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コロナ発生から約1年、不動産賃貸業への影響は?《楽待新聞》

1/15 19:00 配信

不動産投資の楽待

今月、2回目の緊急事態宣言が発令された。今後、不動産業界にはどのような影響が考えられるだろうか?

新型コロナウイルスによる影響が拡大し始めた昨年2月末、楽待新聞編集部では不動産投資家に向けて、「コロナウイルスと不動産投資」についてアンケートを実施していた。

当時は感染拡大からそれほど時間が経過していなかったためか、「新型コロナウイルスによる影響はない」と回答する人が約半数を占めた。

アンケートから約1年経過するが、果たして変化はあるのだろうか。今回は、前回と同様のアンケートを実施。不動産投資家754人の回答を得た。

※実施概要
調査時期:2021年1月7日~1月11日
有効回答数:754

■「コロナの影響ある」が4割
現在、不動産投資や不動産賃貸業への「新型コロナウィルス」による影響はありますか?
非常に影響がある:86人(11%)
やや影響がある:227人(30%)
どちらとも言えない:133人(18%)
あまり影響はない:173人(23%)
全く影響はない:135人(18%)

まずは、不動産賃貸業に対するコロナの影響についての質問。これは回答が分かれた。

最も多かったのが「やや影響がある」で227人(30%)。「非常に影響がある」と回答したのは86人(11%)であった。なお、1年前に行ったアンケートでは、「影響はある」が34%、「影響はない」が44%、「どちらともいえない」が22%だった。

続いて、それぞれの回答理由を紹介していこう。まず「非常に影響がある・やや影響がある」と回答した理由としては、主に以下のようなものが挙げられていた。

「非常に影響がある・やや影響がある」と回答した理由

・8室中4室が退去した。退去理由は「コロナの影響で地元に帰省することになったため」とのことだった(東京都/50代)

・コロナの影響で初期費用の支出を嫌う入居者が増えたせいか、賃貸客付けは、フリーレントといった、初期費用の負担を軽減する特典が、より一層決め手になりやすくなっていると感じる(東京都/30代)

・テナント物件で退去が相次ぎ、稼働率が25%になってしまった(茨城県/50代)

・5室を外国人留学生に貸していたが、コロナをきっかけに帰国することとなり、3室退去した(茨城県/50代)

・シェアハウスの入居者が退去してから、次の入居者がなかなか決まらない(東京県/40代)

「新しい入居者がなかなか見つからない」というコメントが多かった。コロナウイルスの影響で、引っ越しをする人が減っている可能性も考えられる。

テナント向け物件は、飲食系テナントの経営状況が悪化し、退去してしまったという話が目立つ。

このほかにも、民泊施設を運営する投資家は「民泊のキャンセルが相次いでいる。それまではほぼ満室状態だったため、部屋数の増加を検討していたが、工事をストップする判断をした」(兵庫県/60代)と回答した。

■「コロナの影響ない」も今後の見通しに不安

続いて「全く影響はない・あまり影響はない」(308人、41%)という回答の理由を一部紹介する。

「全く影響はない・あまり影響はない」と回答した理由

・周辺の家賃相場よりも低い賃料で入居してもらっているため、空室は発生していない(東京都/30代)

・テナント向け物件を所有していないため、特に影響はない(愛知県/60代)

・入居者の属性が高いため、滞納されることがない(東京都/50代)

・サブリース契約をしているため、家賃の滞納がなく安定して収入を得られている(京都府/40代)

「今のところ、空室率に変化がない」という回答理由が最も多かった。しかし「現在影響はないが、今後の先行きが読めない」というコメントも。

なお、「どちらともいえない」(133人、18%)と回答した人も同様のコメントが多かった。以下に回答の一部を紹介する。

「どちらともいえない」と回答した理由

・住居系物件は、賃料減額の要請はない。テナント向け物件は昨年に1件家賃減額の要請があった。その時は、支給された政府の補助金で対応してもらった(埼玉県/50代)

・テナントの経営が悪化したため家賃減額要請を受けたが、今のところ持続化給付金と助成金で持ちこたえてもらっている(茨城県/40代)

・空室率は上昇していないが、今後の先行きが読めないため、まだ判断できない(福岡県/40代)

■家賃滞納は増えているのか

「新型コロナウイルス」の影響で、所有物件で家賃の滞納が発生していますか?
発生している:89人(12%)
発生していない:665人(88%)

次に「新型コロナウイルスの影響による家賃滞納が発生しているか」という問いには、12%に当たる89人が「発生している」と回答した。

「今後、入居者から家賃の支払い延期や減額の相談を受けた場合、どのように対応するか」という問いに対しては、49%に当たる373人が「できる限り応じたい・理由によっては応じる」と回答している。

