(ブルームバーグ): ヘッジが不足しバリュエーションリスクが高い投資環境では、暗号資産(仮想通貨)のビットコインこそポートフォリオを分散させるのに最も有望だと期待を掛ける投資家にとって、米JPモルガン・チェースのクロスアセット・ストラテジストらの指摘は耳の痛い話だ。
同ストラテジストらによる調査では、大きな売りを浴びた時の短期的な価値目減りを相殺するのにビットコインが適さないだけでなく、個人投資家の間で人気が非常に高いためにシクリカル資産との関連性が高まっていることが示唆された。
その一方で、暗号資産への投資は金などと競合する資産というよりも、むしろ国の通貨や決済システムに対する信頼喪失への防御策として考えることが最適なのかもしれないという。
JPモルガンのジョン・ノーマンド、フェデリコ・マニカルディ両氏は21日付のリポートで、ビットコインは「市場に急激な負荷がかかった時に、最も信頼性の低いヘッジだ」と指摘した。
両氏は政策ショックを懸念する投資家への解決策としてビットコインの魅力を認めた上で、ビットコインが近い将来に従来式のデフェンシブ資産のような動きを見せることはないと慎重な見方を示した。
原題:JPMorgan’s Normand Says Don’t Bank on Bitcoin as a Market Hedge
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最終更新:1/22(金) 3:53
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