強み

森ヒルズリート投資法人【3234】

時価総額 278,634百万円 NAV倍率 1.04倍 利回り 4.00% 価格 14万5千円 分配金 2,900円(20年01月) 2,910円(20年07月)

・六本木ヒルズ森タワー

「森ブランドで都心の一等地に物件を所有している」と窪田氏。六本木ヒルズ森タワー、アーク森ビル、さらに住居では六本木ビュータワーなど、87%が港区に集中している。渋谷のラフォーレ原宿の底地も持っており安定している

平和不動産リート投資法人【8966】

時価総額 132,891百万円 NAV倍率 1.04倍 利回り 4.21% 価格 13万3千円 分配金 2,650円(19年11月) 2,650円(20年05月)

・HF駒沢公園レジデンスTOWER

主要投資対象は住居とオフィスで、都内を中心に107物件を保有している。HF駒沢公園レジデンスTOWERのほかに、茅場町平和ビルなどがある。「平和不動産は、証券取引所の建物を持っているため安定感も抜群です」(櫻井氏)

GLP投資法人【3281】

時価総額 740,595百万円 NAV倍率 1.40倍 利回り 3.31% 価格 17万1千円 分配金 2,887円(20年02月) 2,594円(20年08月)

・GLP東京Ⅱ

都内では大田区や昭島市、千葉県では冨里市や習志野市、埼玉県では加須市や深谷市に巨大な物流センターを持っている。その数は関東圏には40か所、関西圏には21か所にのぼる

※NAV倍率とはJ-REITの銘柄の割安・割高を知るための指標

※株価等は1/28時点のものです

【経済ジャーナリスト・雨宮京子氏】

元カリスマ証券レディ。日興證券時代は全国トップの営業実績を持つ。株式業界33年目で「銘柄発掘は足で稼ぐ」がモットー。「株のお姉さん」としてわかりやすく解説。日経CNBCに出演中。著書に『世界一わかりやすい株の売り方』(フォレスト出版)

【「兜町カタリスト」編集長・櫻井英明氏】

ストックウェザー『兜町カタリスト』編集長。日興證券で機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly」編集長を経て現職。広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評がある

【不動産コンサルタント・長嶋修氏】

業界初となる不動産コンサルティング会社「さくら事務所」会長。NPO法人日本ホームインスペクターズ協会初代理事長。著書に『はじめての知的不動産投資「サラリーマンでもできるアパート・マンション投資』(明日香出版社)

【楽天証券経済研究所長・窪田真之氏】

楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト。日本証券アナリスト協会検定会員。1000億円以上の大規模運用で好実績をあげてきたスペシャリスト。投資情報を発信するメディア『トウシル』において「3分でわかる今日の投資戦略」を連載中

<取材・文・写真/佐賀旭 西野健 イラスト/香川尚子>

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最終更新:3/1(月) 8:32

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