反対に、「なるべくなら応じたくない・応じるつもりはない」と回答している人は26%いた。

今後、入居者から家賃の支払い延期や減額の相談を受けた場合、どのように対応する予定ですか?
できる限り応じたい:79人(11%)
入居者の状況や理由によっては応じたい:295人(39%)
どちらとも言えない:153人(20%)
なるべくなら応じたくない:119人(16%)
応じるつもりはない:87人(11%)
その他:21人(3%)

それぞれの回答の理由は、主に以下のようなものが挙がっていた。

「応じたい」と回答した理由

・空室が続くリスクよりは、家賃の減額に応じたほうが良いのかなと思っている(東京都/30代)

・困った時はお互い様。借主には日々の感謝を込めて、できる限り協力したい(沖縄県/40代)

・自分も民泊事業で苦戦しているが、入居者のおかげで賃貸経営が成り立っているから、相談には乗りたいと思う(福岡件/40代)

・正当な理由があるなら、柔軟に対応したい(群馬県/40代)

「応じたくない」と回答した理由

・貸主側も生活に影響するため、すぐに応じることは難しい(神奈川県/40代)

・立地が良い物件が多く、退去が発生してもすぐに新しい入居者を見つけられると思っている(福岡県/20代)

・借主には、まずは何らかの手段で家賃を支払う姿勢を見せてほしい(広島県/20代)

・公的支援を最初に利用してほしい。大家も借金を返済しているから、安易には受けられない(京都府/50代)

「大家に減額要請をする前に、住居確保給付金などの公的支援を受けてほしい」という要望が多かった。

■今後も「買い進めていきたい」投資家が過半数

現在のコロナ禍における、あなたの不動産投資に対する考えを教えてください。
買い進めたい:412人(55%)
様子を見てから判断したい:293人(39%)
売却したい:9人(1%)
その他:40人(5%)

最後に、「現在のコロナ禍における、今後の不動産投資戦略をどのように進める予定か」という質問で、最も多い回答は「買い進めていきたい」で412人(55%)と、過半数を占めた。次いで多かったのは「様子を見てから判断したい」で293人(39%)。それぞれの理由を一部紹介する。

「買い進めていきたい」と回答した理由

・不景気に拍車がかかると不動産が投げ売りされる傾向にあるため、購入の準備をしておきたい(埼玉県/40代)

・今後、不動産を現金化するために、売り急ぐ売主が増えると思うから、買い進めたい(東京都/30代)

・物件価格が下落している話も聞いているので、積極的に買い進めたい(千葉県/50代)

次いで「様子を見てから判断したい」と回答した人は、「先行きが読めないため」といった理由が目立った。

「様子を見てから判断したい」と回答した理由

・今後、コロナの影響がどれだけあるのか、まだ判断できないから(沖縄県/50代)

・昨年末までは、今後の不動産投資にリスクは少ないと考えていた。しかし、ここにきて緊急事態宣言が発令。今後の環境変化の有無を見極めて判断したい(神奈川県/60代)

・価格相場が下がれば、買い進めたいと考えているが、現状は下がっていないため(東京都/50代)

・買いのチャンスではあると思うが、よく調べることが必要だと思っている(岡山県/40代)

また「株や仮想通貨の値動きも順調なため、常に不動産投資以外とも比較しながら判断をしていきたい」(埼玉県/30代)といった、金融市場全体の動きを把握して、投資判断をしたいという回答もあった。

「売却したい」と考えている人は9人(1%)と、ごく少数だった。「コロナウイルスの影響によって、今後株式相場が下落するのではないか。不動産価格もそれに乗じて下落することも考えられる」(神奈川県/70代)と回答する人もいた。

「その他」と回答した人の中には「コロナショックは関係ない」と回答する人もいた。「コロナにかかわらず、必要に応じて売るものは売るし、買うものは買う」(埼玉県/60代)。「コロナによって、投資に対する姿勢は変わらない。良い物件があれば買うだけ」(東京都/50代)などの回答が見られた。



新型コロナウイルスの感染拡大が社会問題になってから、1年が経過しようとしているが、依然として感染者数は増加している。

アンケート結果を見ると、不動産投資への新型コロナウイルスによる影響を受けている人は、「空室期間が長い」といった回答が目立った。今後も賃貸経営を継続していくためには、高い稼働率が維持できる力が必要だ。また、購入時には投資判断を誤らないよう適切なシミュレーションを行うことも重要と言える。

引き続き、慎重に不動産投資を進めてほしい。

不動産投資の楽待

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最終更新:1/15(金) 19:00

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