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最後の勝ち組は誰になる?オーストラリアの検索エンジン市場に大きな変化

2/26 10:42 配信

The Motley Fool

検索エンジンのトップ企業と言えば、多くの人がGoogle(NASDAQ:GOOGL)(NASDAQ:GOOG)と答えるでしょう。

検索サイトのみならず、今や世界中の国で多くのグーグルのサービスが使われていますが、ヨーロッパなどで独占禁止法に触れた可能性があるなど、あまりにも市場を制覇しすぎて、ヨーロッパ諸国の政府との問題も過去に度々ありました。

そんな中、2021年1月、Googleとオーストラリア政府との論争が始まったと報道がありました。

ヨーロッパのような大きな市場での話が、筆者の住むオーストラリアにもついに来たかと思う反面、世界的にみて市場が小さいオーストラリアでなぜこんな事が起こるのかと不思議に思う面もありました。

報道によると、まずオーストラリア政府が、Googleやフェイスブック(NASDAQ:FB)などの企業が各社のサイトで報道機関が発表したニュースコンテンツを利用する場合、その利用料を支払う義務があるという法案を議会に提出しました。

今まで無料で記載していたのが、毎回利用料を払う事になると、それなりの金額になってしまうでしょう。

それに報復するかのように、Googleは「もしそうなるなら(利用料を課すと議会にて決定するなら)、Googleのサービスをオーストラリア市場から閉鎖する」と発表しました。

この報道にオーストラリアは大きく驚きました。

「Googleが使えなくなる」と心配する人も多くいるようです。

現在でも、中国のように、その国の政府の政策の為やインフォストラクチャーの為に、Googleが使えない国がいくつかあります。

中国にはBaiduなど、自国の巨大IT会社が運営する検索サイトがありますが、オーストラリアにはありません。

オーストラリアではインターネット検索利用者の約95%がGoogleを使っており、中国のように自国の検索エンジンの会社はないので、ヤフーかBingなどを使う事になります。

報道によると、Googleの検索の質はヤフーやBingより良いそうなので、オーストラリアでGoogleが使えなくなると、オーストラリア国内での検索の質が落ちてしまう事になります。

この報道を最初に聞いた時、Googleは強気だなと思いましたし、世界的に見て市場が小さいオーストラリアを失っても大きい損害にならないので、そうしているのかと思いましたが、どうやらそうでなく、このような”前例”を作りたくないGoogle側の戦略のようです。

仮にオーストラリア政府が利用料の支払い義務を認めてしまうと、それに同意するかのように他の国も同様の処置を取るのをGoogleは恐れているようです。
Googleの和解策
この報道の約1か月後の2021年2月に、Googleは、オーストラリア大手メディアのニューズ・コープ、ナイン・エンターテイメント、セブンウエスト・メディアなどと交渉すると発表し、すでにドイツ、イギリス、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、日本などで利用されている「ニュース・ショーケース」をオーストラリアでもサービスを開始すると発表しました。

この ニュース・ショーケースは、アプリ上などで媒体ごとに記事表示画面があり、そこに報道機関が選んだ記事を並べられ、しかも有料記事も記載できるシステムになっているようですが、このシステムに対し、法律に基づく一律の対応を阻む為の処置などと批判的な意見もあるようです。
対照的なフェイスブックの対応
このように、地元のメディアと和解策案を取ろうとするGoogleに対して、フェイスブックはGoogleとは対照的な対策案を発表しました。

フェイスブックのサイトにて、ニュースフィードでのニュースコンテンツの共用を制限するという事でした。

ニュースメディア自身はコンテンツを投稿できますが、それをユーザーが共用できなくなるというものです。

フェイスブック側は「この法案は、我々のプラットフォームニュースメディアとの関係を根本的に誤解している」と反論し、更に「メディアはGoogle検索に自発的にコンテンツを提供していないが、フェイスブックに対してはそうしている。そうする事によりメディアは新しい読者を獲得し、サブスクリプション増加につなげる事により収益を得ている」と主張しています。

政府側の主張としては「Googleやフェイスブックは、無料でニュースコンテンツを利用する事により広告収入を得て、一方でアルゴリズムを利用してコンテンツの発行者をコントロールし、料金を払う事無くニュースコンテンツをユーザーに見せる事で利益を得ている」と数年前から非難しています。

よってオーストラリア政府は、Googleやフェイスブックなどの企業が、自社のサイトにニュースを記載、リンクする際、コンテンツの発行者に料金を払う事を義務付け、それだけでなく、アルゴリズムを変更する際には、28日前までに通知を行う事を義務付けるという内容の法案を発表しました。
追い上げなるかBing
これらの報道の後、オーストラリアのメディアや街中にBingの広告が増えたような気がします。

今回の件は、マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)にとって追い風となるのでしょうか。

マイクロソフトのブラッド・スミス社長は、このオーストラリアの法案を支持すると述べています。

報道によると、オーストラリア議会にこの提案が提出された際、マイクロソフトは、オーストラリア政府に「仮にGoogleがオーストラリア市場から撤退した場合、自社の検索エンジンBingを提供してその穴埋めをする」と申し出たそうです。

この数か月のGoogleとフェイスブックの株価を見てみると、これらの報道が直接株価に影響しているような動きはありませんが、もし仮にこの法案が通り、Googleやフェイスブックがコンテンツ利用料を払う義務が生じた場合には、株価にも影響は出てくるでしょう。

検索エンジンやサービスの市場で、誰が勝ち組になり、誰が負け組になるのか、今後の展開が楽しみでもあります。

The Motley Fool

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最終更新:2/26(金) 10:42

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