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自動車業界研究!100年に一度の変革期に必要な人材像とは?

2/24 6:01 配信

ダイヤモンド・オンライン

 自動車業界は今、大激変の時代に入っている。トヨタ自動車の豊田章男社長が「自動車メーカーからモビリティカンパニーへのモデルチェンジ」を宣言しているように、100年に一度の変革を迫られているからだ。では、この30年で自動車業界はどう変化し、これからどう変貌するのか。歴史をさかのぼって、変遷を見ていこう。(ダイヤモンド・セレクト「息子・娘を入れたい会社2021」編集部)

 *本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)『息子・娘を入れたい会社2020』の特集「業界研究 自動車」を転載したものです。

● 90年代の危機から怒涛の成長へ ハイブリッドカーが誕生

 就活生の親世代が就職活動をしていた1980年代後半から90年代前半の自動車業界は、円高不況や米国との貿易摩擦、バブル崩壊によって厳しい経営状況にあった。自動車業界の動向に詳しいナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表アナリストは、「日本の自動車メーカーの時代は終わったといわれたほどで、トヨタ人気も今ほど高くなかった」と当時を振り返る。

 しかし、中でもトヨタは95年に奥田碩社長(当時)が就任すると、グローバル化を推進。これまでの国内生産・輸出体制から海外での現地生産・販売へと切り替えることで、怒涛の成長を遂げる。

 そして、海外における日本車全体の生産台数は、94年には400万台だったが、2005年には1000万台を突破している。

 こうした時代に誕生したのが、ハイブリッドカーだ。97年に京都議定書が採択され、環境規制が強まる中で、トヨタは世界初のハイブリッドカー「プリウス」を開発し、他社に先行した。

 また、05年に発生したハリケーン・カトリーヌは、燃費の良い日本車の需要が米国で高まるきっかけになった。石油・ガス施設の集積地が被害を受けたことで燃料価格が高騰。被害を受けた人々の車の買い替え需要も生まれ、日本車は米国でも人気となり、日本の自動車メーカーは黄金期を迎える。

 当時、日本の自動車メーカーがプリウスのような低燃費で高品質な製品を作れた背景にあったのが、日本特有の「すり合わせ」によるモノづくりだ。自動車メーカーの工場には熟練した技術者がおり、多数の部品メーカーをグループ内に抱える垂直統合型(系列)の「あうんの呼吸」のモノづくりが、最大の強みになっていた。

● ハードはコモディティ化 UXで差別化する時代に

 このように高い技術力で先行してきた日本の自動車メーカーも10年代に入ると、競争力に陰りが見え始める。自動車業界を取り巻く構造変化が起き、これまでのハードを中心とした技術力での差別化が難しくなってきたからだ。中西氏は、日本の自動車メーカーの競争力が平凡になってきた要因として、2つ挙げている。

 「まず自動車のハード部分がコモディティ化し、性能差がなくなってきたこと。もう1つは、自動車自体がユーザーエクスペリエンス(UX)などソフトで差別化する時代になってきたことだ」

 ハード部分がコモディティ化しつつあることで、日本のモノづくりを支えた系列は解体へと向かっている。国内の自動車メーカーは競争激化もあって合従連衡が進み、現在はトヨタ自動車系、日産自動車系、ホンダ系の主要3グループに再編されているが、電気自動車の普及で新規メーカーの参入も起きており、今後、自動車メーカーと部品メーカーの関係は水平統合型へシフトすると考えられる。

 また、ハード面で差がつきづらくなる中で重要になるのが、ソフト面での差別化だ。しかし、コネクティビティや電動化で先行するフォルクスワーゲンやBMWをはじめとした欧州勢に、日本の自動車メーカーは後れを取っている。

 「今後、自動車メーカーは単に車を作ってもうけるだけではなく、暮らしを支えるUXを提供していくことが重要になる。そして、一連の移動サービスを提供するMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)のプラットフォーマーにならなければならない」(中西氏)

 つまり、自動車をつくる会社から移動サービスの提供会社への変革を求められているのだ。

● 地球の未来を変える 仕事ができる可能性も

 これはフィーチャーフォンからスマートフォンへと移行した携帯電話に見られた変化と似ているが、中西氏は「携帯電話のように短期間で移行はせず、時間をかけてデジタル革命が進むだろう」と語る。なぜなら、自動車には安全性の担保が必要で、ハード面でのモノづくりの重要性は変わらないからだ。

 そのため急激にハード中心のモノづくりが縮小していくわけではないが、ソフトを素早く開発して改良を加えていくアジャイル開発が重要になっていくのは確か。さらに、環境規制が厳しくなる中で、循環型社会の実現のためのエコカー開発も求められている。これから新卒で入社すれば、自動車業界の大きな変化を体験するだろう。

 「現在、自動車産業自体はほぼピークに来ているが、資源を枯渇させず人類が生き残るためにはイノベーションが必要で、また自動車メーカーがMaaSを含む社会変革を支える産業になるのは間違いない。これから求められているのは、地球の未来を変える、といった気持ちを持った人材だ」(中西氏)

ダイヤモンド・オンライン

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最終更新:2/24(水) 6:01

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